2017年のご挨拶

あけましておめでとうございます。これまでは「正月にも困ってる人がいるのに何がめでたいのだ」と思っていたのですが、今年初めて納得することができました。何とか一年生き延びることができたから「おめでとう」なのだと。今年の飛行機搭乗回数は130以上、総移動距離は40万キロ以上でしたが、人間ドック結果はほぼオールA、心臓精密検査も問題なし、体脂肪率も10%を維持できました。

2016年はよく働きました。お陰様で五常は、連結ベースで従業員300人、マイクロクレジット借手数3万人を超え、全各国子会社が黒字化しました。16年後半には途上国金融を劇的に変えうるサービスの着想が得られるとともに、海外投資家からの資金調達でも手応えを感じられました。

教養をより深く身につけるために毎月古典を読み文章を書きました。読んだのはプラトン、クルアーン、般若心経、ギーターなどで、般若心経とクルアーンの開扉章を暗誦しました。筑摩書房から一時保護所の本を出版しました。技術と金融に関して30冊ほど本を読み知見を深めることができました。Economistも毎週読み、キックボクシングを続けています。

しかし、毎日やってきた自己点検は100点満点で80点、週次レビューは100点満点で65点、年間目標の達成率は65%と、この報告開始以来最低でした(普段は8割程度)。主因は時間配分の誤りです。同様の理由で、創業から2.5年の間、子会社の組織改善に集中するあまり、五常自体の組織強化に時間を割くことができませんでした。

2017年の目標と具体的なタスクは次の通りです。

第一に、会社グループを機能性が高く、人材輩出組織に変えること。そのために、(1)関連文献を30以上読み、専門家と議論しながらグループ全体の人事育成制度を作ること、(2)経営人材を2人採用すること、(3)取締役会を通じたガバナンスを機能させること、(4) 自分自身が会社の価値観を体現するため、五常の行動原則に基づいた自己レビューを行うこと。

第二に、2018年以降に展開するサービス開発の準備を完了させること。そのために、(1)関連文献を50以上読み、事例研究を10以上行うこと、(2)ビジネスモデル設計を専門家とともに完了させること、(3)デザイナーとエンジニアを見つけること。

第三に、海外投資家を五常の株主に加えること。そのために、(1)世界の投資家ネットワークへの参加権を手に入れること、(2)年間100回以上の英語プレゼンを行うこと。

第四に、訓練を続けること。目を養うためにデザインやアートに関する本を20冊以上読み展示や世界遺産を20以上見ること、写真を続けること、英語能力向上のため基本全て英語での本のみを読み、EconomistとFTを欠かさず読み、長い文章を100以上書くこと、体脂肪率10%を維持すること、自らの行動についての日次・週次レビューを続けること。

今年が皆様にとっても素晴らしい一年となりますように。

慎泰俊

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