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2022年3月第二週の体操ニュース

3月2週目の体操ニュースです。
まだまだZ騒動の余波が残りますが、ファンにとっては楽しい楽しいイベントもありました。

▼テン・スルビッチが博物館をオープン

東京オリンピック種目別鉄棒銀メダリスト、クロアチアのテン・スルビッチが「スポーツ博物館」をオープンしました。

クロアチア体操連盟:テン・スルビッチ 「スポーツ博物館」を開設

スルビッチの業績を讃え、ユニフォームや映像展示、写真では隠れて見えませんがメダルの展示もあるのでしょうか。
スルビッチ以外にも他競技の著名な選手の展示もあり、そのうちの一人という扱いのようです。
期間限定のようで、クロアチア体操連盟会長のマリオ・モズニク氏も応援に駆けつけています。

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▼リース・マクレナガンがギネスに挑戦

アイルランドのあん馬のスペシャリスト、リース・マクレナガンが1分間にあん馬で旋回を40回回るというギネス記録に挑戦するという旨の記事。

アクション・メンタルヘルス:リースがギネス記録に挑戦

リースが2018年からアンバサダーを務めるアクション・メンタルヘルスという運動の一環だそうです。
メンタルヘルスへの支援するこの運動の活動資金を集めるために行うとの事。
目標は40回ですが、現在の記録は35回だそうです。
この挑戦について「30を超えたあたりから腕が本当に疲れてくる。この腕の疲れが、僕にとっての課題なんだ」と語っています。

リースは東京五輪のバイルズのメンタルヘルス問題の際にコメントしていて、「これ(精神不調)を実際に体験してきたが、今でも最も困難です。これを経験した人だけが、それに伴うストレスを完全に理解することができる。」とツイートしていました。



▼南一輝 岩手県のスポーツクラブ所属へ

2021年世界選手権種目別ゆか銀メダリストの南一輝選手がこのほど仙台大学を卒業。
そして4月から岩手県のスポーツクラブ「M・S・C」というところに所属して競技を続けるそうです。

スポーツ報知:南一輝、東北のスポーツクラブ拠点にパリ五輪目指す

2024年のパリ五輪で団体としての出場を目指しているという事で、去年行われた全日本団体選手権ではゆかだけでなく跳馬にも出場していました。

▼アメリカがDTBカップに参戦、W杯カイロの出場者も発表

先日ナショナルメンバーが発表されたばかりですが、さっそくナショナルメンバーから国際試合に選手が派遣されます。

米国体操協会:DTB杯・W杯カイロ大会のラインナップを発表

3月17日-20日にかけてエジプト・カイロで行われるW杯カイロ大会には…
○アレックス・ディアブ
○ポール・ジュダ
○イアン・ラシック・エリス
3名が出場。

3月18日-20日にかけてドイツ・シュツットガルトで行われるDTB杯には…
○ブロディ・マローン
○ユル・モルダウアー
○ビタリー・ギマランイス
○アッシャー・ホン
○コイ・ヤング
以上5名が出場するという事です。
また、混合団体もあるそうで、こちらには、
○ライリー・ルース
○クラン・フィリップス
○コルト・ウォーカー
が出場するそうです。
このほかにもジュニアの部もあります。


▼DTB杯にイタリアが参戦

同じくDTB杯に出場するイタリアが出場メンバーを発表しています。

OAスポーツ:DTB杯にイタリアが参戦!

女子は
○ジョルジア・ヴィラ
○アジア・ダマート
○エリッサ・イオリオなど8名。
男子は
○ニコラ・バルトリーニ
○マルコ・ロダディオ
○ニコロ・モッツァート
○ルドヴィコ・エダッリなど8名

誰が混合団体に出るかはわかりません。

▼クリアクについてFIG渡辺会長がコメント

ロシアのイヴァン・クリアクの行動についてFIG渡辺会長のコメントを東スポが掲載しています。

東スポ:FIG渡辺会長 “Z問題” ロシア選手に「彼が被害者というのは違う」

「なぜ彼があのような行為をしたのかを調査する必要がある。選手自体が問題なのか、偏った情報、教育を受けてやったのか、組織に指示されたのかも分からない。事実関係をしっかり把握することからだろう。」(抜粋)

ところで、前回の記事に登場した「体操倫理財団」についてもわかりました。

「僕が会長に就任した時に「三権分立」を訴えて第三者機関をつくった。会長はスイス元大統領のミシュリン・カルミー・レイ氏。他に弁護士がいて、担当するパネルはその事案ごとに変わる。今回はもちろんロシアやウクライナなど当該国は入らない。中立国の人たちでしっかりと話し合い、社会通念に照らし合わせて正しい判断をしてもらう。」

この決定には渡辺会長の意向は反映されず、「行政府」であるFIGとは切り離された組織であることがわかります。


▼内村航平引退 最後の6種目

体操界の”キング”内村航平選手が3月12日のイベントをもって現役を引退しました。

スポニチ:内村航平「幸せな体操人生」 引退演技会でこだわりの6種目完遂

イベントには、リオ五輪団体金メダリストの山室光史、田中佑典、加藤凌平、白井健三
さらに東京五輪代表の亀山耕平、萱和磨、谷川航、橋本大輝、北園丈琉が出演。

内村さんは全6種目、加えて種目ごとにかつての仲間たちが入れ替わりで2人ずつ、1種目3人ずつで演技するという内容でした。
演技への採点は行われず、エキシビション形式で行われ、フルの演技構成を披露する選手もいれば、笑いを交えた演技をする選手もいる楽しい内容でした。
幕間映像には、海外選手からのメッセージが紹介されて、
オランダのエプケ・ゾンダーランド
ドイツのファビアン・ハンビュヘン
キューバのマンリケ・ラルデュエト
アメリカのドネル・ウィッテンバーグ
ブラジルのアルトゥール・マリアーノ
チリのトマス・ゴンザレス
オーストラリアのタイソン・ブル
ナイジェリアのウチェ・エケ
イギリスのマックス・ウィットロック
といった錚々たるメンバーが内村さんにメッセージを送りました。

6種目を終えると、出演メンバーが内村さんを6回胴上げし、内村さん自身の言葉で両親への感謝を述べ、金の紙吹雪と共にイベントを終えました。

引退に伴い、活動を支援してきたアシックスが渋谷の大型ビジョンに映像を流し激励しています。

スポーツ報知:渋谷のスクランブル交差点に「ありがとう、キング」

輝かしい成績を残した体操界のキングは競技からは退きましたが、今後は「技術の追求」「後進の育成」「体操の普及」に努めるそうです。
「試合に出ないだけで練習はする」とも言っているので、もしかしたらまた内村さんの体操を観る機会が来るかもしれません。


画像出典
https://hochi.news/articles/20220312-OHT1T51204.html?page=1


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