インターネット2

00年代後半から10年代に入り、ネットの私とリアルの私が同じになりはじめたインターネットは、多種多様なSNSを産み出していく。

以下は、主なSNSに対する鈴木の私見である。

facebookは、完全にmixiの代替でありほぼ上位互換なSNSである。
mixiにあった匿名性を完全に排除し、居住地や、学歴、勤務先等の個人情報を記入した上で、登録する。設定で変更も出来るが、基本的には自分の情報やfacebook上での発言を、全世界に公開するわけである。mixiが内向きなクローズドなSNSだったのに対し、完全オープンにしたのがfacebookというところだろうか。
実名でのやりとりなので、ある程度の節度を持った議論ややりとりが発生している。
鈴木は、生存報告ツールとしての使い方しかしていないのだが、そこでしか繋がっていない(携帯電話のメールアドレス等を知らない)人もいるので、しばらくは継続していきたい。

Twitterは、当初はリテラシーが高い人が集まり、新しい世界を生み出そうとしていたが、10年近くたった今では大衆化し、今や何の権力も持たない人が雑談と議論と批判を交わすSNSとなった。
企業側も、Twitterでの情報発信と批判的なツイートへの対応に追われるようになり、仕事量が増えていくのである。
有名人や芸能人は事務所を通さず、自由に自分の意見を発言できるようになった反面、発言する内容次第で「炎上」するリスクも増えるようになった。
また、ひと昔であれば「便所の落書き」と揶揄されていた2ちゃんねるで行われていた議論や批判的な言葉や過激な意見が容赦なく、有名人や芸能人本人に直接届くようになってしまった。
2ちゃんねるであれば2ちゃんねるを無視するという選択肢が取れたのだが、Twitterでは「情報発信」のツールとしての側面もあるため、否が応でも本人に直接目に触れるようになってしまったのである。
当初は140文字で変えられた世界が、大衆化が進むにつれて、世界に余計な仕事とストレスを増加された。
また、有名人や芸能人は顔と名前が特定されている状態だが、彼ら彼女たちに対して議論や批判を挑む論客たちが本当の顔と名前や経歴が一致しない「匿名」でいるのは狡く、卑怯な気がしてならない。
鈴木は、Twitterについては基本ROM専である。
ROM専が死語という話もあるので補足すると、インターネット以前のパソコン通信時代からある用語であって、Read Only Member+専門の略称。ただ見てるだけの人。自分では発信しない人。

Twitterの悪い部分を浄化したのがInstagramのように見える。
そこでは文字ベースでのコミュニケーションではなく、写真によるコミュニケーションが展開されている。また、文字で打つより、写真を送る方が楽なのも事実である。
インスタの中で罵倒し合ったりという場面は、写真がメインのInstagramではなかなか見えないモノである。(無駄なコメントより、ハッシュタグを入れた方がバズる力を秘めていることもある)
Twitterに疲れた有名人・芸能人がInstagramに流れている印象を受ける。
また、両方使っている人の使い分けといった部分でも、文字中心で発信するときはTwitter、写真の時はInstagramとうまく使い分けが出来ているのが面白いと思った。

代表的というより、国民的なツールにまで上り詰めたのはLINEだろうか。
LINEはSNSというより、メール(電話)の代替のようなコミュニケーションツールだと思うのだが、LINE上のコミュニケーションはメールより簡略化され、それと同時に即時性を求められるようになった。
簡略化の例を挙げると「また明日お会いしましょう。よろしくおねがいします」と、これまでのメールだったら相手に送らなければならないところ、スタンプ1個でその意思を相手に伝えることが出来ること。
即時性は、そのメッセージを見たら間髪入れずにスタンプや短文で返せるよねという無言なプレッシャーを与え、「既読スルー」という見たのにアクションを返さない人へのバッシングの意見も出てきた。
速い(レスポンスが)簡単(文を考えなくてよい)安い(利用料は無料。スタンプも無料のを取ればいい。通話だって、LINEなら無料)という、大手牛丼屋のようなメッセージ。
そして、みんなが使っている=大衆化が進んでいることが、LINEの大きな売りとなっている。何か致命的な問題が無い限りは、もしくは、他社がそれを超えるサービスを出さない限りは、今後も残っていくコミュニケーションツールだろうと思う。
それくらい、世の中に浸透してしまっているサービスなのだ。

こうしたSNSの発展した理由は、スマートフォンの進化と普及があったからに他ならない。

次回テーマ「スマートフォン」

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