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日記

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ミャンマーのクーデターから1年

ミャンマーのクーデターから1年

今日でミャンマーのクーデターから1年。それからの振り返りなどをちょっと書いておきたい。

そもそもなぜ起きたのか民主化後二度目の総選挙で圧勝したNLDと、まだ権力をとどめておきたい軍部との交渉が決裂したことが原因。軍部の主張が民主主義の道理にかなっていないのは当然だとして、一方で政府側にもう少し交渉力があっても良かったのではないかと指摘する人もいる。

「こんなことを言うと皆に怒られるけど、軍部が

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育休を取得した話(&男性こそ育休取得ができたらよいなと思うようになった話)

育休を取得した話(&男性こそ育休取得ができたらよいなと思うようになった話)

五常・アンド・カンパニーは男女ともに14週間の育休を取れるようにしていて、毎月6500ドルまでは育休中も給与が100%支給される。

去年取得していた育休について、記憶が風化する前にメモを書いておきたい。

この育休制度をつくった理由会社で男女ともに育休を取得できる制度をつくったのには理由がある。

まず、ジェンダー平等を実現するには、男女ともに育休をとることが社会の当たり前になる必要があると思う

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圧倒的に低い日本の死亡率とワクチン接種率

基本的に、僕は環境に文句は言わないほうだ。嫌なことがあれば、それを変えるために自分にできることを粛々と取り組むからだ。だけど、感染症対応については自分にできることがほとんどないので、文句の一つでも言ってみたくなる。

人口5000万人以上の国における、直近の感染者数・死者数・ワクチン接種数を調べてみた。ソースはWorldometerと日本経済新聞。途上国・新興国のデータについては過小評価されている

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個人的なディカフェコーヒー豆ベスト4

去年の10月からカフェイン断ち生活を開始して、かなり長い時間が経った。二ヶ月くらい続いた離脱症状は辛かったけれども、おかげで眠りの質が高くなった。かなり眠いときであっても、昔は水と同じように飲んでいたお茶を飲むだけで驚くほどに目が覚めるようになった。

とはいえコーヒーそのものは好きなので、ディカフェの珈琲で美味しいものを探してきたのだけれど、ようやくいくつかおすすめのものを見つけることができたの

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当事者でもないのに投石する人々

久しぶりに日本のニュース見たら、こんなのが流れてきた。

ちょっと用事がありロンドンで3週間くらい生活していて、改めて思ったことがあったので書いておきたい。

着いてまず驚いたことは、屋外でマスクをしている人がほとんどいなかったこと(さすがに最近になって感染者数が圧倒的に増えた結果、ようやくマスクをする人がある程度出てきたが、まだ日本に較べたら少ない)。なお、スーパーやお店の中では基本的にマスクを

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海外機関投資家が仲間入り

予定通り2030年までに1億人の顧客がいるようになったとする。うち9割は預金だけをしている人で、借入もしている人は多分3割くらいだろう。3000万人。

僕たちが働いている途上国の一人あたりGDPは今は20万円くらいだけど、10年後は30万円になる。平均借入残高が一人あたりGDPと同額程度だとすれば、3000万人✕30万円で9兆円になる。

オフバラであれオンバラであれ、融資残高/資本の比率は高く

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安倍政権のレビュー

安倍政権はとても不思議な政権だった。片方で保守が喜ぶアジェンダを掲げつつ、もう片方では極めて現実的な経済・外交政策(例えば対中関係)を取ってきていたからだ。

そして、それこそがこの政権が長く続いた理由だったのだと思う。

日本の大票田(たぶん)は、保守、リベラル、経済の三軸で、どれか一つだけだと政権を続けられない。日本の場合難しいのが、保守路線を堅持すると近隣諸国との関係悪化を招き経済が停滞する

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言葉ができないことの苦しさ

海外に行ったときに、英語ができなくてバカにされたり、失笑されたことがある人はある程度いると思います。

ただ、よほどの場合を除くと、文法間違いや発音のおかしさに対して、ネイティブ・スピーカーを含めた多くの人は寛容です(特に都市部は)。また、僕が働いている発展途上国では、ほんのすこし現地の言葉が話せるだけで、とても喜ばれます。それは、英語が世界中で話されているからであり、発展途上国の言葉を学ぼうとす

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科学的アプローチを軽視する人たち

世の中のどの領域にも専門家がいる。その人たちは、ある専門領域について他の人々よりもはるかに高い専門性を有することでお金を稼いでいる。

例えば、ある程度M&Aに慣れている投資銀行の人が「今回の買収案件、ものすごい節税スキームを思いついたんです!」と案を持ってきたとする。その時、まず行うのは、信頼できる税理士に確認することであり、それを行う前にその案に飛びつく人はあまりいない(期待はするけど)。

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言葉にならない悲しみ

言葉にならない悲しみ

時々やってくる悲しみと怒りがなかなか言葉にならない。僕は書くことで心を落ち着けられるので、ちょっと書いてみることにした。

モディ政権は突然に極めて過激なことをする。2016年にはいきなり高額紙幣を廃止して、大騒動になった。市中からキャッシュが消えて、キャッシュレス化できていない地方の人たちの商売が一気に滞った。情報アクセスが十分でない人たちが高額紙幣を期日までに銀行に提出しなかった結果、タンス預

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お湯なし生活

僕は基本的に職住接近で仕事をしている。仕事が夜遅くなってもすぐに帰って眠るだけだし、朝寝坊してもすぐにオフィスにいけるからだ。

会社が北参道に引っ越した後、いろいろな部屋の審査に落ちながらも(非日本人∧起業家は基本的に落ちる)、ようやく会社の近くに部屋が見つかったので、そこでミニマリズム生活をしている。

入居以来の一番の懸案事項はガスだった。なかなか理解してもらえないのだけれど、誰かがやってき

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納得感と合理性

お世話になっている人が、統治における二つの「正しさ」の話をしていた。

一つが「みんなで決めたこと」、もう一つが「論理的に正しいこと」。正しさが前者に依拠しているのは政治家で、後者は官僚だ。そして、納得感は往々にして、合理性が高いと思われる意思決定を、みんなが代表と認めた人が行うことで初めて得られる。

だから、国民に痛みを強いるけど合理的に考えたらどうしても必要な意思決定について納得感を得るのは

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政治をなめるな

今日はオリックスの宮内さんとお話をさせて頂いた。年に一度くらいお会いして教えを頂くのだけど、いつもその教えの精度と鋭さに本当に恐れ入る。

企業の社会的役割、政治との関係性、最近の起業家について思うこと、などを主なトピックとしつつ、様々なテーマで話をさせて頂いた。

僕は正直政治はもうきびしいと思っていた。ポピュリズムは世界中で台頭しているし、それには理由があると思っている。格差拡大と民意操作装置

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Twitterのタイムラインを見るのをやめた話

集中するためにTwitterのタイムラインを1週間位切っていたのだけど、その一週間に気づいたことがあった。それは、Twitterタイムラインを見なくなると仕事に集中できるということだ。単純に時間の話ではない。

Facebookはそこに一定数流れてくる自意識およびFacebookとう企業のEvilさ)がしんどくてメッセンジャーしか使わなくなったのだけど、Twitterでは代わりに嫉妬や勘ぐりや野次

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