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日本にSaaS人材を。FORCAS、SaaSオープン採用を開始。

プレスリリースを出しましたが、大好きな今村さん(元Salesforce執行役員)がFORCASの仲間に加わります。うれしい。そして、経験豊富な今村さんと共に新たなチャレンジに取り組みます。それは、「SaaSオープン採用」です。

SaaSオープン採用とは

SaaS事業の経験は問わず、SaaSにキャリアチェンジしたい人に、具体的な職種を決めずにFORCASに入社していただきます。

入社後にマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなど、SaaS特有の職種を短期間のローテーションで実際に体験します。

実際の体験、トレーニングを経た後に、本人の希望、適性を踏まえて所属するチームを決めます。

なぜやるのか

SaaS事業が日本でも増えてきています。

ただ、日本でSaaS事業を経験した人はとても少ないのが現状です。「カスタマーサクセス」、「インサイドセールス」など、SaaS事業に不可欠な職種は需要過多で、「カスタマーサクセスの責任者を募集します!」というような声をよく耳にします。

このままでは数少ないSaaS人材を奪い合うような状況が生まれ、日本でSaaS事業が広まっていく大きな障害になりかねません。

SaaS人材を奪い合うのではなく、逆に、SaaS人材を増やしていくことができれば、日本におけるSaaS事業の広まりは加速するはず

前にnoteを書きましたが、私はSaaSが大好きで、SaaSの可能性を信じています。

日本にSaaS人材を増やしていくための最初の取り組みとして、SaaSオープン採用をスタートします。

SaaSの部分最適と全体最適

SaaS人材について書く前に、SaaSの「部分最適」と「全体最適」の問題を取り上げます。

この図はもっともシンプルなSaaSのフロント組織の構造を表したものです。各組織のKPIが明確で、かつそれが全体KPI(継続契約数)につながっています。

要するに、各チームが自分の持ち場のKPIの追求に専念(部分最適)すれば、全体のKPIが達成される(全体最適)という考え方がベースにあります。

しかし、そこまで事業はシンプルではありません。

商談につながらない質が悪いリードをつくれば、マーケティングはKPIを達成しても、インサイドセールスは達成できない。同様に、契約につながらない質が悪い商談をつくれば、インサイドセールスはKPIを達成しても、フィールドセールスは達成できない。

この様に「部分最適が行き過ぎて、全体最適につながらない問題」が生じます。

「であれば、マーケティングチームに、商談化したリードを増やすというKPIを設定すれば良い」

という声もありますが、それでは、マーケティングチームだけではコントロールできない数値を背負うことになり、今度は「部分最適の良さ」が引き出せなくなります。

実際、SaaS先進国のアメリカのマーケティング関連のカンファレンスに参加すると、「セールスとマーケティングの壁」というテーマを扱ったセッションで溢れていました。

SaaS先進国でさえ、このテーマの解決方法を中々見つけることができず、多くのSaaS企業の課題になっています。

SaaS人材とは何か

SaaS人材とは、この構造を理解し、「部分最適」と「全体最適」のORの抑圧をはねのけ、ANDの才能を活かす人材ではないでしょうか?

ビジョナリー・カンパニー」の一節に、『「ORの抑圧」をはねのけ、「ANDの才能」を活かす』という言葉が出てきます。時代を超えて繁栄し続ける偉大な会社は、変化か安定か、慎重か大胆か、低コストか高品質かといったような、企業活動の中で必ず直面する相反する両極端を2者択一ではなく、両方を同時に実現させようと発想するという意味です。

(サイバーエージェント代表取締役社長 藤田晋)
https://www.cyberagent.co.jp/way/features/list/detail/id=13990

この問題は、KPI設定で解決できる問題ではなく、人材の「組織構造の理解度」を高め、コミュニケーションをオープンにし、全体ゴールを共有できる「企業文化」をつくることで解決できる問題だと考えています。

コンフリクトの構造を理解し、全体ゴールを見据え、チームを超えたオープンなフィードバックを活発化させる。

それができる「SaaS人材」を増やすことができれば、その事業は加速し、また、そこから多くの人材が将来的に巣立っていくことで、日本のSaaS事業の広まりも加速するはず。

話がずれますが、FORCASが推進するABM(Account Based Marketing)では、ターゲット企業を具体名で明確化し、届ける価値も明確化するため、チームを超えてターゲット企業(既存顧客含む)に向き合う状況がつくりやすいと考えています。

ABMの実践により、ターゲット企業を全チームで合意し、ターゲット企業に関するリードや商談のみKPIにカウントすることで、部分最適が全体最適にスムーズにつながるようになります。ただ、これだけで全ての問題が解決するわけではありません。

SaaS人材を育てるには

シンプルです。色んな役割を経験することです。

私自身、SaaSのすべての職種を経験しています。また、弊社で活躍しているメンバーの多くが、複数の役割を経験しています。

つながりの視点を持ち、部署同士横で向き合って反発し合うのではなく、共通の顧客価値に向き合ってフィードバックし合う。

ただ、「常に人が足りない」スタートアップにおいて、色んな部署を経験してもらったり、そもそもSaaSの経験がない人を一から育てるのは非常に難しいのが実情です。なので、FORCASではこれまではSaaS経験者を優先して採用していました。

しかし、経験豊富な今村さんが仲間になったこのタイミングで元々やりたかった採用活動にチャレンジできる。元々やりたかったトレーニングにチャレンジできる。そして、日本にSaaS人材を増やすことが出来る。

SaaSオープン採用をはじめます。(下は今村さんの写真)

日本にSaaS人材を

FORCASでは2018年に100回以上イベントを開催しました。

自社イベントの他、他社SaaS(Adobe(マルケト)、Salesforce、ベルフェイス、ビズリーチ、スマートキャンプ、Sansan、ヤプリ、SmartHR、クラウドサイン、ウイングアーク、カオナビ、PR Table等)の方と一緒にイベントを開催し、SaaSのリアルを伝えています。

SaaSの事業の作り方に一般解はなく、各々で個別解を探しつづけることになりますが、共通用語が多く、お互いに学びあえるのがSaaSの良い所です。

もちろん、今回のSaaSオープン採用の取り組みについても、弊社イベントやホワイトペーパー、もしくは私のnoteで、失敗も含めてオープンにしていきます。私達の学びを取り入れてもらえる企業があるとうれしいです。

日本にSaaS人材を。そして、日本のSaaS SHIFTを。

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