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民主主義と自由権はそろそろ終わるかもしれない
個人的には嫌だけど、民主主義と自由権はそろそろ終わるかもな、と最近思っている。三つくらい理由がある。
1. 自由権や民主主義を重視しない中国型支援の拡大
これは先週のEconomistのBriefingにも書かれていたのだけど、世界中の財政が苦しい国がものすごい勢いで中国の半属国になっている。基本ツールは投融資(主に融資)。人権や民主主義を尊重しないとさっと資金を引き上げる欧米諸国ドナーと違い、
佐山さんにした質問のリスト
遅れ馳せながら、4月11日のNews Picksのイベントで、佐山さんにした質問のリスト。もしかしたら後日News Picksで記事になるかもしれないとのこと。
・案件発掘においては、当事会社からファンドへの持ち込みが増えるのが最善といつも仰っています。今は先方持ち込みで投資が実施されるケース、こちらから提案が起点となり投資が実施されるケースは、どの程度の割合になっているのでしょうか。また、佐山
会社の最大規模とあり方の分水嶺
こういう二分論とか三分論とかは基本的に知性の欠如だとは思うものの、でもやっぱり思うことがあるのでメモ代わりに書いておきたい。
まず、会社のあるべき最大規模は、その会社のビジョンやミッションにある程度依存する。「誰の何を解決したいのか」に対する答えが用意された時点で、潜在的な顧客数が決まってくるからだ。そして、それが大きい小さいというのは、事業の規模だけを規定するものであって、その事業が偉大かどう
今更ながら半沢直樹を見て思ったこと
飛行機の中でドラマ半沢直樹がやっていたので一気に観た。こういう大企業に勤めたことがなく、僕は上司に恵まれすぎていたので、サラリーマン物語としてはあまりよく分からなかったし、倍返しとか土下座に至ってはちょっと滑稽な感じすら受けた。だけど、一方で思うところは結構あった。
一つは、金貸しという仕事について。途上国でまさにそれをやっていて、お金を返せなくなる状態に陥った人の苦境を間近に見ているだけに、融
ガバナンスの本の出版を延期しました
そういえば、ガバナンスの本の原稿2万時くらい書いたのですが、出版を5年くらい延期しました。編集者さんには本当に申し訳ないと思っています。
理由は三つ。まず、このテーマについて今書くと前職時代の影響が色濃く出て、Excelの本みたいに、職場で学びつつも自分で色々創意工夫しながら培ってきたようなものにはならないこと。自分が書く本に、今までの仕事で学んだことが多少反映されるのは避けられないことだとは思
人間と猿の統治の仕組みが決定的に異なるものとなった理由
とってもお世話になっている方とご飯を食べていたときに、とても面白い話を聞いていた。
それは、人間と猿の統治機構における大きな違いだ。なぜ猿の世界では、強者総取りとなるのに、人間社会ではそうでないのか。
彼(というより彼が話をしている社会学者)いわく、その違いは、人間が武器を使用するようになったからだという。武器を使うことができない猿の場合、弱い猿はどうあがいてもボス猿を倒すことはできない。し