セカンドハーフ通信 第83話 数のバランス

数のバランス

久しぶりの参議院選挙が近づいている。現政権を支持するのか、それとも変革を望むのか、国民に問われることになる。

「政治は数である」ということを改めて認識する必要があると思っている。それは、一旦政権が決まってしまうと、細かいことで一々国民に伺いを立てることはないからだ。

加計学園問題がおかしくても、財務省のデータ書き換え問題がでても、また年金2000万円不足問題で説明されなくても、時間がたてば収まってしまう。

現政権を否定しようという話ではない。多くの人と同様、現状の野党は頼りないと思っている。ただ与党が勝つにしても、圧倒的に勝てば「今のままでいいんじゃない。その路線でどんどんやってください」ということになるし、ぎりぎりで勝てば「今の路線は修正すべきだ」というメッセージになる。

長期政権になると緊張感が薄れてくるのは事実だ。上に述べたような問題がでてきたのもある意味当然だと思う。政治家にはもっと緊張感を持って政治に向き合ってもらいたい。

多くの人は消去法的選択で与党を選ぶ。その結果は数として安定政権を圧倒的に支持し、政治の緩みを生んできた。政治は数であるために、与党は自分たちが肯定されていると考え、上に述べたような問題を起こす。

そういった悪循環をどうやって断つことができるのか。難しい問題であるが、1人1人が数のバランスを考えて投票しなくてはいけない。



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