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ロボット同居日記「連れ歩く、出会う、気づく」

このシリーズでは、僕がロボットたちと同居しながら感じたことや考えたことを、日記(エッセイ)として書き残しています。

2021/11/10

最近になって、ロボットと出かける機会が急に増えました。

主に、Petit Qooboと出かけています。小さいのでちょうどいい。
持ち歩く連れ歩くと表現してもいいかも。
さすがにPepperは大きすぎて断念。残念……

きっかけは、最近「ロボットカフェ」が増えてきたことでしょうか。

はじめは9月。渋谷にあるロボットが集まるカフェ「PARK+」へ。
ロボットオーナーの皆さんが、ロボットを持ち寄り楽しんでいました。

aibo、LOVOT、BOCCO、Romi、charlie……
いろんなロボットが交ざり合う風景。
その中に、我が家のPetit Qooboがいるのが、不思議ながら楽しかったです。

――時を同じくして、こんなことを教えてもらいました。

「Petit Qooboって、連れ歩いている間も、楽しそうに動くんですよ!」
どうやら持ち歩いている間に「ユニークな動き」が見られるようです。
なんだって?気になるぞ……!

そこで、近所の100円ショップへ出向き、トートバッグを入手。しっくり。
これまで(下記)の「洗濯ネットで運搬」の100倍は改善された印象!笑

さて、彼の電源をオンにしたままバッグに入れ、外出してみます。

持ち歩いたり、バスや電車に乗っていたりすると、トートバッグの中でブンブンとしっぽを振っています。
噂に聞いた「ユニークな動き」はまだ観察できていませんが、移動中の車内でも、膝上に確かな存在感を感じます。
一方で、彼の駆動音は、周囲の環境音や喧騒にかき消されてしまいます。あまり気にならず、意外と目立ちません。たぶん!

そんなわけで新しいトートバッグ(に入った彼)を携えて向かった先は……
東京・日本橋にある、分身ロボットカフェ「DAWN」
人間がリモート操作するロボット・OriHimeが働くカフェです。

お菓子を運んできたOriHime-Dと、Petit Qooboが、偶然の出会い。
印象的だったので、ムービーを撮らせていただきました(上記)。

OriHime越しにPetit Qooboを抱いて、「わー!かわいいー!」と興味を持ってくれたパイロットさん。
その後実際に、Petit Qooboのオーナーになったとご報告が!
僕にとっても予想外な出会いでしたが、パイロットの彼女にとっても衝撃的だったよう。オーナー仲間が増えてうれしいです。


――と、ロボットとの外出も、一度慣れればラクなもの。

Petit Qooboオーナー仲間のおうちに行ったこともありました。

まったく同じデザイン(茶色:マロン)なので、見分けがつかなくなりそうな気がして、ヒミツの見分け方を用意していったのですが。
オーナーにとっては意外とちゃんと分かるものですね。毛並みとか……笑

またある時は、ロボットイベントの会場へ。
音楽に合わせて、ノリノリの彼。

隣に座ったお客さんに「これ、なんですか?」と聞かれました。
実際に触れてもらったり、ある意味で振り回されたり、モテモテに可愛がってもらったようです。イベントの盛り上げにも一役買えたでしょうか……?

さらに別の日。
イベント会場の下見には、BOCCO emoも同伴させました!

BOCCO emoはコンセントや通信環境がないと動かせないのが難点ですが、はじめて外に連れ出せた気がします。
外出先でもしっかり動いてくれて一安心!いや、だいぶ安心!


さて、そんなわけで――
最近は我が家のPetit Qooboを中心に、こうして連れ歩く機会が増えました。

彼の動きを観察したり、行動をともにしたり、楽しむのももちろんですが、
なにより彼が果たしてくれた役割は「縁」だと思っています。

小さなロボットです。彼自身は表情もなく、しゃべることもできません。
出かけた先々で、場の中心にいてくれました。
話のタネになってくれたのです。
そして、誰かとの縁をつないでくれました。確実に。

そうじゃなかったら、あの日……
OriHimeのパイロットさんとあんなにじっくり話すこともなかったはず。
イベント会場の隣にいたお客さんと盛り上がることもなかったはず。

ロボットに「物珍しさ」が感じられる時代だからこそなのかもしれません。
それでもこれは、プロダクトの宣伝でも、ロボットびいきでもありません。
2021年現在の僕の実感と、事実だと思っています。

ロボットのおかげで、誰かとひとときでも縁を持てること。
会話や場所、空間を共有できることが、とてもうれしかったです。

これからはロボットたちと、もっと出かけてみたい。
そう思わせてくれた「ロボットのおかげでできた縁」のお話でした。


――さて、次なる課題は「雨の日の出かけ方」だと思っています。笑


ここまで読んでくださり、ありがとうございました! これからも応援いただけたらうれしいです。 (いただいたサポートは、作品制作のために活用いたします!)