2ヶ月間、オンライン勉強会を主催してわかったこと

こんばんは、ひつじはね太です。
昨日に引き続き記事を書いていきます。やはり書くこと自体が好きだし、書くことで整理されてくる部分が多分にあるなと感じたので、気力のもつ限り定期的に繰り返していきたいところです。

さて今日はオンライン勉強会について、少し実践を重ねたので、備忘録的にわかったことをまとめておこうと思います。今回ご紹介する内容は、会社で企画・開催した「デューイゼミ」をベースにしています。

「デューイゼミ」とは
ジョン・デューイという教育学者の「学校と社会」を12人ほどの方に参加いただき、毎週2章ずつ約2ヶ月間読み進めるオンラインゼミ。
毎週木曜朝8時からの1時間で、担当者発表からのディスカッションを毎週繰り返す。「学校と社会」は無事読破。ほとんどの参加者が完走。

1.
多人数参加で時間が限られているときは、
割り切ってオーディエンスになってもらう

勉強会に限らず、オンライン通話を用いたセミナーを実施すると、
どうしても1人が話している間、ひたすら話を聞いている時間が生まれてしまいます。ブレークアウトセッションなどを用いてグループ分けをすることも可能ではありますが、10名前後の回で特にワークではなく意見を聴きたい場合にはやはり難しいのが現状です。

実際に初回の「デューイゼミ」では、章の内容を担当者が発表したあと20分ほどディスカッションタイムを設けたものの、一部の人しか話せずに時間だけが過ぎてしまいました。これは人数や時間の制約がある以上、ある程度までは仕方ないことと言えます。

とはいえ、せっかく参加してもらっているのだから、色々な意見が聞きたい。また主催者としては、時間の使い方としてある程度議論や1人頭の時間はコントロールしたい……。

そんな要望に答えるべく「デューイゼミ」では、試験的にラジオ方式を採用しました。ラジオ方式とは、MC役の主催者2名と該当章の発表者以外は、常にマイクをミュートにしてもらい、チャット欄を通して参加していただく方式です。

この方式では、参加者は気兼ねなく「思ったこと・感じたこと・意見・感想・質問など」をチャット欄に書き込み、主催者と発表者は、それらをうまく広いながら進めることができます。これを導入することで、10数名の参加者が1時間の間「一度も発言できなかった」「誰か1人が話しすぎた」という事態が起きにくくなります。

実際、参加者の方からもこの方式は評判がよく、2回目以降は常にこの方式で実施をしました。移動中に参加せざるを得ない方からすると、マイク環境にとらわれずに参加が可能な点も良かったようです。

オンライン通話システムを利用するからこそ「参加者はしゃべらなくてはいけない」というバイアスを抜け、むしろしゃべらせないことで、全体としては満足度が上がる運用方法だと思います。


2.
受講者発表をしてもらうときは、
録画したものを流すのでも十分機能する

今回の「デューイゼミ」では、毎週参加者から2人に章を割り振り、スライドを用いて要点解説をしてもらっていました。毎週1回1時間で、2名が発表しますので、ディスカッションの時間も含めると、1人およそ10分の発表時間を持っていることになります。

しかしこれが結構曲者で、オンライン・オフラインに限らず、参加者に発表をしてもらうと、必ず長く喋りすぎる回が出てきます。またZOOMを通して行う発表では、通信環境の問題から発表がうまくいかないことも想定しておく必要があります。

そこである参加者の方が、当日外出しており音声環境が悪いことを予想して、事前に発表を録画したものを共有してもらい、それを画面共有で流したのがブレイクスルーでした。要するにYouTubeをみんなで見るように、画面を共有して参加者全員で予め録画してある発表を視聴したわけです。

この体験、文字で読むと、「発表なのに録画?」となるわけですが、

・事前に映像を共有しておけば最悪発表者の通信環境が悪くても、他の人のPCから共有可能
・事前に録画しておけば、発表時間をコントロールできるので、時間超過が起こり得ない。何なら1.2倍速再生とかすれば、進度に応じて発表時間を操作することすら可能
・そもそもZOOMでの発表は、聞き手のリアクションを受取りにくいので、発表の質としてはそこまで大差ない

というように、この方法、ほとんどメリットしかありませんでした。

参加者も最初は「録画を見るのか……」という反応だったのが、終わってみると不思議なもので、他の参加者も続々とこの方式を採用。何より一度録ったものを自分で見返せるので、発表の練習にもなるということで大変好評でした。

まとめ

今回紹介した内容
1.多人数参加で時間が限られているときは、割り切ってオーディエンスになってもらう
2.受講者発表をしてもらうときは録画したものを流すのでも十分機能する

以上2点、いかがでしょうか。

本日7月29日には、北海道大学が主催のセミナー「ラーニング・スペースとラーニング・アナリティクスの動向」がZOOMで生配信されていました。私も昨日は「岩田さん」の観測史上最速オンライン読書会に参加しています。

徐々にオンラインで配信、開催されるイベントが増えるにあたり、オンライン勉強会実践のための知見は、これからもどんどん溜まっていくといいですね。特にセミナーの形式というよりは、参加者全員が交流する場を作るための知見はまだまだ不足しているように感じます。

このあたり、ここが詳しいよ!という情報がありましたらぜひコメントください。よろしくお願いします。

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