スマートフォン3

2008年のiPhone発売当初、取り扱いをしていたのはソフトバンクだけであった。
ソフトバンクは2006年にボーダフォンを買収し、移動体通信事業へ進出したのであった。
また、今では当たり前になったかもしれないが、24回の分割で購入させる&24回にわたって割引金額を入れることによって、実質0円とする、割賦販売のビジネスモデルを導入した。
これもソフトバンクがやり始めたことだった。
iPhoneという黒船とともに、ソフトバンクはその契約者数を伸ばしていくことになる。
今でこそ言われなくなった指標であるが「純増数No1」を掲げて、そのシェアを伸ばしていくのである(みまもりケータイやフォトビジョン等の、副商材を含んでいたが)
ソフトバンクだけがiPhoneを取り扱っていた時期、他の携帯電話会社はAndroidOSを搭載したスマートフォンを中心にして販売していた。
後に、iPhoneもドコモ・auが扱うになったが、しばらくの間ソフトバンクにアドバンテージがあるようにみえた。
Androidの黎明期こそ、動作の怠慢さや一定時間使うことによる発熱問題など不満が大きかったが、様々なメーカーが参画することでiPhoneにはない機能や性能を持ったスマートフォンを世の中に生み出していった。例えば、日本製メーカーはiPhoneが捨てた日本的な機能(おサイフケータイ、赤外線、ワンセグなど)を搭載したところも多く、ガラケーからの乗り換えを促すことになる。
一方で、ベースとなるAndroidOSをメーカーごとに改良していった結果、同じAndroidであっても操作性の違いがメーカーごとに異なってしまい、メーカー間同士の乗り換えが難しくなってしまったのも事実である。
2010年代後半になると、韓国・台湾・中国といったアジア製のメーカーが躍進していく。
AndroidOSを開発していたGoogleも「Nexus」「Pixel」「Android One」などのブランドを出していく。こちらは、基本的には「弄っていない」素のAndroidであった。

iPhoneとAndroidという二つが中心となっていたのだが、そこに割り込もうと第三のスマートフォンも出てくるようになる。
WindowsMobileの流れをくむWindows10Mobile搭載のWindowsPhone。
Firefox OSを搭載したFz0。
しかし、結局はうまくいかずにその販売を終えている。
やはり、大衆化というのがひとつのキーワードなのだろうか。
大衆化されないモノはマニアなモノとして消費され、駆逐されていくのである。

ガラケーも、AndroidOSを搭載された通称「ガラホ」と言うものに変わっていく。
操作感は通常のガラケーなのだが、その中身はAndroidOSで作られている。
携帯電話会社としては利益性も高いスマートフォンに移行させたいのであるが、一応ガラケーもありますよというポーズの一つのために作った商品にしか見えないのだ。

鈴木は2008年からずっとiPhoneを使い続けているのだが、ウィルコムの京ぽんやW-ZERO3の時に抱いていたドキドキやワクワクはなく、正直惰性として使っている感覚は否めない。
スマートフォンによる、技術革新は頭打ちなのだろうか。
それとも、本来であれば凄い技術に関して自分自身が完全に麻痺しているのだろうか。

次回テーマ「ドキドキやワクワク」

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