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障害福祉支援アドバイザー・HSP等傾聴相談COCOLOLA代表hiroshi-tanimotoです。スナフキンのようにさすらいの散歩を続けながら、生きづらさを抱える人の気持ちのサポートに努めています。https://cocolono-lab.com/

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発達障害グレーゾーン【周囲に伝わりにくい生きづらさ】

ここのところ発達障害に関しての相談が増えている。それもあって、先日久々に発達障害にまつわる書物を2,3点読み返してみた。 いきなり話は飛ぶが、本は1度読んで終わりではなく、時期を分けて数回読み直してみることをお勧めしたい。そのタイミングにおける自分自身の状況や心情によって、文言一つ一つの捉え方がかなり変わるものである。 私の愛読書である姫野桂さんの著書「発達障害グレーゾーン」という書籍は、ADHD当事者でもある姫野氏が自分自身の体験や、グレーゾーンと自認する数人の当事者の

    • 【施設コンフリクト】地域共生に立ちはだかるエゴとエゴ

      施設コンフリクト 今でも多くの地域で起こっている。 というかあらゆる人が声を上げやすい時代になり、こういった反対運動も大なり小なり増えていることは想定される。 先日、某自治体で起こった救護施設建設反対の報道を聞き、なんとも複雑な気持ちになった。 ただ、どちらも責められない。 数年前も同じようにとある自治体で福祉施設建設の反対運動があり、自治体と住民とのやり取りがワイドショーなどで連日面白おかしく流された。 メディアも中途半端な知識で報道してしまうので、結果「面白い」やり取り

      • 悲喜こもごもな福祉事業所の採用面接【エピソード編】

        私自身、福祉業界というフィールドにおいて長く関わってきた中で、マネジメントの役割を担った時期は本当に濃密な毎日だった。 ただ、それにより得たスキルは勿論、経験として今に多大に生きている。 経験とは何も資質の部分だけではなく、「エピソード」として良くも悪くも体験したことも含まれる。 今となっては思い出にも笑い話にもなり得るが、当時は胃がキリキリ痛む思いをしたものだ。 いきなり話は飛ぶけど、この頃「十二指腸潰瘍」を患たことは決して無関係ではないかもしれない(今は完治)。 以前の

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        • サービス管理責任者の存在価値

          これまで2回にわたりサービス管理責任者(以下サビ管)の人材難や要件などについての私感を執筆した。 そして先日厚生労働省から新たなサビ管要件の骨子が検討なされた。 雑にまとめると、私が引っかかっていたサビ管研修後の2年間のOJTが6か月に短縮、さらにみなし配置の期間が条件付きで2年間に延長されたとのことで、サビ管配置にご苦労されている事業所にとっては久々の明るい改正案となった。ただ今後どのように議論されていくかは冷静に見守る必要がありそうだ。 一方で、これらの流れの中でサ

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        発達障害グレーゾーン【周囲に伝わりにくい生きづらさ】

          「サービス管理責任者が足りない」その声の裏側にある現実【part2】

          以前同様のタイトルでコラムを投稿したところ、適度な反響があった。 サービス管理責任者(以下サビ管)が足りない理由として、要件のハードルの高さなどを指摘したコラムである。 同じ悩みを抱える障害福祉事業所が多く存在するということを痛感する。 もちろんサビ管不足の理由はそれだけではない。 ここ半年ほど、私のところにも頻繁にサビ管(あるいは児発管)を紹介してほしいとの相談が寄せられるようになった。 私の事業ココロラは人材バンクではないので実際に紹介することはできないのだが、その切

          「サービス管理責任者が足りない」その声の裏側にある現実【part2】

          話題のヘルプマークのお話【ヘルプマーク類似グッズトラブルについての考察】

          タイトルのトラブルはご存じの方も多いかと思う。 つい先日、仕事で関わりのある事業所で急遽必要となったヘルプマークを役所へ取りに行き、その時のことをInstagramに挙げたばかりの時期だった。旬の話題に便乗したわけではなく、思いがけず時期が重なってしまったのには苦笑した。 私にとっては仕事柄、ヘルプマークとのご縁は深く長い。 ただ、世間一般にまだ浸透されていないということはよく言われており、公共交通機関などで不条理な対応をされてしまったという嘆きをたびたび耳にする。 例

          話題のヘルプマークのお話【ヘルプマーク類似グッズトラブルについての考察】

          「サービス管理責任者が足りない」その声の裏側にある現実

          私の長い障害福祉支援のキャリアの中で一つだけあげよと言われたら、迷うことなく「サービス管理責任者」と答える。自分のキャリアの軸となっているからだ。 私がこのサービス管理責任者(以下サビ管)を取得した当時、サビ管資格を取るには分野ごとに研修を受ける必要があり、私は「就労支援」分野と「地域生活支援」分野の2分野のサビ管資格を取得し、のちに実際に就労移行支援や共同生活援助(グループホーム)・自立訓練などのサビ管を勤めた。 現在の制度では分野ごとではなく共通講義となった。現在の仕組

          「サービス管理責任者が足りない」その声の裏側にある現実

          【再掲】悶々とするこの思い~相模原の事件に思う~

          相模原市の知的障害者入所施設での事件から6年。改めてその日のこと、その後自分の心に渦巻いた思いを記したコラムをここに再掲し、今もって障害福祉に携わる上で決して風化させてはならないその気持ちを再認識することとした。 *** 先日、とあるクライエントとの相談の最中に「あのことをどう思っていますか?」とふいに聞かれた。 あのこと、とは数年前に起きた凄惨な事件のこと。言うまでもなく、神奈川県の障害者入所施設で起きた元職員による前代未聞の出来事。この事件が起きた当時から、私は幾度

          【再掲】悶々とするこの思い~相模原の事件に思う~

          ”ぎゃくたい”の正体とは【時代や環境が及ぼすメカニズム】

          難しそうなテーマに感じるかもしれないけど、楽にして目を通してほしい。 厚生労働省は令和4年4月より、障害福祉事業所に対し、虐待防止にかかわる様々な運営規定の見直しを義務化した。 簡単に言うと「虐待防止委員会」なる組織を各事業所の中に設置し、責任者の任命や定期的な虐待防止研修を行うこと、そしてそれらを運営規定に明確に盛り込むというもの。 これまでそれぞれの事業所に何となく丸投げしていたことを、昨年度より段階的に努力義務→義務化とステージを上げてきたものだ。 そもそもこうい

          ”ぎゃくたい”の正体とは【時代や環境が及ぼすメカニズム】

          HSPは福祉の仕事に向いているのか?【経験から感じる”感情労働”の向き不向き】

          私の個人事業である「ココロラ」で提供しているコンテンツに、福祉関係に特化したキャリア相談がある。自分自身長くキャリアを築いてきた分野であり、かつありがたいことに長いだけでなく様々な分野や役割を担わせていただいた。未来に向けてこの世界への恩返しのつもりでもある。 一方で、キャリアコンサルタントではなく社会福祉士としての視点から、福祉という独特の世界におけるキャリアについて協同作業として一緒に構築することを重視している。特にソーシャルワーク界隈の仕事については経験者だからこそ伝

          HSPは福祉の仕事に向いているのか?【経験から感じる”感情労働”の向き不向き】

          社会福祉士・精神保健福祉士国家試験直前の過ごし方【個人的なエール】

          社会福祉士・精神保健福祉士国家試験がせまってきた。受験生の皆様におかれては今が一番心不安定な時期ではなかろうか。 ここで言うまでもないが今年は2月の5日(精神保健福祉士1日目)・6日(社会福祉士・精神保健福祉士2日目)となる。 以前国家資格の試験勉強法について述べたが、我ながらあまりに長文すぎてごった煮なコラムとなりお恥ずかしいところだったが、その中から、試験直前・当日・試験後のそれぞれの過ごし方の部分を改めて再掲するとともに、少しだけ気にかけているところを補足する(『 

          社会福祉士・精神保健福祉士国家試験直前の過ごし方【個人的なエール】

          『地域共存=誰かの犠牲によって生きている』ということなのだろうか【机上のノーマライゼーション】

          あまり時事ネタには触れたくないのだが、朝から刺激的なニュースが目に飛び込んできた。 一連の内容については、訴訟当事者ではないのであまり深堀しない。 それよりも、このニュースについて、特に我々福祉関係者としてはできる限り冷静にとらえる必要があるかと。 このニュースの本質とは少しだけずれるが、思い浮かんだこと。 障害を持つ人も地域の中で当たり前に生活する社会。うたい文句はとても素晴らしいし、実際に見事に実践している国も数多く知られている。日本は遅れているということも幾度と

          『地域共存=誰かの犠牲によって生きている』ということなのだろうか【机上のノーマライゼーション】

          福祉人材育成における研修の必要性とその価値

          私が手掛けている事業「ココロラ」では、複数拠点化、言い換えれば地域問わず全国のどこからのご依頼でも対応できることを目指しているので、今後オンライン相談の間口を一層広げていくところ。ただし、オンラインが決して無敵と言うことはなく、対面であればそれに越したことはないというのが本音でもある。 そういえば、先日某企業様より内部研修の講師のご依頼を受けたが、やはりこれからの時代、点在する拠点から一同集うより、オンライン上でのセミナー形式に力を入れていきたいとのこと。 確かに移動のリ

          福祉人材育成における研修の必要性とその価値

          「帰れない」この思いを忘れずに受け止める

          年の瀬に毎年思いを馳せることがある。 社会人になって20年以上、大晦日や正月もあまり休まず出勤していた。ただしここ数年は職場や立場が変わったこともあり、仕事はあれども比較的ゆっくり過ごしている。 入所・入院施設やグループホームのような365日開所の事業所に勤めていると、誰かが大晦日も正月も勤務することになり、かつ誰かが職場で年を越すこととなる。私も何度も「年越し夜勤」をしたものだ。今年もその役割を担う支援員の方々には最大限のねぎらいを表したい。 晴れていれば確実に初日の

          「帰れない」この思いを忘れずに受け止める

          社会福祉士という資格の可能性【試験勉強方法の工夫】

          前回は社会福祉士国家資格の有効性について語ったが、今回は実際の試験対策について語る。※ちょっと長いです ちなみに私は一応福祉3国家資格(社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士)を所持している。いずれも仕事をしながら取得した。 「この歳では遅い?」 「仕事しながらだと無理?」 この点は意欲と工夫次第で何とでもなる。 資格取得を目指すのは若く経験豊富な人ばかりではない。様々な職業や経歴を経たり、幅広い年代が席を並べる。確かに経験の有無によるハンディはあるが、だからと言って無

          社会福祉士という資格の可能性【試験勉強方法の工夫】

          社会福祉士という資格の可能性【多様な解釈と本来のあるべき姿勢】

          社会福祉士国家資格 社会福祉という世界において「一応」最高峰と呼ばれることのある「国家資格」である。「一応」と前置きしたのは、解釈によって様々なとらえ方が現存しているということ。 国家試験問題を紐解くとわかるように、「高齢者介護」「障害福祉」「児童福祉」「貧困」「医療」「心理」「矯正」等、人間社会の様々な分野が混在し、「組織論」も含めこれらの知識を横断的に理解する必要がある。 そう考えると確かに「最高峰」に近いレベルまで見識を挙げる必要があり、それなりに高貴な存在となっ

          社会福祉士という資格の可能性【多様な解釈と本来のあるべき姿勢】