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ジーパン躍動咆哮編01 (後半部)

第53話「ジーパン刑事登場!」第二ステージ


野崎と殿下は
大学付近のコーヒーテラス?
またはワールドテニスクラブ近くか?
中上孝子の友達を聞き込んでいる。

友人を演じるは(松原麻里)である。
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飛び出せ!青春時代の
松原麻里と青木英美↓↓

彼女に、和田の写真を見せる。

「私は顔だけしか知らないけど、
 殺された孝子はよく口説かれたって
 言ってたわ」

野崎は、
「亡くなった孝子さんは、
 付き合っていたのかい?その人と、、」

「クラブに美人が来ると
 直ぐに口説くのよ。」

「じゃあ?、、」

「でも、格好は良いけど
 頭が空っぽな男は孝子は嫌いって
 言ってたわ」

「でも本当はどうだか?分からないわよ」

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続いて場面は、
殿下と野崎が、和田を追尾するシーン。
覆面車はマカロニ時代から使用の
フォードタウナス。

女子大学の前。
女の子を迎えに来て、

シボレーコルベットステイングレイC3   1969年型。
に乗せる和田を追う。

追尾中に、

車の中でキスしている和田に殿下は、
「真っ昼間からあの野郎!」

また次の女の出迎え。

シブヤ自動車前。
女を変えた和田にまた殿下は
「また違う女だよ、ちきしょう!」

「妬くなやくな!」と野崎

マカロニも、
「殿下は一係の男前」と認めていた。

更にまた、次の女とデート。
ダイヤモンドガソリンスタンド前。

「チキショウ。あの野郎!」
と殿下は終いに怒り倒す。

「殿下!おいおい落ち着けよ!
 落ち着けって!落ち着けよ」

「(これが落ち着いていられますか?)←これは台詞にない。
 長さん、三人目ですよー。」

マニュアルギアを
かなり乱暴にシフトチェンジをする殿下。
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疲れて、一係に戻って来た二人。

「殿下ー!あれは酷すぎるよー。
 お陰で関節が痛くなった、あー痛たたー。
 ボス。ちょっと椅子に座らして、、」

「どうしたんだ?」と鬼

「いやね、和田という男が
 あまりにモテるんで、
 殿下、ヒス起こして
 無茶苦茶運転ですよ!」

◆ボス椅子に座ったのは
マカロニに次いで二人目です、長さんが。
三人目は誰か?ご存知ですか?
テニスが出来るお茶汲みです。

「ヒス?冗談じゃないーすよ?
 2時間毎に女を代えるなんて、
 全く頭にきちゃいますよ!」


上着を脱いで、野崎席に叩きつける殿下。

「だからそれが、ヒスだっつんだよおー」


いつの間にか、後期は山村席になっていく。

※ヒスとは、
最近では使わなくなったが、ヒステリーの事。
また女のヒステリーは昭和の昔から。だが、
男のヒステリーは見っともない。
だから長さんは殿下を嗜めている。
この時殿下は25-26歳。
マカロニ、ジーパンの二つ歳上の設定。

鬼は、二人に重要情報を伝えた。

「山さんが、和田の家を張り込んで
 調べた貰ったよ。犯行のあった日は、
 火曜日、金曜日、日曜日だ。
 あの男の事を大学で調べたら、
 その火曜日と金曜日には、授業を休んでた。」

「えっ!」と野崎

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場面は変わる。

純は、シンコとテニスコートで、
和田と女の子のプレーを見ていた。

純は、タバコを吸い終わり、
吸い殻を捨てようとした時に、

フェンス越しに、あの気になる男を見つける。

また先日と同じく指を鳴らすあの男。
【また居る、あの男】

獲物を弄る目
直感が確信に変わるジャガーの眼

テニスクラブの入り口で、
和田はまた
コルベットステイングレイC3で女の子を出迎え。

野崎と山村がクラウンで待機している。

そして追尾する。

今度は、あの男を、

純は住まい(ヤサ)を突き止めようと、後をつける。
シンコはおらずに、ひとりで尾行開始。

井上堯之バンド♫
「サスペンスI 」の途中から、、

小田急線の踏切を越えて、
男は「青葉荘」へ入っていく。
名前は「木村清」。
◆青葉荘?
ひょっとしてこれが奴のアパートか?
外観を眺めると、、、
一見、腐荘(くさそう)? 倒れ荘?か。

木村は自室で金魚を眺めている。
誰とも触れ合えない孤独感。

また誰とも話さないたったひとりだけの空間。

◆NHK2000大河「葵 徳川三代」でも、
産まれながらの三代将軍家光が、
自分は成りたくて、なった将軍ではない。
周囲に自ら距離を置き、一人寂しく自室で
「金魚を眺めているシーン」と被る。
皆に崇め祀られた将軍。家康の孫も、
孤独感一杯だったのだ。

※このシーンはまた人間不信の男。
マカロニ時代の3話目
「あの命を守れ!」の早川了。
ジーパン時代の55話。
「とぶねずみ」の坂口明男。を連想させる。
どちらも秀作である。
またどちらも、第三話めで、現代にも居るだろう
常軌を逸した現代若者の屈折した狂気を描いている。
「とぶねずみ」はジーパン編の三話めであった。
53話同様に、55話も脚本は鎌田敏夫である。
狂気の若者を描く脚本家として有名である。

マカロニ時代からよく撮影に使われる小田急電鉄。

そして、柴田純は
小田急電鉄の線路脇で、
奴の部屋をじっと眺めている。

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一方、山村と野崎は、
覆面車60系クラウンで
和田のデートを張り込み。

「デートのお守りも楽じゃないねー」と山村

公園で張り込み中、
車から女の子が飛び出てきて「助けて!」
和田がステイングレイC3車内で
女を殴ろうとしたのだ。

一係で、野崎は
「殴った理由が振るっているんですねー」

山村は
「女がデートの最中に、
 貴方のオーデコロンの匂いが少し
 キツすぎるわねと、何気なく言った
 そうなんですが、ね。」

野崎は、続けて
 「すると和田は女に殴りつけた。」
と言う。

「どういう事ー?」とシンコ

野崎は
「相当な自信家なんだなー。
 自分が着けていること、している事に
 ケチをつけられるとそれだけで
 直ぐにカッとなるらしいんだ」

山村は、
「私が睨んだところでは、
 人を殺せる男ではないですなー。」

「要するに、金持ちのわがまま息子
 なんですねー。」
と野崎が補足する。
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その話を自分の席で聞いている純は

  「あのお、
 ちょっと気になる男がいるんですが」

「ほーうお」と鬼

ボス席に歩みより、
皆んなの輪に、自ら入っていく。

「テニスコートを覗いていた男がいるんです。」

「その男が何かしたのか?」と殿下

「いや、別に。
 ただテニスコートを覗いていただけです。
 羨ましそうに。」

「何だ、お前?!
 それだけで怪しいっつうのか?」と体育会系。

「そんな事を言うと、
 容疑者は山ほどいるよ、、」と殿下
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井上堯之バンド♫
 愛のテーマ ピアノバージョンがここで間奏


「ただ、俺もあんな風にテニスコートを
 覗いていた時があるんです。

 それを思い出したんです。」

◆全くの新人が、
たった一人の勘で追い続けた容疑者が
本当に犯人であるかどうかは分からないが、
容疑があるか否かを
先輩として確かめようとせずに。
この殿下の台詞。
皆んな疲れているのに、お前は今まで何をやっていたんだ?と
言いたげに。昨晩は早く帰宅したではないか?
皆んな仕事していたのに。

しかし、純は。

暫く、過去の自分、そして警察官だった
父という大黒柱を失った柴田家の事情を
披歴し始める純。

  「親父が死んで、
 おふくろと二人で苦労しているとき、
 テニスコートには関係のない人間が
 ここにいると思って。
 もし、俺だって、
 あのとき拳銃を持っていたら、
 ひょっとしてテニスコートの人間を
 撃っていたかもしれません。」

あの頃を懐かしみ、天井を見つめる。

殿下は、少し優しく純の肩に
自分の手を乗せる。

「おい、自分の思い出だけで、容疑者を
 割り出しちゃ困るぞ」と。

◆しかし殿下も、一所懸命なこの新人に
仲間の一員と認めてもらおうとする
彼の気持ちに優しく応える。しかし今は
現実の、刑事として直視すべき視点を向けた。

◆ゴリだけは、静かに聴いている。
もうこの新人に何も言えないでいる体育会系。
前半部で、言いたい事は言い尽くした感があった。

シンコは、優しく、、

  「でもあなたは結局、やらなかった。
 その人だって、そんな単純な理由で
 人を殺したりなんかしないわ。」

「そうかもしれません」と純

だが、山村は、

  「しかし、拳銃があったら。
 そいつの目の前にある日、
 本当に拳銃が転がっていたら?
 そいつを手にしたら、
 お前だけじゃない。

 誰だって
 人を殺したくなるかも知れん。
 拳銃ってやつは、そんなもんかもしれんよ」

と、純の気持ちを汲んだ。


それをじっと見つめる体育会系であった。
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「調べたのか?その男のことを」と鬼。


「ええ。木村清、19歳の工員で、
 真面目な男で、
 今まで工場を休んだ事は有りません。
 しかし
 先週の火曜と金曜日は休んでいます。」

野崎「何!火曜と金曜?」

「はい!」と野崎だけが
認めてくれた!と思う純だった?

「よし、その男の家を家宅捜査だ!
 令状は出す!」と鬼

鬼も、事件の核心に繋がるこの新人の
個人的捜査で掴んだ純の確信に、
最早何も言わない。

マカロニの代わりに、この純が、
新たなヘソまがりの誕生となるんだろう。
さらにまた、
早く事件が解決方向に向くかもしれない
期待を込めて、

かくして、木村清のアパートを
家宅捜索することに。

本当に汚そうで、腐そうな、倒れそうなアパート。

青葉荘の自室では、

これといったものは出てこないが、
汚い布団の中から一眼レフのカメラ。

「おい、似合わないモノを
 持ってやがんなー」とゴリ

家宅捜査時には手袋しないとダメやん!ゴリはん。

「お前の勘も無駄だったなあ。
 拳銃なんてありゃしねーよ」とゴリ

指紋がつくやんか!?

しかし純が探る書棚からは、
これまでの被害者たちを写した
スナップ写真を編成した
スクラップブックが出てくる。

「何だい、ううーん?」

井上堯之バンド♫
 危機のテーマ II

しかもカメラのフィルムには
次を捲ると、
四人目の殺人ターゲットが!

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「おい、ジーパン!
 この中のフィルムを直ぐ現像させろ!」


一係に帰り現像すれば、
「ボス!映ってます!」と純

※係長!ではなく、ボス!と言うところは、
マカロニ並にこの職場に順応性がある純。

「四人目の女ですか?」とゴリは鬼に。

出動を指示する鬼

「行くぞジーパン」とゴリ

早速、かのテニスクラブへ向かう。


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何だ、きみは?


工具箱を持った木村清が
「水道のメーター調べです」と

「裏へ回りたまえ!裏へ」と支配人。
テニスクラブの裏口から入っていく。

サイレンを鳴らすパトカーの中。

クラウン40系パトカー

ゴリは、今日は拳銃を持っているのかを
確認する。純のジーンズ上着を捲る。

「親父を馬鹿にした連中を
 見返してやりたいのか?」とゴリ。

純は、
  「親父が生きていたとき、
 俺はクソ真面目な親父と
 喧嘩ばかりしていました。
 俺も親父に言ったことがあるんです。
 拳銃を持たないなんて
 そんな甘いことを言っていたら、
 いまに拳銃を持った奴に殺されるって」


この時、またサングラスをかける純。
何も、もう反論しない体育会系ゴリ。

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🔴純のこの仕事への純粋さを感じる、
ゴリの熱い単細胞が、次第に純と打ち解け合い、
これから一年有余で、マカロニ同様に
ヘソまがりの気質が合う、
阿吽の呼吸が吸える仲間になっていくのだ。
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場面は変わって、テニスクラブ。
クラブに侵入できた木村は
不穏な笑い。そしてテニス帽を深く被る。

誰も居ないトイレで、座り込み

バッグから盗んだ拳銃を取り出し、

「お前との付き合いもこれが最後だな。 
    今度はあの写真のままの格好で、
    あの女は永久に俺のものになるんだ。」

最後の目標は、
山本家令嬢(木村由貴子)だった。

「これが最後だよ。
 これで終わるんだ。うまくやろうな」
と拳銃に顔を擦(なす)りつける木村。

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このお嬢さんの住所は分かりますか?
山本さんのお嬢さんなら、今いらっしゃってます。
直ぐにコートを確認しようと振り向く二人

ゴリは、
「ここには 外部の人間は入りますか」と、

支配人は
「フロントでチェックしているから大丈夫」
「会員とその家族のみ、通過させる」
と言うが、ほんまか?

◆おっさん!
さっき、ホシを詳細に細かく調べることもなく、
入館させたやんか?
おまはん、それでもクラブの管理者かい?
と、筆者は思う。


🟣誰しも、
「まさかという人間の意識は、
 そのまま自意識内で何の咎めもなく
 通り過ぎていくのが、現実である」

「また一見して、嫌だなあと言う嫌悪さが
 感じられる人間は、
 さらにスルーする速度が心の中で
 加速するのが常だ。」
これは筆者の人生経験観念。
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ゴリは、鬼に電話報告。

「娘さんはテニスをしています。
 マネージャーが騒ぎを起こしてもらっちゃ
 困ると言うもんで、
 テニスが終わり次第、事情を話します。」

テニスコートを見張る純。

遠く隅のベンチに座った木村を発見。

もう一度確認して、呟く。

ゴリはまだ、ボスと電話中。
ゴリに説明する前に、身体が動いてしまう。

純の心の躍動感が自ずと
身体のアクセルを踏みこむ。
純の魂の咆哮が、これからテニスコートに叫び捲(まく)る。

「やつだ!」
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井上堯之バンド♫
「青春のテーマ」がシリーズ初演奏される。

◆以降、昭和53年以降は、
「ジーパン刑事のテーマ」と曲名が変わる。
既存の各刑事のテーマが作曲され、
それに伴い
曲名変更されたからだ。

ボスや山さん、長さん、ゴリさん、殿下の
各テーマもこの頃に作曲されています。
無いのはシンコのテーマだけ。
その代わり「追跡のテーマ」がシンコの捜査、
演技に被されています。

しかし、
72年本放送を見ている往年のファンも、
以降の再放送で太陽!を知った、即ち
いつの時代でも太陽!を初めて見た方も、
ファンが聴いたこの曲は、
「ジーパン刑事のテーマ」というよりも
「青春のテーマ」がしっくりくる。
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※テキサス期以降も
番組中に間奏されますが、
「ジーパン刑事のテーマ」というよりも
「青春のテーマ」と言った方が、
その時代、映像を簡単に想像できるから
なのです。即ち
松田優作の演技ばかりではないからです。

最終回718話でも、澤村誠ブルースが
このテーマに乗って疾走する場面があります。
犯人の罠に嵌まりに行くのですが。
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尚、松田優作の太陽にほえろ!
卒業記念作品となった主演作品。
2年後に作曲リリースされた
「俺たちの勲章」
よしだたくろう作曲、トランザム演奏の
「挑戦のテーマ」「攻撃のテーマ」
「躍動のテーマ」等とも
聴き比べてみてください。

別巻付録を後から用意しますので、
それもご覧になってください。

走る柴田純。

この時23歳の松田優作

疾走する足。長い腕と脚。
屈伸がかなり大きい肢体。
目標物を定めて、全神経を向けて
突進する松田優作の躍動感。
_______________________

方や
溢れたテニスボールを取りに行く彼女に
木村は休憩ベンチで拳銃を向ける。

仰天する山本家令嬢。

純のジャンプ力や、周りの状況を的確に、
しかも瞬時に捉える動体視力。

絵はスローモーションだが、
新人松田優作の早い動きを
映像に収める東宝(株)テレビ部。
及び国際放映のスタッフ陣。

テニスラケットを他のコートの女性から奪い、
木村へ投げつける。しかも目標物にラケットは
的確に命中する。木村の銃口は
その瞬間、空を向く。

木村は逃げて、フェンスの鍵をかける。


そのフェンスに素手でよじ登り、
さらに追い詰めるが、

純の迫力に押されたのか、
木村は足が絡れて、動きが止まる。

所持している拳銃を、今度は純に向ける。

青春のテーマは、一旦止まる。
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「どんな気がした? 
 拳銃を握ったとき、どんな気がした?

 偉くなったような気がしたか?
 あー?
 強くなったような気がしたか?

 撃てよ!撃ってみろよお!」

ここで聞こえる他のコートでの、
テニスラリーの音だけが、
鳴り響いている。
_______________________

目標物を捕える、純の野生の眼。
白兎を捉えた青いジャガーの鋭い眼を
もつ柴田純。

木村は発砲!その瞬間、
純の飛び蹴りで拳銃は飛ばされる。

純の左手に、弾は掠め、出血する。

「てめえ、このやろうお」

木村を殴る純。
しかし、彼を殴る時に
左手の傷が画面上では見えないが。
少し見えてる!か?

ゴリが突進。
「もう、いい!」と純を
木村から離す。フェンスに突き飛ばす。

そして両手に手錠を掛ける。


木村の嗚咽だけが、画面と
スピーカーから漏れて聞こえ来る。


_______________________

ゴリは、無言で純の側に寄り、


自分の拳銃には全弾が入っていたが、
その全弾を純の前で、
純に見える様に抜くゴリ。

※弾は一発ではなく、絵では、
ゴリの拳銃に全弾が込められていた、ことが、
皆様見えましたか?

◆ある方のnoteブログでは、
一弾を抜いたと、記載されてますが、
よく画面を見てください。
ゴリは込められた全弾を抜いてます。
間違った表記をされてますよ。この方。

※何故、全弾を込めていたのでしょうか?
先週52話マカロニ死すの回で、
重傷を負ったゴリの大反省からか?
またはそのトラウマで装弾していたか?
前半で雨の横断歩道橋でシンコも
純に明かしていますね。

◆しかし、拳銃嫌いの今度の新人には、
やはり自分の信念。
「必要以外は弾無しで充分だ」との
自分の信念を教えたかったのだろう。
こんな先輩もいるんだ!とね。
しかし拳銃は携帯しろ、ってね。


◆純は、しかし、ゴリの信念が
まだ理解できたか否かは不明だが、
拳銃を持ち、それをどのように使用するかは、
刑事個人の判断だとする事を、純自身。
これから理解していくようになるのである。


◆また、53話から、以降ゴリは9年後の
殉職編の525話「石塚刑事殉職」まで、
全弾装弾する事をしていない。
ゴリの信念は10年間変わらず。
テキサス時代の「信じ合う仲間」では、
二発のみ装弾していた。

◆しかし、その後ストーリーが
重なっていく中で、純自身は
「海を撃て!ジーパン」で自分の為に
拳銃を持たない己の固執した信念の為に、
同僚シンコが撃たれて重傷を負った。
必死になって、そこから純は拳銃の練習を始める。
鬼の特訓を受けながら。


◆また、「最後の標的」から
自分専用の銃身が長い22口径の銃を
持つ様になります。何故22口径か?
その理由は話の中で純自身が語ります。

これを44口径だと、
間違って捉えている人もいますが、
違いますよ。他のブログやツッタカターも
そんな表記をされている方もいます。
_______________________

成る程、
俺たちの勲章の時は44マグナムだったが、
それはあと2年後のこと。
松田優作だけを捉えてイコール44マグナムだ
と思うのは早計です。

大都会IIでもそうだったが、
太陽にほえろ!ジーパン時代は全く違いますよ。

新人刑事で自分が希望し
44マグナムを持つようになるのは、
彼によく似たブルース刑事 澤村誠のみ。
あと10年先です。1983年です。

ブルースも人を傷つけたくない為に、
人を殺したくない為に自らすすんで
マグナム44を選んだと。
その理由はハッキリしています。
これは、仲間達がブルースの気持ちを
徐々に理解していきます。

これも番組テーマ「人の生命の尊厳」に呼応した
番組制作の外せない核であります。

一見、人の生命を奪う拳銃を、人の生命を守る
道具として位置付けたブルースのマグナム。

その後のブルースは決して犯人であっても、
人に銃口は向けても撃ちませんでした。

しかし、デカい弾が跳弾となり、
跳ね返り人の身体を傷つけてしまう
ストーリーもあります。
テキサス時代の「跳弾」を彷彿する話です。
_______________________

井上堯之バンド♫
 愛のテーマ 1C が 途中から間奏し始める


やっと鬼たちが現場へ到着。
木村はゴリ、殿下、野崎に連行され、
ゴリは、鬼に純を任して立ち去る。

鬼は純の手を持ち上げる。

「大丈夫か?」
「大丈夫です」

「親父さんのいい供養になったな」

「はい」

「いくぞ!」

※ここは、マカロニの供養にもなった筈だ。
これから一年間、新たな七人目のヘソ曲がりの誕生と
なるのである。


40系クラウンパトカー、タウナス、
覆面車クラウン60系で帰路につく。
_______________________

◆純がどのクルマに乗ったかは不明だが。
恐らくボス運転のクラウン60系だろう。

🔴松田優作はこの時、第一種運転免許証は
所持していませんでしたから。
また下川辰平氏も運転は出来ませんでした。

これを皆様知ってましたか?
松田は探偵物語の時は、免許証を所持していた。

だから以降、殆どは松田が運転している回は
少ないですし、殆どが運転者はゴリや山村です。
_______________________

例えば、
「愛のシルクロード」では、カローラ20系セダンを
純が運転しているように見せかけています。

「初恋への殺意」でも、終わりで
セリカリフトバックを運転しているように見せています。

多分スタントマン運転でしょう。

「走れ!猟犬」「111話最終回」でも
覆面車カローラ30系ハードトップSLを
運転している様に見えますが、
違いますよ。スタントマン運転です。

⭐️三年後に放送の、松田優作が出演した
大都会PART IIでも「銀行ギャング徳吉」にて、
松田優作が運転出来ないのに、
強奪したパトカーを運転しようと試みるが、奪われた警官が、
「トクさん、あんた運転(出来ないじゃないか)?」

対して松田は、
「俺は運転が大好きなんだもん?
 ちょっと発進にモタつくけど!」の台詞。

あの回は、道交法違反じゃないかな?
視聴者は皆様知らないだけで。
これだけでなく、他の回でも
クロさん(渡哲也)が殆ど運転してましたね、
クロパトを。松田優作は助手席が大半。
警察から注意を受けたに相違ない。
大都会IIを制作した 石原プロモーションは。

次回は、

①松田優作と親友桃井かおりの思い出話。
平成元年11月6日に松田が亡くなった後の
収録から。
平成時代の映像です。

俺たちの勲章で間奏されたテーマ曲を
お聴きいだだきたく。
太陽!青春のテーマと聴き比べてみて下さい。

その次は、

②付録として、
太陽にほえろ!卒業記念作も。
ご覧頂こうと考えてます。

9132字


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