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映画『天外者』を観た

明日12/11に公開3周年記念上映会として、全国200館以上の劇場で公開されるが、僕は前夜祭として、天外者ファンに〝聖地〟とも謳われている憧れの〝土浦セントラルシネマズ〟で舞台挨拶をしてきました。

ここは2021年3月以来、毎日(休館日除く)天外者の上映いただいている、まさしく聖地なんです。

そういう場所で講談を読める喜びは計り知れないほど大きいんですが、実は、目に見えない力が降りてもくるんです。
今回は果たして…

★ストーリー
五代友厚の半生を描く物語。には変わりはないけど、五代春馬という150年前の五代友厚から、この先の150年を目指す上で三浦春馬が襷を譲り受けたように感じる。
だから、五代友厚の半生を五代春馬が繋ぐ映画。というのが、今の僕にはしっくりきているストーリー。

★女優
▷蓮佛美沙子29歳。僕も直接、共演(笑)させてもらった。楽屋でも現場でも涼やかな空気の流れる人だった。
あの場面、実は共通の助言を監督からもらった。これはここで書くのは惜しいから、またどこかで喋ります。
でも、その助言を聞いて、彼女が豹変した。そのおかげで僕は芝居を考えることなく出来た部分は大きい。劇中、彼女が最も役に相応しい表情をしたのは、その瞬間だと思う。きっと、他の場面は春馬任せ、もしくは五分五分で成立するけど、素人の僕相手やから牽引してくれたのだと思う。
今日見ても、やっぱり良い表情してた。

▷森川葵25歳。今や〝芸〟的なことへの順応力の高さは、右に出る者がいない。まさしく現代の〝堺正章〟(笑)天外者のお芝居は、まだ一所懸命さが溢れすぎているが、その健気さが、瞬発力に繋がり、順応力を高めているのだろう。幾つか現場以外でも挨拶したり、表情を見たが、謙虚かつ芯のある人だった。

▷筒井真理子さんは文句なし。
あんなに台詞が少ないのに、あの存在感と愛しみは何⁉︎
やっぱりサイコーでした。

★長澤まさみ研究
▷長澤まさみ29歳は、2016年。
『真田丸』の年やな。いよいよ片鱗が現れたときだ。
今、長澤まさみの若い時代から見返しているが、やっぱり必死さとか、懸命さは、他の同世代の女優に比べて薄い気がする。
天外者の蓮佛美沙子さんは、やっぱ。一所懸命さが出てる。「一所懸命じゃないですよ」「これくらいは出来ちゃいますよ」と涼しいんだけど、それも一所懸命に見える。
長澤まさみって人は、若いころから、そこに無理が見えないのだが、この『真田丸』からより軽やかになっている。

▷長澤まさみ25歳は2012年。
ドラマ『都市伝説の女』の長澤まさみ既定路線と、ドラマ『高校入試』『分身』での新路線に挑んだ年。
この時点での順応力では森川葵の方が上なんだろうけど、多様な役に挑戦しはじめたことと、『高校入試』では山崎紘菜という後輩の女優との絡みもあることで、気持ちの持ち方も変わった年ではないか。
芸界における末っ子感覚が失せた年のように思う。
その点、まだ森川葵は妹的だ。

▷長澤まさみに筒井真理子さんのオフのオーラ?芝居?が備われば、舞台上での天海祐希に匹敵するか、超えてしまうだろう。でも長澤まさみって、すでにそこにも挑んでるんだよね。『すばらしき世界』と『百花』はそんな挑戦もしているのだと思う。

★まとめ
聖地での舞台挨拶と観賞。
てっきり、これまでの経験から舞台挨拶の講談に、聖地からもらえる力が湧くのだと思ったけど、今日はそこじゃなかった。
スクリーンのなかの、番頭役の僕が、これまで映画館で、DVDでネットで数え切れぬほど観てきたのだけど、今日が一番上手かった。
目、鼻腔、唇、首の動きも、ちゃんと芝居してた⁉︎
ええ気になって言ってしまえば、聖地で観た僕は、役者やれるんちゃう?って初めて勘違い出来た。


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