セカンドハーフ通信 第70話 少子化を考える

少子化を考える

少子化を考えるといくつかの想定される原因がある。1.結婚しない人が増えた。2.生活に余裕がなくて子供を産めない。3.子供への興味が減少している。4.生殖能力が低下している。

1:婚姻件数は確実に減っている。例えば1972年に109万組あったものが、2016年には62万組になっており過去最低だそうだ。

2:所得が低い家庭では子供の養育費を賄えないので子供を敢えて作らないということだ。確かに社会として所得格差が開いていることは事実だ。富の配分が極端になれば低い所得層の中には全く余裕がなくなり、子供は作らないという考えをする人が出てくるかもしれない。

3:社会がだんだん家族主義から個人主義になってきている。個人主義が高まると自分のことで精いっぱいで、子供を産んで育てるということに興味がむかなくなる。

4:現代人は生殖能力が下がったという話を聞いたことがある。最近は草食系男子という言葉もある。科学的な調査を行う検討をしてもよいと思う。

それぞれの原因を考えていくと社会的の成熟化を背景にしているのでなかなか改善することは難しい。政府も少子化担当大臣を設けているがよほどドラスティックな対策を打たなければ、少子化の傾向は今後も続くように思える。

少子化をやむを得ない傾向として受け入れることも1つの選択肢だ。その場合、色々な考え方を変えなくてはいけない。例えば、老人の就労を増やすこと、介護福祉を強化すること、税金の仕組みを見直すこと、子供の優遇制度を充実することなどたくさんある。

いずれにしても右肩上がりの成長は望まない超成熟社会を考えなくてはいけない。これらの社会は今までと違う価値観を求めている。本気で少子化と向き合うとそういうことも必要になる。


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