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白磁のアイアンメイデン

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お嬢様がカンフーで敵を蹴散らしたり、オートマタ執事兼強化外骨格を身にまといドラゴンのあたまを爆発四散させたり、挙句の果てに巨大ロボットでおおあばれしたりする、作者の「スキ」だけで… もっと読む
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記事一覧

Holy-Night Shooters! #白アメ #ppslgr

 目を閉じて、深い呼吸を一つ、二つ。ゆっくりと目を開く。雲一つない、抜けるような青空。空…

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『白磁のアイアンメイデン』外伝 「相応しき贈り物を、聖夜に」

 紅い光が、闇の中を駆けていく。  北欧、白夜の国――フィンランド。常ならば国土全てを包…

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【予告編】Holy-Night Shooters! #白アメ #ppslgr

 目を閉じる。呼吸を一つ。集中し、頬をなでるそよ風、そのかすかな感触さえも掴み取ろうとし…

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Colorless

 「おはよう、ございます! かあさまたち!」  少女は目覚めるとすぐ、空に輝く星に元気よ…

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白磁のアイアンメイデン 目次 #白アメ

◇千客万来◇ こちらは『第1回 逆噴射小説大賞』投稿作を改稿したものです。内功を操るお嬢…

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白磁のアイアンメイデン 第1部 終章(後) #白アメ

前編   目次  王都クストルより西へ数里、地図では「サッガの森」と呼ばれる大森林地帯。…

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白磁のアイアンメイデン 第1部 終章(前) #白アメ

前話   目次 「……“忌み野”だと?」 「ええ」  空になったカップを皿に戻すと、ベアトリスはいかにも悲しげに微笑んでみせた。 「だが……だが、しかし」 「“忌み野”と呼ばれるようになった理由はそうではない……と仰りたいのでしょう?」 「……その通りだ」  アルフレッドにおかわりを頼むと、ベアトリスは両手の指をそっと組んだ。 「“竜”の一体がこの地に至り、悪疫を撒き散らした……以来、邪悪が蔓延るようになったこの地が、“忌み野”と呼び習わされることとなった……そうではないの

白磁のアイアンメイデン 第4話〈10〉 #白アメ

<9>   <目次>   異形は、人の姿を模していた。  だが背丈は、人を遥かに超えていた。…

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白磁のアイアンメイデン 第4話〈9〉 #白アメ

<8>   <目次> 朝が巡り 昼が巡り 夜が巡り 巡り巡り また朝へ この地より乙女が一人…

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『白と黒』

 どこまでも、どこまでも白い平原に、白い嵐が吹きすさぶ。  目に映るのは全て白――もっと…

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白磁のアイアンメイデン 第4話〈3〉 #白アメ

〈2〉  目次 「――なんなんだ」  ヘリヤの心に、今自分が見ている光景を一生忘れること…

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白磁のアイアンメイデン 第4話〈4〉 #白アメ

〈3〉  目次 「時間がないから手短に行くぞ。質問は二つだ」  ヘリヤは指を一本立てて見せ…

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白磁のアイアンメイデン外伝 タイーラとデンダ3 #白アメ

 王都クストルより西へ数里、地図では「サッガの森」と呼ばれる大森林地帯。この森は元より、…

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白磁のアイアンメイデン 第4話〈5〉 #白アメ

〈4〉  目次  白き鍵が、「書」の錠前を開く。封印が解け、頁(ページ)が開く――文字が、迸る。  開かれた頁から溢れ出す魔術文字の奔流は、荒れ狂う多頭の蛇にも似て――蛇は絡み合いながら天へ天へと登りゆく。多重螺旋を象りながら、文字は”忌み野”の地に蒼く輝く捻じれた塔を現出させる。  空へ。そらへ。”忌み野”の空へ――昇りつめた文字蛇たちは、塔は、それぞれのあぎとにて”忌み野”の空を――穿つ。  多頭の蛇は競うように次々と空を、天を食い破る。食い破られた空は、そこ