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プライムビデオ『コーヒーが冷めないうちに』を見た

『コーヒーが冷めないうちに』は、上映時から、その題名は記憶にあった。
ただ、その意味が、深みのあるコーヒーのように、ほろ苦くても、心が落ち着く味わいのあるものだとは知らなかった。

この作品にも、石田ゆり子が出ていた。娘がコーヒーを淹れる場面の表情は、しっかりとストーリーの先を物語っている。

主演は有村架純。
波留、松重豊と薬師丸ひろ子、吉田羊ら茶店に集う客たちの物語を、オムニバス的に構成して、見やすくて、分かりやすい。

有村架純は、この時、25歳。
純粋な役だが、飾り気のない素朴な演技はジワリと沁み入る。
有村架純の適役とも思うけど、物語の中心を見守るような主演というのは、難しいのではないだろうか。
この年齢で、脇を際立たせることが出来るのは、芝居だけじゃなくて、人としても成熟しているのだと思う。

長澤まさみの25歳は、2012年。ドラマ『都市伝説の女』の年だ。まだまだ〝長澤まさみ〟ブランドで突っ走っている。もちろん、その歳でブランド化されているのは、すごい、すごすぎるけどね。
こうした女優は、僕の世代以降は、宮沢りえ、広末涼子、長澤まさみしかいない。最近なら広瀬すずは、そのカテゴリーに入るかな。

『コーヒーが冷めないうちに』は、全編穏やかな映画なのに、オチを先走りたくなるような、緊張感の緩みのない映画だった。その緊張感の素は、石田ゆり子の存在だろう。
いや、石田ゆり子、すごい役者やな。

あっ、松重豊さんの芝居が良かったなぁ。強面のはずが、ずーっと良いも悪いも優しかった。優しさの二面性が表情や佇まいに出てた。
ちゃんと男の役者も見てるんです。

やあ、コーヒーが冷めないうちにを観ているよ。Prime Videoを今すぐチェックする

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