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お笑い芸人になったキッカケ#3

華々しいエンタメ業界の専門学校に入学し
オリエンテーションで漫才を披露するも誰からも声を掛けられず目立たなかった僕だが、授業が始まり
友達も増えていった。高校では窓際族で誰とも喋りたくなく無理に仲良くなろうと必死でたむろっていた連中にはガンを飛ばし男女比率が3:7と圧倒的に女子が多く、どんな冴えない奴でもカップルを作れてた高校でも友達も恋人もいなかった僕は、とても話が合って個性的な友達が出来た僕は嬉しくなり、
授業中でもボケたり、特徴的のある先生をイジったりして少々笑い取り、気持ちよくなっていたのも
束の間、僕に天罰が下る。
専門学校2年生になり後輩が出来た頃。
授業中に後輩の自己紹介が行われた。
自分は笑わせる自信がある。かつ、人にイジられる
武器もある。僕は二刀流の笑いのセンスを持っているんだと勘違いしていた自分は大人しい女の子が
自己紹介をしていた頃に何を思ったのか、いきなり
その子に一発ギャグを要したのだ。
確かに他の子が自己紹介をしたあとに質問タイムが
ありそこでトンチンカンな質問などをして笑いを
とっていたやつがいた。
そいつに負けたくなかったのであろうとも
明らかに無茶振りをする相手を間違えているし、
なにかのハラスメントに該当せざるを得ない。
それでも僕は完全に良くないアクセルを全開に
しているのでそれでも
「はい!一発ギャグして!一発ギャグ!
3!2!1!」とカウントダウンをつけて要した。
しかしその女の子はたぶん一発ギャグとかしたことがないだろうし、絶対そんな性格でもないのに
彼女なりの全力で一発ギャグを披露してくれた。
普通に面白かった。教室は拍手で湧いていた。
僕はあまりにも意外な展開過ぎたので呆気にとられていた。
するとその女の子は初対面の僕に対して
「次は先輩の番ですよ」と素人とは思えない
返しをしてきた。
もちろん、僕が種を撒いたのだからやらざるを得ない。
僕が前に立ったとたん、完全にクラス全体が白目を向いていた。
クラスメイトからは
「お前はあの子を超えてこいよ?」
「さぁ、どんな面白いギャグしてくれんねん」
とハードルも挙げられた。

僕はギャグをした。

結果クラス中からブーイングの嵐
次の授業が入ってもクラスの女子から説教を喰らい
学校が終わってもラインで友達から数名に説教を
喰らった。
当たり前だ。
いきなり見切り発射で初対面の
大人しい女の子に一発ギャグを振って来るやつなんかいないのだから。
僕はそれ以降も授業中でボケたりイジられたりしたが、帰りにあのボケは良かったのか、今日の自分の
美味しかった場面はあったかと1人反省会をするようになった。
しかしあの女の子の対応力は一級品だった。
もちろんあの後深く謝罪をしたが、
僕はあの女の子に笑いで負けた。
また1人の好感度を上げてしまったようだ。

続く




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