セカンドハーフ通信 第97話 残念な仕組み

残念な仕組み

家の近くのクリーニング店にいき、衣替えのスーツをだした。すると「デラックス加工にされますか?どうしますか?」とのこと。「普通ので結構です」と答えた。

「普通加工にすると5万円以上のものは弁償が5万円以上できませんのでデラックスをお勧めしています。どうされますか?」「でも5万円までは弁償してもらえるのですよね?」「そうです」「では普通で結構です」

すると次から次へオプションを聞いてくる。「汗シミ加工はされますか?」「ズボンの折り目スッキリはされますか?」「ワイシャツの襟白加工はされますか?」

スーツのクリーニングの料金はいくらですと打ち出しているものの、オプションはすべて有料で、結局クリーニングにいくらかかるのかさっぱりわからない。

たまらず言ってしまった。「オプションがずいぶん増えましたね」「そうですか?私、最近入ったものでわからないんです」と店員さん。

客の心理だと思うが、初めに心づもりをした料金から変わると高いなと思う。結局「この店はあまり信用できないな」という印象だけが残る。逆に「少しおまけしておきますね」などと言われるとうれしくなる。

実際はどこの店も特別な差はないかもしれない。しかし料金やサービスをどういう仕組みにするのか、またお客にどう伝えるかというのが大事だと思う。仕組みの見せ方次第で、与える印象は大きく変わってしまう。

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