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【人道支援イエメン】小学生の祝祭と僕の帰還〜タィ、タィ、カームバック〜

みなさんこんにちは
人道支援家のTaichiroSatoです。

今日はイエメンでの生活の一部を紹介していきます。

◎一番最初に友達になるのはだーれだ?
イエメンでの生活に関わらず、
海外生活では体調管理が非常に大切。
特に口に入るもの、水、食事は最新の注意を払い
自分でコントロールしなければいけない。

今まで様々な国で活動してきたが、
基本的には大病せずミッションを終えてきた。

が、しかし、
イエメンに来てからというもの、
どうも自分の体調は優れない。

到着後、3日目にして消化器症状でトイレから離れられず。

一番最初にお友達になれたのは、「腹痛」だった。

それからというもの、
魚を食べない
肉を食べない
レストランにいかない、、
避けれるものは避けてみたが、
どうも僕のお腹は復調の兆しを見せない。

体調はすぐれないまま一ヶ月が経ち、
ついにその日を迎えることとなる。

3月中旬。
消化器症状に発熱。
口から水も入らず動けなくなる。
2日ほど休みをもらって仕事に復帰したものの
その日の午前中のうちに立てなくなり強制送還。

僕の部屋でチームメンバーに点滴をしてもらう

チームメンバーは、みんな集中治療のプロ。
夕方、チームメンバーが仕事を終えみんな帰宅すると
部屋でうごけなっている僕に治療をしてくれた。

丸々3日間飲まず食わずだったため、かなりの脱水。
点滴で体の水分を取り戻した僕は徐々に回復し
約一週間、体調を戻すことに時間をとることとなった。

その間僕の穴をカバーしてくれたメンバーたちには感謝しかない。

約一週間ぶりの仕事復帰。
病院へ向かう途中、
日本ではみない奇妙な光景を見つける。

トラックの荷台にぎゅうぎゅう詰めになった小学生たち。
同じ状況のトラックが何台も連なるトラックの群れ。
荷台の小学生たちは、カラフルなブブセラ(単音のアフリカのラッパ)のような笛をくわえて、音をかき鳴らす。

ブッブッブッーーッ♪
ブッブッブーーッ!!

これがまたものすごい音量で、
トラックの群れそこら中から
低く乾いたラッパの音がなり続ける。
日本の夏の蝉より厄介だ。
トラックの群れはたまたま僕らと並走する形で何キロも走った。

3月の中旬は、
どうやら小学生たちの学期が終わる時期らしく、
彼らにとっては祝祭の日だったようだ。

その時僕は完全なる病み上がり時期。
一週間寝込んでいたので体力がびっくりするほど落ちていた。

ブッブッブーーッ!!
音はなり止む気配はない。
タィ、タィ、カームバック♪

車の中のメンバーの一人が
ラッパに合わせて口ずさみ始める。
( タィ は僕のニックネーム)

よく見ると
僕たちの車は時速60キロくらいで進みながらも
小学生大演奏団に完全に包囲されている。
日本と違い、イエメンには「車線」というものがなく、
手を窓から伸ばせば簡単に隣の車に触れるくらい
車と車の距離が近い。

そのため、僕たちの車の状況は小学生から丸見えで
外国人が乗っている車は、またたく間に彼らの興味をそそったらしい。

ブッブッブーーッ♪
タィ、タィ、カームバック♪
タィ、タィ、カームバック♫

小学生たちまでもが歌い出す。

ラッパの音色自体は
不快、、とも言えるような音色と音量だったが、
意味もわからずに楽しそうに
タィ、タィ、カームバック!!
と歌う小学生たちを見ながら
久々にチームに合流し、仕事に戻れることを
嬉しく思うのだった。

仕事は決して楽ではない。
でも、仕事は楽しい。

きちんと自分の体調を管理して
この地域の人たちと、
一緒に働くチームのみんなのサポートが出来るように
今日も張り切っていこう。

集中治療室に入り、
いつものように防護服を来て
ゴツいマスクをする。

仕事中、自然と僕のマスクはもぐもぐと動く。

タィ、タィ、カームバック。
タィ、タィ、カームバック。

そうつぶやいている僕がいた。

うん、案外悪くないかもな。
ヘンテコな歌詞とリズムのこのメロディー。
どうやら僕は気に入ったみたいだ。

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また次回お会いしましょう。
Best,
Tai

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