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【業界の創りかた】各国どの業界も、元々は数名の個人が創設した

作品創作はアーティストに必要な活動の、ごく一部に過ぎない。このトピックでは、「現在以降のアーティスト術」を、知ることができる。業界依存でプロフェッショナルを気取っていた人々がすでに“業界人”ではないことに気づき始めているアーティストの、ために書く。

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アーティスト情報局:太一監督
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日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
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『 アーティストの立ち位置には、違いがある 』

“業界内”格差の話しでは無い、時代スピードに対する存在位置のことだ。内陸に定住していて波を知ることはできず、一流が登っている山が高尾山ならやがて富士観光登山の素人に標高で負ける、的な話しである。

立ち位置を読み間違えていれば、天才だろうと巨匠だろうとも、業界もろともに未来は無い。過去ではなく明日を生きたいアーティスト個人であるならば、正しい場所に立つ必要がある。

そこで、日本に入っていないニュースをお知らせしておこう。

■ 最新国際ニュース:音楽業界の動き:米国の主要アーティストが初めてライブでの暗号通貨決済に対応

「OneRepublic」は、最初のバンドになる。
OneRepublicのフロントマンであるRyan Tedderが進化するテクノロジーに関心を持っていることは、「Cryptocurrency」について語っていたことからもよく知られている。今回の交換は、11月16日にウィーン郊外の歴史的な劇場、ハイドンホールで行われたアコースティックライブだった。

OneRepublicは、ピアツーピアのビットコイン決済アプリ「Strike」を利用して、このライブの支払いを受け付けた。このライブは、わずか2週間前に発売された後、数分で完売した。

テダー氏は声明の中で次のように述べている。

「私のバンドと私は、世界中の無制限の資産、パフォーマンス、サービス、購入、音楽などの決済方法の未来を担うものだと信じています。 アーティストへファンたちがNFTを使ってアルバムの資金を提供したり、バンドがコンサートの代金を暗号で支払ったりするなど、音楽とテクノロジーは密接に結びついています。そう考えると、私たちが次の論理的なステップを踏むのは当然のことです。」 - NOVEMBER 22, 2021 VARIETY -

『 ニュースのよみかた: 』

ライブを仮想通貨払いに対応、即完売、という記事。

なんの驚きもない弱い記事だがここには、アーティストが忘れてはいけない含蓄がある。「ーー音楽とテクノロジーは密接に結びついています。そう考えると、私たちが次の論理的なステップを踏むのは当然のことです。」

作品とテクノロジーは影響し合うことから、アーティストがファームアップ必須なのは当然である。

『 創るだけなら、半分未満 』

映画という創作ジャンルの中で注目を集めるのが、「プロダクション(撮影プロセス)」であろう。大勢のスタッフが集結し、ロケ現場やスタジオのサウンドステージを演者やスターが闊歩する幻想空間。それ、映画創作全体の “ 1/6 ” にして最も楽しいご褒美ステージにすぎない。撮影現場を回想しながら“映画製作の労”を語っている俳優や専業のクルーがいたなら、あぁ映画業界に精通していない職人か新米ゲストか、と想っていい。

映画の撮影現場に苦労など、無い。

映画に限らずアーティストの表現手法その手前には必ず、創作のプロセスがある。その“ご褒美”にどれだけ尽力していようとも、実力は測れない。

アーティストの真価は、「完成作品外」で決まる。

『 業界を創るアーティストたち 』

作品を創るだけならプレイヤーにすぎない。進化を求めるアーティストたちは作品の先に“業界”を創り、創ってきた。現存する業界はすべて誰かが、意図的に創ったという事実を、忘れるわけにはいかない。

現代への提言を届けるビジョナリーならばこそ、作品の先に業界の革新を働きかけることもまた、アーティストにとっての重要な責務だ。そして、すべての業界が創られたのは“過去”だと理解し、ファームアップで対応不可能な環境にあらば、新作を生む必要がある。

ただし、過去から導くマーケティングに基づく“企業”という事業体には創れない。国民や観客の支出に支えられる組織や官庁には、創れない。

新たな業界を創るのはいつの時代も、アーティスト個人である。

『 最先端を選ぶ必要はない 』

一般人と観客を相手にするからには、テクノロジー、マーケティング、経済の最先端に精通していることはアーティストの常識である。精通とは、その道のプロフェッショナルに対して共通言語を用いて対等な話題を共有しつつ、独自の提言を“実績”として示せる状況を言う。それ以下なら、一流ではない。国際的に成功している全身芸術家たちは当然として、精通している。

ただし、常に最先端を選ぶ必要など無い。
陶芸家が、放電プラズマ焼結で固化したセラミック製の茶器を創る必要など無いはずだ。そのことを“熟知している”ことが重要であり、「選ばない」という選択が必要なのだ。

アーティストによる創造とは、全能の選択肢の中からベターを捨てて、ベストを残す作業である。不可能があるなら、アーティストでは無い。

『 編集後記:』

出張されていたアーティストから、土産をいただいた。
八橋と生八橋、大阪たこむす、三重の天むす、北海道のいかめし、両国のやきとり、横濱のシウマイ。とてもありがたく、どれも感動的に美味しいのだがただ、どこに行かれていたのかが判らない。

選択基準は判っている、「ジャケ買い」だ。パッケージが素晴らしく、捨てるのが惜しい。若者たちの心遣いに、感謝しかない。

こころの旅の最後に魂があると信じて、映画製作の現場へ帰るとしよう。では、また明日。

■ 太一(映画家):アーティスト業界情報局 × 日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、 監督がスタジオから発する生存の記