_3分で理解_AIの3つの応用領域と領域と機械学習種類をまとめてみた

【3分で理解!】AIの3つの応用領域と機械学習の種類がわかる!

こんにちは、村田泰祐です。サイバーエージェントのアドテク本部というところで働いています。

「AIをビジネスに応用できるプロダクトマネージャー」を目指しています。今回は、こちらの「未来IT図解 これからのAIビジネス」を読んだ内容をアウトプットしていこうと思います。

コンパクトな本なのですが、AIとAIビジネスにまつわることが分かりやすく図解でまとめられており初学者に向いている本です。

この記事は

「AIで何をできるのか知りたい」

「機械学習って?ディープラーニングとどう違うの?」

と思っている方、疑問を抱いている方向けです。

AIの応用領域は"3"領域

AIを使ってどんなことができるのでしょうか?AIの応用先は主に

「予測」

「分類」

「実行」

の3つの領域に分けられるとしています。それぞれの応用領域は以下の通りです。

「予測」・・・数値予測、ニーズ・意図予測、マッチング
「分類」・・・情報の判断・仕分け、音声・画像・動画の識別、異常検知・予知
「実行」・・・作業の自動化、表現の生成、行動の最適化

次に、それぞれ具体的にどのように実社会に活かされているのか紹介します。

例えば「予測」であれば売上需要の予測、興味の推定、商品のレコメンド

NTTグループのAI「corevo」は、サイゼリヤの過去の売上実績データなども合わせ、現在から1時間~数時間後、翌日、数週間後の店舗別売上金額を予測しています。

具体例:サイゼリヤの売上、AIが予測 待ち時間も改善へ ドコモと実証実験

次に「分類」では迷惑メール判定、音声認識、医療画像診断が挙げられます。GoogleはTensorFlowという機械学習システムを使ってメールがスパムかどうか分類しています。

具体例:GmailのスパムブロックにTensorFlowが活躍 1日1億件のスパムを削除中

最後に「実行」だと自動運転、機械翻訳、配送経路の最適化に応用されています。トヨタはXavierというAI を活用した自律動作マシンで自動運転を実行しようとしています。

具体例:トヨタ、2020年搭載を目指す自動運転技術「ハイウェイ チームメイト」にNVIDIAの自動運転車用プロセッサ「Xavier」採用へ

次に、この3領域で用いられるAIのアルゴリズムを紹介したいと思います。アルゴリズムとは、計算方法、処理方法のこと。設定されている問題に対して、いかに解決するかの手順を数式的に表したものと言えるのではないでしょうか。

用途によってアルゴリズムは使い分けがされます。では、各応用領域におけるアルゴリズムをざっと見てみましょう。

「予測」・・・教師あり機械学習。最も実用化が進んでいる。線形回帰、協調フィルタリングなどが当てはまる。
「分類」・・・教師あり機械学習と教師なし機械学習。顔認証などは教師あり機械学習にあたり、ディープラーニングが代表例。教師なし機械学習は、k-means法などが挙げられます。
「実行」・・・教師あり機械学習、強化学習、自然言語処理。自動運転や機械翻訳など分かりやすいが、実用化はまだまだ。

ニュースでよく聞く自動運転や囲碁や将棋などは「実行」に当てはまりますが、研究は進んでいるものの実用化はまだまだといったところです。

教師あり機械学習、教師なし機械学習など分からない単語が出てきたと思うので、次は機械学習について説明していきたいと思います。

機械学習の種類

AIとは、ある1つの技術のだけのことを指すわけではありません。主に「機械学習」と呼ばれる分野から発展していきました。

では、機械学習とは何なのか。「データから反復的に学習、パターンや特徴を見つけ出す」技術と言えるでしょう。

引用:AI、機械学習、ディープラーニングの違いを説明できますか?機械学習と統計の違いは?

今回は機械学習を3つに大きく分類します。分類法はいくつかあるのですが、大きく教師ありか教師なしで分類します。

図にして分類すると、こんな感じでしょうか。

機械学習が大きくあり、その中に教師有り学習、教師なし学習、強化学習があるイメージ。

よく聞くディープラーニングなどありますが、それぞれの概要を見てみましょう。

「教師あり学習」・・・あらかじめ正解のデータ(=つまり教師データ)を必要とする。教師データからパターンや特徴を学習させる。
「教師なし学習」・・・正解となる教師データは与えずに学習させる。
「半教師学習」・・・教師あり学習と教師なし学習の中間。
「強化学習」・・・教師データは与えず、行動の選択肢と報酬(評価・採点)を用意する。正解がわからない問題に対して、試行錯誤しながら答えを出していく。
「ニューラルネットワーク」・・・人間の脳内にある神経細胞(ニューロン)を数式的モデルで表現したもの。パーセプトロンという基本構造になっており、パーセプトロンに隠れ層を追加するとニューラルネットワークになる。近年成功を収めている分野。
「ディープラーニング」・・・日本語で深層学習。上記のニューラルネットワークのパーセプトロンの隠れ層が"深く"なったものをディープラーニングと呼ぶ。
「転移学習」・・・教師あり、教師なしかの分類方法には当てはまらないが、大量の教師データを必要とするディープラーニングの学習済みモデルを教師データがたりない別領域に適用(つまり転移)しようとするモデル。

機械学習には大きく3つあり、それぞれの分類の中にも細かく機械学習の種類があります。特徴をざっくり書きましたが、より深いことは次回のnoteで取り扱います。

最後に、なぜ機械学習が人工知能の中心技術として発展してきたのか説明して終わりにします。

機械学習と従来のプログラムとの比較

引用:機械学習プロジェクトにおける課題と、スパースモデリングに期待が高まる背景

機械学習と従来のプログラムを比較すると、機械学習が発展してきた理由が分かります。

これまではプログラマーが処理手続きをプログラミングしてきました。図では人の手でどんどん分類をしていって、処理をしています。

これに対して機械学習では、教師データを用いて学習し、学習済みなのでデータの分類処理をすることができます

逆にデータがなければ機械学習は処理ができないわけで、データが重要になってきます。

今回はAIの応用領域、AIの中でも発展してきた機械学習の種類についてまとめました。次回は、機械学習のそれぞれの細かいところを見ていこうと思います。


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