あのマシュマロの件で思う事。


事の発端はこの一件のマシュマロから始まった。

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次のイベントで私は相棒のふーかと漫画と小説の合同誌を出す予定だったところ、このようなマシュマロが投げられた事がキッカケだった。

「小説は読まないが、漫画だけが読みたい。」

私はそういう人は一定数居ると思うし、もちろん悪いとも思わないがご期待に応えられるような対応は難しいと返事をした。
ツイッターでも呟いたが、漫画というものは本当に素晴らしいのだ。

私が以前ドラゴンボールという全世界が知っているようなジャンルで同人活動していた時は多くの外国人がスペースに来てくれて、本の表紙を見ただけでも大喜びしてくれるのだ。
ちょっぴりエッチな表紙でさえも「oh...」と恥ずかしそうに顔を覆い隠して、エロに耐性のある日本人と違ったリアクションが結構見ていて面白かったのを覚えている。

そう、だから漫画や絵というコンテンツは全世界共通で見るだけで楽しめるのだ。
一目見るだけで萌が伝わり、絵の好みがハッキリとして、すこし見本誌を拝見させてもらえば、もっと好みがどうかがわかるので本当に手に取ってもらいやすい。

一方、小説はそうもいかない。
見ただけの情報量は殆ど皆無だからだ。

一応pixivにサンプルを出したり、Twitterで宣伝をしている人を良く見かけるが、イベント当日には、必ずと言っていい程何の情報も持たずにショッピングを楽しむ人もやってくる。
そして頒布物の本を手に取り、ページを捲って、小説だと確認するとすぐに去ってしまうのだ。
酷い時は「なんだ小説か」と言い捨てられる時もある。

このマシュマロの件が多くの人に読んでもらったからこそ発覚したのだが、「何だ小説か」「漫画だけ欲しいのに小説いらない」等、小説は要らない発言を実際スペースで直接言われた経験を持つ人達は意外と多く、そういった内容のマシュマロが何十件も届いて、私のメールボックスは不幸自慢大会と化していた。

それをいちいち紹介してはキリが無いので割愛させてもらうが、世紀末かゴッサムシティで同人即売会をやったのかと思わせるような事をやられた字書きさんも居たので、私はまだまだ小童だと思えてしまう程だ。

イベントに参加したら一日で20回くらいは中身が小説だと分かった瞬間に本を置いて去られるような事は当たり前なのですっかり慣れていて、本を開いた瞬間からテーブルに戻すスピードを競う世界選手権を勝手に開催した時もあり、正確には測っていないが0.3秒程で閉じて早足で立ち去られた時は分かりやすくて逆に清々しいものだった。

しかし本人を目の前に小説を否定するような事を言い放つ人の考えは私にはとても理解しがたいものだった。
ただ「なんだ小説か」パターンは表紙を絵描きに人にお願いしていたり、自分で描いているタイプが多く、そういった字描きさんは「表紙に騙された、なんだ小説か…」と思われがちなのかもしれない。

私も自分で描くタイプなので、中身を小説だと分かった瞬間本を閉じられたとしても表紙で釣れた!絵が好みだったなら嬉しい!ありがとう!と思うようにしている。
いちいち気にしていたら1日20回なんてとてもメンタルが持ちそうにない。

話が逸れたが、あのマシュマロが来た事によって私はフォロワーさんにアンケートを実施する事にした。

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次に出す合同誌の話のアンケートでフォロワーさん向けのアンケートだったにも関わらずたった一日で1800人に近い沢山の方から投票を頂けて、私の本来の意図とは全く違った広まり方をしてしまったが投票結果はこのようなものになった。

ありがたい事に「両方好きで読む」という結果が80%も居てくれたので正直ホッとしたが、しかしよく見てみれば小説が無ければ買うという層が6%、小説が付いていても漫画だけ読む人は9%
つまり合わせて15%の人間は小説を読まないという結果になった。

残りの5%は
「好きな字書きさんなら読む」・「あらすじやサンプルが面白そうなら読む。違うなら買わない」
といった、本屋で小説の裏表紙のあらすじを読んで決めるスタイルの人が多く見受けられたので、私もそれには成程と思わされた。
私は推しカプがちちくり合っていれば何でも有難く頂けるタイプなので、物語の内容を吟味しているスタイルの人たちがなんだか大人に見えたが、吟味出来る程の字書きさんが居るという事実に羨ましすぎて地団駄を踏んでしまった。


そうしているうちに、気が付いたらその事の発端のマシュマロのリツイート数が500を超えていて、私の人生で一番多くの人に見てもらったツイートとなっていた。

ちなみに二番目は「バー○ヤンのラーメンがファミレスなのにうめぇ!」と写真付き呟いた独身オタクの恥ずかしい日常が公式に見つかりそれをリツイートされてバズった経験しか持っていない私は本当に驚いた。

多くの同情する声が届いたが、中には「小説読まない派」の引用リツイートやましゅまろも届いた。
私のアンケートの結果を参考にすると「小説読まない派」は15%存在するのだからもちろんそちら側の意見も当然出てくるだろう。
これが面白い事に10通の引用リツイートやマシュマロがくると必ず1通は小説いらん派だったので、このアンケート結果はあながち間違ってないのかもしれない。

その中でも一番衝撃を受けたのが
「アンソロとかの漫画パートは本で出して小説パートはpixivでいいじゃん。」
というものだった。
意味が理解できなくて二度見してしまった。
普段温厚に生きている私もこれにはちょっとモノ申したくなってしまってこのような呟きをした。

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そうしたら思ったより多くの反響を与えてしまい、一番最初のマシュマロのツイートを一気に超え、たった一晩で7000リツイート超えとなった。
そうするとそちらの方が一人歩きしてしまい「小説を読まないから頭悪い」だとか「文字を読む知力も無いから仕方が無い」だとか小説を読まない人を馬鹿にするものが多く引用される事になり、あちらこちらで論争が繰り広げられていた。

小説を読まない事が悪ではないと私は思う。
そして小説を読まないからといってその人達をバカにしたりしないで欲しいとも感じてしまった。

もしかしたら今後、推しカプを描いているサークルさんがたった一つの小説サークルさんしか存在しなかったら藁にも縋る気持ちで読む時がやってくるかもしれない。
ひょんな事で自分好みにドストライクな小説書きさんに出会うかもしれない。

小説を読み始める切っ掛けは色々で、本を読むか読まないの自由を誰かが責める資格も無いので、好きな漫画だろうとイラスト集だろうと好きな同人誌を買えば良いし、アンソロや合同誌を買ったとしても別に小説を読まない事が悪いとは全然思えない。

雑誌なんかがいい例だと思う。
某国民的アイドルグループが特集された雑誌が発売されればファンは挙って買いにいき、特集されているグラビアページは見るが、そのアイドルファンの人がページのどこかにあるム○ツヨシが演技について熱く語るインタビュー記事を読むアイドルファンは一体何割なのだろうか。
あの、たまに癖が強い所も魅力的な俳優が決して悪いわけではない。

演技の世界の彼は輝いていて、自由、かつ素晴らしい演技を見せてくれる。だから彼の演技を知っているファンはもちろんム○ツヨシのインタビュー記事を目的にその雑誌を買うし、間違いなく私は率先してそっち目的で買う方のタイプだ。

こんな事で彼を例えに出して申し訳ないが、私は彼の大ファンで、彼が出たテレビドラマでは笑える作品もあるし、鼻水を垂らすほど泣いたことがある作品もあるので彼の演技力は本当に計り知れない。

ただ、国民的アイドルと比べるにはまず土俵も違ければ、単純に分母の数が違いすぎる気がするのだ。

確かにキラキラ輝くアイドルは確かに凄いが、演技の世界のム○ツヨシは間違いなくトップクラスだし、そもそも比べても良いモノではないのではないだろうか?

一番初めにマシュマロを送ってきた人は純粋にふーかの漫画を読みたかっただけの話で、私の小説がある事によって小説ページが無駄に感じてしまっただけの話で、きっとあのマシュマロに悪気はなかったと思う。

もし、ここの記事を読んでいる人で、小説にお金払いたくない派の人は少し考えを改めてほしい。
国民的人気アイドルが載ってる雑誌をファンが買おうとしているのに勝手にム○ツヨシが付いてくるのと同じように、漫画を買ったら勝手に小説が付いてくる事もあるかもしれない。
だからその時は読もうが読まなかろうが、どうかム○ツヨシも一緒に買って欲しい。

雑誌であるなら「アイドルのグラビアを見たくて買ったのにム○ツヨシのページは要らないから割り引いてよ!」と文句を言うアイドルファンはきっと居ないだろう。

本を出すという事は、本を作る側がどんな本を作るか勝手に決められるとても役得な位置なので、もし作る側に興味があれば「私が考えた最強の本」をぜひ作って欲しいと思う。


漫画も小説も一冊の本を出すのに同じくらいの時間と金がかかる。
なんならお金だけの話をするなら字書きの方がうんと高い印刷費を出しているのにも関わらず、何食わぬ顔で漫画と同じような値段設定でイベントのスペースにならべている人が多いくらいだ。
それでも本を出すのはたまにくれる作品の感想や頑張って下さいとイベント会場で言われる度に、歓喜し、売れなかったとしても褒めてくれる快楽を味わいたくて中毒のようにズルズルと続けていってしまうので、長年なかなか抜け出せずにいるのが現実だ。
自分が作ったものを褒められるだけで天にも昇る気持ちになれるのだから同人活動は辞めたくても辞められないヤバいやつなのだ…。

しかし合同誌の漫画にしか価値を見出してくれない人が居るのを知っていたにも関わらず、実際直接マシュマロが飛んできてしまった事で悲しくなってしまったのは事実だし言われた直後は本を出す気力もなくなった。


しかしこの事件を切っ掛けに今まで一通もなかった感想マシュマロが届き、すぐにやる気を取り戻したのだからチョロイものである。

10通あれば1通は否定派の人間が居ると先程書いたが、実際否定派の意見によると、
「pixivは横文字なので、縦の本になると急に読めない、読む意欲がわかない。」
「合同誌の漫画は本で出して小説は電子にすればいい」
「小説は誰にもかけると感じるから漫画ほど凄さを感じない」
等、各々の言葉が届いた。

確かにpixivでずっと小説を読んでいると縦が急に読みづらい現象は分からなくもない。
なんなら私は小説を打っている時、最初は横で打って、本を出す最終で初めて縦にしてチェックをして調節作業をしているくらいだ。
初めから縦で小説原稿を打っている人も居るのでこれは私のケースではあるのであまり真に受けないで欲しいのだが、「横じゃないから」という理由で、同人誌の小説を読まない人が居るのはまた新しい発見だった。

漫画は本で小説は電子にすればいいという人は、どういう意図で言ったのかは分からないので憶測ではあるが、結論「それ合同誌じゃなくね?」という気持ちになったのでこれ以上何も言う事ができないが、総して言える事は「紙に印刷してはダメなんか?」である。

「字書きだって本作りたいもん。やだやだやだ!漫画の人と同じ紙がいいんだもん!」
といい歳を超えた女が地面でバタバタして駄々をこねた結果、無事今回脱稿できたのだから応援マシュマロを沢山送ってきて下さった色々なジャンルの皆さまには本当に足を向けて寝れないくらい感謝している。

漫画の方が凄いと思っていて小説を書く人間を下に見ているタイプは一定数いると感じていたので漫画の方が凄いと思ってるという意見には驚かなかったが、そういった人がイベントで直接字書きに文句を言ってしまうのかもしれないと感じられる意見ではあった。

「受けと攻めがちゅーをした!受ちゃんは凄く恥ずかしがってて攻はとても可愛いと思っている!」

みたいな文を、例え書いたとしてもそれをpixivやTwitterに投稿すればその日から立派な字書きさんである。

私にも小説なら書けそう!と思ってくれているなら是非ともまずはチャレンジして欲しい。字書きが増える事は大歓迎だ。

絵も小説も同じでどんなに下手なものを描いてアップしたとしてもこれから上手くなれば良いし、投稿した日から立派な絵描きや文字書きさんなので書けそうと思う人は是非ともやってみて、作品の感想が来た時の喜びを味わって欲しい。

確かに神絵師は長年かけて死ぬほど絵を練習をしてきている人が多く、とても素晴らしい努力家だ。そして、その努力が目で見てわかってしまうからこそ、それもまた絵の強みなのかもしれない。


実はプロの小説家の人からメッセージが来ていて、「プロの世界でも漫画の方が売れるので結構同人界と変わらない扱いを受けている。ファンレターも全然来ないのに漫画の人を見ていると山ほど送られてきている」

という悲しいマシュマロが届いたのでもし好きなプロの小説家の人が居たらファンレターを送って欲しい。

字書きにとって、感想1つは次の本1冊が簡単に出てしまうくらいの力がある事を覚えておいて欲しい。

最後に一つ、この「アンソロはpixivで良い」ツイートが出回り始めて沢山のマシュマロが届いた中で、興味深いマシュマロを頂いたので紹介したい。

「私は10代で芸術系の学校に通ってますが、私の周りは無料のものしか見ません。
漫画、音楽、動画というコンテンツも同じく無料のものしか見ません。
そういったコンテンツは芸術を広げる簡単な手段ではありますが、その中で小説は特にぞんざいな扱いを受けてます。芸術学校でさえもそんな感じです。」

10代の学生と聞いて今の若い子は…、と言いう言い方をついしそうになってしまったが、大人でもそういった考えの人がいるかもしれない。これは驚きのマシュマロだ。
人様がお金をかけて作ったものをタダで頂かないと文句を言われてしまうのだから、無料コンテンツの繁栄の代償はデカいのかもしれない。
そして、1番初めに送られてきたマシュマロの根本的な問題が少し垣間見えたきがした。

今はpixivで無料で漫画や小説がカプ名を入力しただけで作品が一気に見られるが昔は本当に必至だった。
徹夜で小説作品を探し、イラスト作品はすぐに画面に表示されず一本一本上から順に現れる。
何を言っているか分からないかもしれないが、とにかくイラスト一枚見るのでさえ時間がかかり、それを当たり前のように画面の前で興奮しながら待ったものだ。
エロ小説に辿り着くまでのストーリーはもっと大変だったが、この壮大な大冒険を語ると長くなってしまうのでやめておく。

 気軽に手軽にスピーディーに検索できる無料のpixivは便利だし、なんだかんだ私自身も使っている。
けれど時に本を出して金銭が発生した場合、「pixivでは無料で公開してるくせに」なんて言われてしまうのだ。

それだったら漫画の人にも同じ事が言えるのに、何故字書きには堂々とそんな事を言うのか不思議だったが、今回の事で沢山のメッセージを受け分かったことは、漫画を描く人の方が偉いし凄いからという思想の持ち主の発言だったののだろう。


漫画描きさんの方が凄い!偉い!と言いたい事は何となく分からなくもないが、同人誌とはそもそもどういった仕組みで出来上がり、そして欲しい人が欲しい本を手に出来るのは何故なのか、というものを知らない人が居て、多くの字書きさんを傷つけている事実が多いという事を知ってしまった1日だったし、まさか自分の身にそれが起きるとは微塵とも思っていなかったので色々勉強になった。


偉そうな事をつらつらと記事にしてしまったが、色々なジャンルの字書きさんや読専の人から今まで見たことないような沢山のメッセージを一気に受け取った以上何か発信しなければと思いこんな意味も無く長い記事になってしまったが、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございます!!

そしてこんな下らない何が言いたいのか分からない独り言をここまで読んでくれた変わり者にも感謝です。


2019.10 たいが@taigaDB

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