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【連載映画】アーティストの格は、作品製作前に決まっている

いよいよ作品製作は、企画開発のプロセスに注目が集まっています。このトピックでは、「企画開発の意図」を、知ることができる。製作のプロフェッショナルを自負しつつ実はすべてが自己流なアーティストの、ために書く。

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アーティスト情報局:太一監督
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日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、
監督がスタジオから発する生存の記
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『 企画を裏付けるのは、品格 』

想像力を武器にしているアーティストですが一方で、開発中の“企画に見合う自身”への意識が低い。こと日本においては、致命的に低いと言えます。

アーティストの基本は作品主義であるわけですが、完成作品の高度なレベルに差異が生みにくくなっており結果、“企画の開発過程の格差”が、評価への大きな影響を生むようになっています。重要なのは、「アーティスト自身の品格」です。

そこで、日本に入っていないニュースをお知らせします。

■ 最新国際ニュース:リドリー スコット監督が学んだこと「私たちは、何も知らない。」

84歳のスコット監督は、45年のキャリアを特徴づけてきた率直さと大胆さで、現代のハリウッドの不確実性に立ち向かいます。

「House of Gucci」をMGMで、「The Last Duel」をディズニーで、パンデミックの20カ月間に全く異なる2作品を完成させ2022年には、アップルで「Kitbag」、ディズニーで「Death on the Nile」を、ワーナーメディアで「Boston Strangler」と「Chronology of Water」が予定されています。

「私は飛び続ける。だからいつも仕事をしているんだ。何か見逃すんじゃないかと思うから」

スコットの作品は量だけでなく、その幅の広さも尋常ではありません。フォックスの社長だったピーター チャーニンが言う。「人々は保守的になり、チャンスを少なくしているが、彼はその逆の方向に進んでいる。これほど幅広いリスクを取り、伸び伸びやろうとする人がいることは、この業界の道標になる」

「私の経験からすると、わからないから、私にできることはベストを尽くすことだけです。」

クリスマスの前の週、ハリウッドの大半は休暇とオミクロン・バリアントのために閉鎖されたが、スコットはウエスト・ハリウッドのオフィスで撮影の準備をしながら、ラグジュアリーな雰囲気を醸し出しています。「ベントレーも買えるが、プリウスに乗るのが好きだ。「それに、人目を引くのが嫌いなんだ」スコットのスピードと生産性の高さは、このような特殊な方法によるものだ。 - JANUARY 13, 2022 THE Hollywood REPORTER -

『 ニュースのよみかた: 』

作品性も興行成績にもフルスイングな巨匠監督はその生活も同様、という記事です。

多作に反して作品クオリティに妥協ない希有な天才は、最上級の環境で徹底した質素を生きています。興業の失敗で再起の機会も失う国際映画界において迎合無く作品性を追求できるのは、“両極端な私生活”への信頼に基づいています。

『 映画が、企画を創る時代にする 』

秋から今日までキュレーター、またはプロデューサーとして、複数の企画を創ってきました。それは、意図的な密度です。“アニメーションを、飾る”をコンセプトに世界初のアニメーターによる単独個展「GOZ:郷津春奈個展」を実現しました。国際“NFT”展で連日の別アーティストを動員し、年をまたいでの1ヶ月間に毎日ニュースを創出しましたすべてを、銀座のど真ん中で。

この前代未聞の濃密な企画群を実現したのは、主催者「The Rhetoric Star:レトリック スター」の力です。“レトリック スター”とは、プリ プロダクション(撮影前準備)中の国際映画です。

連日銀座に行列を生み記録的な収益と取り巻くニュースを生み続けたのは、国際映画スタジオNOMAが企画開発中の、“たった1本の映画”だったわけです。“映画の企画開発”は、ここまで進化しています。

『 企画はもう単体では通用しない 』

国際映画「レトリック スター」はさらに、企画開発段階を作品にし続けます。世界初の“連載映画”「OPUS1895」の製作に着手しています。本作は無謀にも、毎週1分間のアニメーションを公表し続けながら2年後に劇場公開する、という世界初の試みです。それもまた、映画「レトリック スター」にリンクしていきます。

膨大なプロジェクト群はすべて合わせて、ひとつの映画企画なのです。

『 企画に見合うアーティストを生きる 』

最重要なのは、監督でありすべてのプロデューサーであるわたし太一自身が、見合う人間であることです。才能に圧倒的な差など創れないならば、足さずに、引く。

一切休まず遊ばず安息も平穏も幸福も求めずに36年のキャリアを賭してすべてのリスクを負いながらたった1本の映画のためだけに生きています。それは、この無謀なアーティストが独り存在したなら、すべてが可能になると試算した結果です。わたしは国際映画The Rhetoric Starのための道具になろうとしています。

『 編集後記:』

怒濤の年末年始を駆け抜けて、フルに使い尽くした銀座のギャラリーを手放しました。この映画は、もっと大きく、もっと美しくあるべきだと気づいたためです。現在、スタッフルーム機能のみをGINZA SIX内に移し、進化の発表に備えて準備を急いでいます。

成功よりも正解を求めて、映画製作の現場へ帰るとしましょう。では、また明日。

■ 太一(映画家):アーティスト業界情報局 × 日本未発表の国際映画業界情報 あるいは、 監督がスタジオから発する生存の記