セカンドハーフ通信 第98話 信州の歴史を旅する

信州の歴史を旅する

信州長野に関係する歴史小説に興味をもち、最近「風林火山」「真田三代」という本を読んでいる。

「風林火山」は井上靖さんの本で、武田信玄の参謀、山本寛助を主人公にしたものだ。武田信玄は甲斐の国、つまり今の山梨県の戦国武将だが、実は一時期、信州も配下に収めている。

「真田三代」は火坂雅志さんの本で、まさに信州上田の近く、真田出身の真田幸隆、昌幸、信之と幸村三代を描いた作品だ。

きっかけは、私がよくいく小諸の布引温泉の近くで武田信繁のお墓を見つけたことだった。車を走らせていると武田信繁の墓という案内板がでてきた。少し、脇道に入ると古いお墓群の中にそれはあった。武田信繁は武田信玄の弟で、第4次川中島の闘いにおいて戦死した武将だ。

地元の歴史に興味を持った私は図書館にいって、武田信玄に関する歴史小説を探し、「風林火山」を借りた。小説の中には自分がよくいく場所がでてくる。はるか昔にここで戦いがおこなわれたり、歴史上の人物が活動していたと思うとなんとも不思議な気持ちになってくる。

最近、真田丸で有名になった真田氏も家から車で1時間ほどの真田町由来の武将だ。「真田三代」を読みながらかつての城やゆかりの神社、そして菩提寺を訪ねている。

彼らが歴史上に残した足跡をたどりながら、「なぜ真田氏はこれほどまでに人々に愛されたのか?」とか「なぜ真田氏は関が原の戦い戦いで兄弟親子が東西の陣営に分かれて戦ったか?」というような問いを考えてみる。

真田幸隆、昌幸の墓のある真田町の長谷寺にいって苔むした墓石に前で手を合わせると、厳粛な雰囲気の中にも何か親しさを感じられ、私に何か語りかけてきてくれるように感じさえする。

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