芸は身を助ける

メリックハンナという若者というか、子供がいる。アメリカズゴットタレントに12歳で登場し、決勝まで進んだパフォーマンスを見せた。

ダンスをするのだが、ロボットが好きで、ロボットダンスをメローなフォークソングのような曲をバックに披露し、少し感傷的な雰囲気を作る天才だった。子供ならではの天真爛漫さに溢れて、アメリカの放送から数日遅れで見ていた僕もファンになった。

サイモン・コーウェルも彼に惚れ、自分のレコード会社のスタッフに使うように言うといっていたから、pVに登場したのかな?くらいの関心しか持たなかった。毎回彼のパフォーマンスのあと、サイモンが立ち上がって拍手していたのが印象的だった。

そして昨日、何気なくインスタグラムの動画を見ていると彼がいた。何万、何十万、何百万のいいねを獲得し、匠に動画を編集し、あの頃と同じキレのあるダンスを披露していた。16歳に成長していてが、楽しそうに踊る姿は昔のままだった。

https://www.instagram.com/reel/CSkNY-wpMnt/?utm_medium=copy_link

テレビを踏み台にして、インスタグラム、You Tubeで今や活躍すると言うまさに現代の有り様の活躍の仕方を見ていて、昔はテレビに出るため、プロデューサーに体を差出し、その見返りとして、テレビに出れたのに、今や一人でアカウントを開き、編集し、アップするだけで、次の作品の制作費としては十分すぎるお金をもらい、さらに作品を作れる民主的な方法が誰の手にも入った、とはたいそうな時代である。

才能のある人が、その才能を広く認められ、対価を手にして、さらに作品を作り上げていく。それをパフォーマーが自ら行う、と言うのは、テレビ制作者の中抜きも起こるということだろう。いやはや大変な時代である。

そして、彼のインスタグラムのパフォーマンスは、世界中の若者が真似をして動画をあげている。

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