外科系医師 留学 To do List (1か月の体験から)

唐突ですが今、海外留学しています。1か月滞在した結果、行えたことを少し書いてみようと思います。

ここで書くことは、研究を主体とした留学をしている先生対象です。もちろんなんのDutyもなしに臨床の見学を主体とした先生でもいいでしょう。基礎科学的研究で行かれた場合でもいいと思います。なぜなら、ほとんど多くは臨床活動に戻ると思いますので(ノーベル賞を取った先生や、足がかりに海外での活動を主とする場合は別)。その観点からどういった臨床関連活動が可能かたった1か月ですが、その1か月で体験できるもの、できたものを列挙します。

ご存知の先生もいるとは思いますが、整形外科医は、アメリカではトップ3に入る人気の科になります。なので、日本の医師になって、外国の整形外科医になろうというのは、おそらくかなり難しいのではないかと思います。ですのでそこには到達できない場合でも、この1か月達成項目を参考にすれば、結構なことが吸収できる、と理解してもらえますので、留学したい気持ちを後押しできるかもしれません。

重要度・満足度を三ッ星評価で

(余裕があれば、部分的に各論をいつか書きたいと思います)

外来見学  ☆☆☆

階層構造がはっきりしており、ファカルティであれば、カルテの記載すらしていません。診察、診断、患者とのコミニュケーションに重点を置いていることがわかりました。



手術見学  ☆☆☆

これも”手洗いも一般的にできないんじゃ意味がない”とかいう先生もいると思います。しかし、考えようによっては、関節鏡手術とか、脊椎内視鏡手術とかモニター利用の手術では、症例経験的には役に立つと思います。


手術見学 写真&動画記録  ☆☆☆

  これは、人によるでしょうし、病院によるでしょう。

  個人が特定されなければ、とお許しもらっています。

  これは貴重  ☆を5つあげたい。

検査見学  ☆☆

  造影検査とかそれに付随した治療、これらは整形外科医がしていませんでした。関節注射を見学しましたが、Physical Medicine and Rehabilitation のMDがしていました。いわゆるリハビリテーション医でしょう。日本とは活動が別な気がします。

病棟見学  ☆

  実はDaySurgeryをしているので病棟へは行ってません。回復施設です。その日に帰る、というのは患者さんへの接し方が変わるだろうなと思います。瞬間に注力している姿が垣間見れます。

リハビリテーション見学   ☆☆

  保険の仕組みは違えど、重要度は高いです。これを術前に試さず手術することはあまりなさそうです。

外来診察チェックシート 頂く  ☆☆

  その施設での典型的な診察パターンが把握できます。

関連する領域の先生を紹介してもらう  ☆

  つながりが増えます。

術後リハビリテーションプロトコール  ☆☆☆

  患者へのセルフエクササイズ用のもの。図入り

10

患者カルテの閲覧、画像記録  ☆☆☆

  日本と違い、結構大手で一本化までは行かないまでも、統一されつつある、という話をききました。術後経過などは学会講演では絶対わからない内情がわかるので、とても貴重 ☆5つあげたい

11

ホストの先生の家に招待される ☆☆☆
実はこれは、到着して数日で達成され、かなり満足してしまった。過去にも医師の家に招待されたり、宿泊したこともありますがスケールの違いを見せつけられます。

12

関連病院にも見学 ☆☆

  いろんな諸事情(患者の入っている保険にもよる)で大学で受けられない場合別の施設へ行くこともあるかもしれません。

13

関連研究施設見学 ☆☆☆

  同じ敷地内にあるとEasyでしょう

14

関連研究施設のソフトウエアマスター  ☆☆☆

  センスによると思いますが、無料のオープン系のソフトを使えるようになれば、日本への伝承者になれると思います。

15

関連研究施設での研究Proposal作成する  ☆☆☆

  これが留学の1つの目的ですが、進みそうです。でもこれは来る前から決めていくのは相当難しいと思います。来ないと状況がわかりません。

16

臨床研究にタッチする。 ☆☆ 

Discussionを開始したところです。

17

コーヒーコミュニティに入れてもらう ☆☆

  これはしょうもないといえば非常にしょうもない。が、無料でコーヒー飲んでいいと言われるのと言われないでは、日々の職場でのコストが...。

18

大学 オリジナルグッズもらう ☆☆☆

 帽子、シャツ、等5点

19

ホストの先生とディナー、ランチに ☆☆☆

20

 自分で開発した機器で、臨床関連研究を展開する ☆☆ 3つにしたいところだが、話始めたところ、Cadaverでのチャンスを交渉中

21 (次点)
  外科医と同じ身分で、医師休憩室におかれるサンドイッチをほーばる (☆0-1)


まとめ:これを濃くしていくのが3か月以上の短期、半年1年の長期なのだと思う。また頑張ればこの項目の7割くらいは2週間でも可能かも。これで、海外経験をしたいという医師が増えればいいと思います。

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