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4/27 「きれいに傷付くことを練習すれば、傷付いていないようにすら見える。」

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わたしは繊細だ。長く付き合ってきたひとびとからすれば、なにを今さら、と思われるかもしれない。けれども、第一印象としてわたしはよく「メンタルが強い」「飄々としている」といった評価をうけるのだ。それを否定するわけではないが、この繊細さの存在を無視することはできない。わたしは繊細だ。第一に、繊細なのだ。

なにが起きても、あなたは傷付いているようにはみえない、と言われてきた。たしかに。でもそれは、繊細すぎたからなのだ。わたしはほんとうに難しい問題に直面したとき、いつも目を背け、そして逃げ足を早めた。だから、わたしが傷付いてこなかったのは、そこに向き合うことをしてこなかったからだ。これは、およそ4年ほど前までのわたしについての説明である。

わたしはいつからか、すごく健康的になった。内からエネルギーが溢れてくるようになり、スタミナがついた。それは精神的なスタミナである。いつからか、わたしはその繊細さすらも武器にして、細かな力に大した過敏に働くセンサーのようにして、生きていくようになった。わたしは、「きれいに傷付く」ということを学んだのだ。

きれいに傷付く。その練習をする。それは具体的に、なにをして、どんな成果を得たのだろう。結果論的ではあるにせよ、思い返してみる価値はかんじている。

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