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社会人から大学院へ進学する自分の道程の記録②(勉強編)

前回の記事はこちら↓↓


⚪途中で志望分野を変更!

最初は志望先を選ぶ軸として以下があった。

☆宇宙に関わること・・・①

だが、次第に上記で述べたような不安が浮上…
⇒そこで、2つ目の軸として以下をプラスすることにした

☆おもしろいサイエンス×役に立つサイエンスをすること・・・②

(ここでいう”役に立つサイエンス”とは、自分が目に見えて誰かの役に立っていると思えることを指す)


正直、反論を恐れず言えば、私は研究に意味なんてなくていいと思っている。
人生と同じように、「ただおもしろいから」たったそれだけの重要な理由でいいと思う。


しかし、仕事を通して、

「自分のすることが誰かの役に立っている」という感覚は、自分が何のために仕事をしているのか、ひいては何のために生きているのかを考える上で非常に心強い支えになるものだ

と知ってしまったのだ。


そんなことを考えていくうち、機械学習を用いたデータ解析を専門としている研究室も訪問した。

その後も今後の自分の進むべき道(進みたい道)について考え、色々調べていく中で、①②を考慮して考えて行き着いた先が

極限環境微生物」の研究だった。


極限環境とは、地球の平均的な環境とは大きく異なる場所・環境のことで、温泉の源泉のように煮えたぎった高温や、極地のような低温、深海底のような高圧環境、死海のような塩分の濃い場所などがその例だ。
そういった地球の極限環境と言われる場所とよく似た環境が、宇宙にはあるため、地球の極限環境に生命が存在するならば宇宙にいも似通った生命(似ていないかもしれないが)が存在する可能性があるのだ。

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上図は早稲田大学の極限環境生命科学研究室からの引用画像だが、左上は熱水噴出孔、左下は火星、右下はエンケラドゥスだろう。(http://www.f.waseda.jp/akanuma/keywords/astrobiology.html)

(例)

・南極/北極などの極寒の地⇒火星の南極/北極
・熱水噴出孔⇒土星の衛星エンケラドゥス(水蒸気の間欠泉あると言われている)
・南極の地底湖⇒木製の衛星エウロパ(氷の下に地底湖があると言われている)
また、極限環境に生息する生物の特性は珍しい酵素を持っていたり、未知の物質を含んでいたりするため、医療や、産業、環境保全など幅広い分野で応用されている。たとえば、昨今の例の新型のアレで有名になったPCR法も、極限環境生物のおかげで発達した技術の一つなのだ。


PCR法とは、遺伝子をコピーして増幅させる方法のことで、PCR法には高温を利用するのだが、熱水中でも生育する高度好熱菌という種類の微生物の酵素を活用し、大きな発展を遂げた。


そして、極限環境生物は、生命界の端にいるような存在であるため、極限環境生物を調べることで生物界全体の輪郭が分かる、すなわち、極限環境生物の研究は”生命とは何か”に繋がる研究にもなるのだ。


医療に関わることは人の役に立つことの最適例だと思っていたので、宇宙生命探査に関わりつつ、医療にも関わることができる可能性に非常に驚いた。

白状すれば、大学じだいに出逢った友達でアストロバイオロジー(宇宙生物学)に並々ならぬ情熱を燃やしている子がいて、その友達の影響でアストロバイオロジーに興味を持ち、宇宙生命探査に関わることができる分野を探していて結果的に「極限環境微生物」の研究を見つけた、という流れだったと思う。

元々、「死」というものにものすごく興味があったので、極限環境にいる生物を通して、生命とは何かを考えていく中で、そのヒントが得られるのではないかとも考えた。


⚪外部受験+他分野というハンデ

働きながら大学院受験の勉強をしなければいけなかったので特に大変だった訳だが、
外部受験+他分野という(自分が勝手に負った)ハンデも大変だった。
※さらに、自分は部署異動で新しいことも覚えなければならず、本当に覚えることばかりだった滝汗


大変な訳ではあるが、外部に進学する人も、違う分野へ進む人も結構いる。

そんな中で自分が感じたコツは、

とにかく猛プッシュすること!                                                                       自分がやりたいことを何となくでもふんわりでもとりあえず伝えること!だ。

研究室を持つ先生側はだいたい大学院まで進む学生不足という悩みを抱えているので(今は就職率が高いため、修士を修了したのち博士課程に進む人が少ないようだ。)、
こちら側からすると、学部時代にその分野のことを学んでないので不利だと考えるのだが、

向こうからすれば、とりあえず試験に合格すれば、それだけの学力があるということでそんなの些末な問題なのだ。(実際に訪問でお話した先生たちにはそう言われた)
むしろ、違う分野のことを学んでいる(※☠)のは、違う風を取り込めて、研究室の幅を広げることになり、研究室にとってプラスにもなるのだ。

※☠しかし、自分は肝心なその学部時代に学んだ分野の知識がいまいち…(°д°;)ヒィー 真面目に大学に通っていただけだったので、もっと理解して身に付く知識にしておけばよかったなぁと反省
あと半年で身につけよう

つまりは自分の勉強にかかっていることになるが..

その点においても自分が思っているより問題ない。自分に知識がないことを研究室の先生もわかってくれているためある程度サポートしてくれるからだ。

研究室側は学生を欲していると述べたが、誰でもいいわけではもちろんない。熱意をもったやる気のある学生を欲している。

こういうことがしたい私にとって、こんな研究内容が魅力的だ。だからあなたのところで研究をしたい。お話を聞かせてくれませんか?

と、ガンガン攻めていこう!


研究室の先生からの勉強面でのサポートについれだが、自分が訪問に行った研究室が優しかったのかもしれないが、

大半の研究室の先生が、過去問もくれるし、研究室の学生におすすめの参考書を教えてもらえたりもした。

実際に進むことになる研究室では、昨今の状況からオンライン研究室訪問となったのだが、
それ以外の研究室では、直接訪問できたので、学生に実際の研究室のことを聞くことができた。


研究室の良いところはHPや先生との対話で知ることができるが、悪いところは中々知ることができないそして悪いところは学生が1番よく知っている!
学部→修士課程で、他大学へ進んだ会社の同期に

「学生の話を聞かないなら研究室訪問の意味は無い」

というようなアドバイスを貰った時はふーん、そういうものか、と思っていたが、これは金言だった。

実際に、魅力しかないと思っていた研究室でも、先生の後に学生に話を聞いてみると、やりたいことをやらせてくれる反面 放任主義だとか、最近は博士課程に進んでいる学生は少ない…などという裏話を聞くことができた。


「研究室訪問の際は学生にも話を聞いてみる」ということが最重要と言っても過言ではないと思う。
※と言いつつ、実際に進む研究室の学生と直接話せていないので非常に不安😵💦進学先の大学にいる友達を介して話を聞くことはできた。


⚪2択に絞った、最後の決め手は?

将来、宇宙生命探査と医療に関わりたいと思い志望先を考えるようになったが、
昔から優柔不断な私は、2択に絞れたものの、最後まで本当に迷いに迷った。

※なんなら今でもまだ「これで良かったのだろうか…」と思う時がある


2つのうち1つ目は、宇宙生物学の権威の先生がいるところで、先生が2人いるのだが、両者とも非常に温和かつ宇宙が大好きだった。しかも、珍しく外部受験でも成績しだいで推薦が利用できた!
自分の場合は奇跡的に推薦入試を受ける資格があった。
もう1つは極限環境生物の医療への応用研究を行っているところだった。医療の中でも自分が特に関わりたいと思っていたがん医療への応用研究も行っていた。極限環境生物の医療への応用研究を行っているところは他にもあったが、自分が調べた限り、がん医療に関わることができるのはここだけだった。しかも故郷と同じ県内。


これはもう、迷いに迷った。


( ´-` ) .。oO 推薦入試は実際受けたら受かるだろう。でも、大学院に入るにあたって、何も頑張ってないことになるんじゃないか?(その分学部時代に頑張ってたってことにはなるのかもしれないけど)
推薦入試を利用する人が頑張ってないとは決して思わない。ただ、今の会社にインターンシップのおかげで入社していた経緯があったため、
何だかまた同じような手を使う気がして今ひとつ乗れなかったのだ。
自分の実力じゃないんじゃないか?

とそういう気がして。

また、分野としては前者は化学、後者は生物学だった。


今までまともに生物学を学んでこなかった自分にとって未知の領域だった生物学の方が魅力的に感じた。
医療系に進んだ方が就職口が広がるのではという邪な考え、もあった。


そうして、極限環境微生物の研究ができる後者の研究室を受験することにした。

直接的に宇宙に関する研究に取り組むわけではないので、大変なことはあるだろうが、ユニークな道で楽しそうだ。


最初は2校くらい受けようと考えていたが、そんなの無理ゲーだった。笑
専攻分野が同じであれば、多少難易度が下がるかもしれないが、大学ごとに出題範囲の内容が大きく異なることは同じだと思うので大変だろう。実際に複数受験する人も見かけるが、本当に頭が上がらない!


志望先に向けた試験勉強は結局、3月くらいから5か月ほどやった。(ここの研究室は、先生の指示でなんと事務員の方が過去問のデータを送ってくれた!)

実際に訪問した数は、6研究室だ。入試説明会も含めれば、数十人の先生からお話を聞いた。


ちなみに、後出しジャンケンのようなことを言ってもしょうがないが、生命は元々無機物から生まれたので、生命の起源と考えると(宇宙生命探査では、原始地球(大昔の地球)に存在した生命や生命の前の半分生命みたいなものが見つかると予想されている)結局は化学に至るんだなと後から思った。^^;


⚪一番の反省点は英語

上記で述べたように、周りに比べれば知識はないにしろ、専門分野に関しては過去問をもとにして勉強すればだいたいは大丈夫だ。

多くの受験者にとってさらに問題なのが、「英語」だろう。私の場合、TOEICの点数が必要だったが、新型のアレのせいで軒並み試験が中止となったため、受験することができなかった。

特別措置として、専門分野の試験の前日にTOEFLを受験することもできたが、今さらTOEFLの勉強はしていられないと思い、以前に受験した際の点数を利用することにした。

点数は600点程度で、自分が目指していた学科では、だいたい700-800程度だと聞いていたのでかなり不安だった。

TOEICは受験してから2年間効力があるので、(正式にスコアとして就職活動や大学院受験などに利用できる)もっと早くにしっかり継続した勉強を行って点数をとっておくべきだったなと反省した。
これから入学までに英語はみっちり勉強していく。

ちなみに、合格した所属先の先生からは、TOEICの点数に関して下から数えた方が早いくらいだったとのことだったので^^;、英語の勉強には一番力を入れて頑張ろうと思う。


To be continued..🌌

参考図書

・大島 泰朗 著 ,極限環境の生き物たち ~なぜそこに棲んでいるのか~ (知りたい!サイエンス)


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