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インストラクションの定義とその要素

こんにちは、ひつじはねたです。
昨日から再スタートした毎日ブログ、再開してから2日目です。

さて以前も書いたかもしれませんが、今年の1月から早稲田大学の向後千春先生がやっている「教える技術講座」に通っています。週に一度、1時間半ほど、大学生の気分に戻って、インストラクショナルデザインについて改めて習っています。

僕の大学の専攻は教育工学という分野だったのですが、この分野は大きくインストラクショナルデザイン(ID)とICT教育2つに分かれていて、ぼくはICT教育を専攻していたので、正直IDについては独学だったんです。ただ社会人教育の分野で、セミナーの企画やeラーニング講座の作成をするにあたって、やはり理論的なところはきちんと教えておきたいと思い、今回講座に参加することにしました。

今回はそのノートも兼ねて、学んだことをベースに記事を書いていこうと思います。

インストラクションとは

そもそもインストラクションとは何か。ちょっとコトバンクで調べてみましょう。

インストラクション(instruction)
1 教示。指示。
2 心理学の実験やテストで、被験者にやり方などを指示すること。
3 コンピューターのCPUへの各種演算・処理についての動作命令。

他にもいくつか定義がありましたが、要するに「誰かに何かを教示・指示すること」を意味するようです。向後先生の授業では、インストラクションを

毎日の生活や会社などの組織の中で、相手にしてほしいこと、できるうようになつてほしいことを伝えること

と定義しています。そしてインストラクションはコミュニケーションの一貫であり、意味のない雑談やあいさつを除くほとんどのコミュニケーションについては、インストラクションと呼べるということでした。

分かりやすいものでいえば、学生インターンに仕事を依頼したり、部活で技術を教えたり、ゲームで指示されるタスクなんかもインストラクションと呼べるようです。

今回の記事は、実は4日目の記事の焼きましにもなるんですが、ここで書いているゲーム中の指示はやっぱりインストラクションと考えられますね。

インストラクションの要素

インストラクションには全部で6つの要素があります。

- 使命:インストラクションの背景と意図
- 最終目的:具体的な最終形
- 手順:具体的なステップ
- 時間:実行するための予定時間
- 予測:実行時に起こりそうなこと
- 失敗:起こりうる失敗についての情報

一つ仕事を依頼するときでも、以下のような要素を意識するとうまくいくということでしょう。

「◯◯のためにこの仕事をしてほしい(使命)」
「最終的には◯◯の形で提出してほしい(最終目的)」
「まずは◯◯して、それから△△して、最後に××して(手順)」
「大体◯◯分くらいかかるはず(時間)」
「◯◯すると△△な状態になるはず(予測)」
「◯◯になる場合があるので気をつけてください(失敗)」

例えば、一つの例として。ぼくの職場では資料の印刷を人に頼むことがあるのですが、いかんせん忙しいとお互いに必要な情報が確認しきれず、むしろ手戻りを生む場合が時々あります。部数が足りないとか、カラーでほしかったのに白黒だったり、片面がいいのに両面になっていたり。

そこでこの6要素を意識して依頼を整理してみようと思います。

使命:セミナーが円滑に運営できるように資料を印刷してもらいたい
最終目的:人数分+予備のセミナー資料が適切な書式で参加者の机のうえに置いてある状態
手順:◯◯フォルダに格納されている資料を開く⇒カラー、両面長編閉じ、2アップで印刷をする⇒左上をホッチキスで止める⇒机に資料を並べる
時間:おおよそ30分で終わるので、セミナー開始1時間前には終わるように
予測:何部が資料が余るはずなので、予備として受付に置いておく
失敗:プリンターの不具合で書式が反映されない場合があるので、まずは一部試しに印刷をする

いかがでしょうか。実際書き出してみると「予測」が難しいですね。

これがゲームのタスクだと、使命はストーリ上明らかになり、最終目的は判定が入るため厳密。手順は自由度があるけれど、ゴールが明確なので、そこがむしろ工夫のしどころになります。失敗については、作成側がユーザがやるであろう失敗をあらかじめ予想して、そこを潰しておいてあるはずです。たまに予想外の行動をユーザがとることで、それがバグとなります。

そしてこのインストラクションについて、難易度がちょうどいいとフロー状態に入って、気がつくと土日がゲームで溶けるような状態になってしまうんですよね。

それはさておき、今回は15分でちょうどということで、ここまで。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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