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イエローハットのV字回復に学ぶ❷   4つの基本方針「選択と集中」

今回の概要

前回の「多角化戦略の失敗を思索する」に引き続き、『イエローハット社長が語る、「経営危機から12期連続増収へ」V字回復した理由』
この記事の深堀り(思索)をしていきたいと思います

2回目は、多角化戦略によって業績がダウンした会社を業績回復向けて堀江社長が様に立て直していったか!?

「社長就任後に打ち出した4つの基本方針」
■ コア事業への資源集中
■ 車検サービス事業の拡充
■ 経営効率の向上
■ 活力ある会社づくり

この方針の中から粗利益を高めていくであろう2つの方針の中の1つ
「コア事業への資源集中」を集中して思索していこうと思います

粗利益を高める

「会社とは粗利益を生み出す経営プラント」と竹田陽一は語ります
竹田ランチェスターの特徴は売上をベースで経営を考えるのではなく粗利益をベースに経営を考えていきます

堀江社長が打ち出した4つの方針の中で、直接、粗利益を高めていく項目は「コア事業への資源集中」「車検サービスの拡充」の2項目に当たります

前述した通り「コア事業への資源集中」を思索していきましょう

長いことやってきたカー用品販売は、多くの知識や経験があるのでから、とにかくここを強化しようということ。具体的には、最も売り上げが大きく、利益も大きいタイヤを売ることに注力しました。

竹田ランチェスターの商品戦略でいう「強い商品」・No.1商品」である
「重点商品の決定とその実行」に当たります

その重点商品に「最も売り上げが大きく、利益も多いタイヤ」は当然の決定だと思います。

この頃から現在でもCMなどで流れている「タイヤで選ぶならイエローハット」は堀江社長が就任して以降、継続して言い続けていることだそうです

とは言え、トップが声高に叫んでも現場が実行しなければ意味がない

松竹梅展示法

そこで現場での実行のは顧客目線から考えられた「松竹梅」展示法
タイヤを値段ごとに「高いゾーン」「中くらいのゾーン」「低いゾーン」の松竹梅と分けて展示する

これは飲食店ではよく使われる手法です

高い、低いの展示であれば8割くらいの人は低い方を選ぶと言われてますが、そこに中間の価格があればそれを選ぶ人が6割くらいになる
なので、一番売りたい価格帯を真ん中に置いてメニューを作成する

当店でも幹部にこの様にメニューを作成する様に助言したのは秘密です(笑)

弱者の個別目標達成主義

『1位づくりの商品戦略(DVD)第3章「商品戦略」』の中に、弱者の商品戦略を13項目あげてます。その中の一つ第8項に

⒏ 1位づくりを目指す重点商品の数は1つに絞る
 限りある経営力で1位の商品づくりに取り組むときに、目標の数を多くすると、経営力が分散して失敗する。成功するには目標を1つに絞り、これを確実に達成する。
 このあとこの経験を活かして、第2の目標へ移る。これを弱者の個別目標達成主義と呼ぶ。

この様に目標を1つに絞り込む重要性が語られてます
堀江社長がとった「コア事業への資源集中」は、重点商品をタイヤに絞り込んで1位をとる「個別目標達成主義」の良い事例になると思います

とかく経営者は総合的な1位を目指したがる習性があり、色々と手を広げてしまうのですが、経営の立て直しという局面であればこの「個別目標達成主義」こそ、経営者がとるべき王道の手法ではないでしょうか!?




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