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話が上手い人とそうでない人

話しが上手い人とそうでない人の違いはどこにあるのでしょうか。

昨日こんなことがありました。

とある飲み屋で、4人グループの男性がボックス席で話しをしていました。60代と思われる男性1名と、50代前後の男性2名、30代の男性1名のグループでした。おそらく仕事の同僚だと思われます。わいわい楽しく飲みながら、時折仕事のお話もしているような感じでした。

60代の方が、ふとこんな問いかけをしました。

「なんかおもしろい企画ないかな?」

どういうお仕事をされているかはわかりませんが、そこからみなさんで色々とアイデアを出しながら、仕事の話しを深めていました。すると、30代の男性の方が、「最近アニメ映画の人気凄いですよね!、名探偵コナンとか子どもだけじゃなくて大人にも人気ですよ!アニメに関連して何か企画したら面白いと思います!」と投げかけました。それには皆さん興味を持たれたようで、「確かに最近アニメの人気凄いもんな。せやけど、俺らは今のアニメあんまり分らんな。アニメ詳しいんか?」と60代の方が尋ねました。

30代の方はアニメがお好きなようで、待ってましたと言わんばかりに、今のアニメについてを話し始めました。「今は〇〇っていうアニメが流行っていて、こんなにも人気があるんですよ!人気の理由は〇〇で、このキャラクターが…」私も片耳で聞いていただけなので、内容までは聞き取れませんでしたが、とにかくアニメについてたくさんお話をされていました。

ただ、その話を聞いている周りの先輩方の反応はどんどん曇っていきます。話が中々止まらないので、見かねた60代の方が、途中でストップを入れました。

「あのな、ちょっとええか。俺が聞いたのは、君がアニメに詳しいかどうかや。今のアニメ事情については聞いとらん。それに、俺らアニメについては詳しくない言うたよな。そんなマニアックなこと話されても俺らにどないせいっちゅうんや」

関西ご出身の方なのでしょう。口調はそんなに厳しくありませんでしたが、近くにいた私も少しドキッとしてしまいました。30代の方は、恐らく自分の得意領域の話になったので、ここはチャンスだと思って、たくさんお話になったのだと思います。

このようなやり取りは、私も過去に思い当たることがたくさんあります。会社の会議で自分が発表するとき、「とにかく話さなくちゃ」という気持ちが強すぎ、資料を隅から隅まで説明したことがあります。すると上司から「君はいつまで話すつもりなの?」と怒られました。自分が話すことにしか意識がいっておらず、周りの反応を見ることができませんでした。もっと周りを見ていれば、上司たちの「話しが長いな」という反応を見て、途中で修正できたかもしれません。

おそらく、この30代の方も同じだったのだと思います。何か発言しなくちゃというプレッシャーや、自分がよく知っていることについての話になったので、つい周りの反応を見逃してしまったのだと思います。


話が上手い人は、しっかりと聞いている人の反応を見ることが出来る人だと思います。「あれ?この話あんまり通じていないな」と思ったら、少し角度を変えて話しをしてみたり、問いかけをしてみたり、伝わるように工夫をします。なので、聞き手とキャッチボールのように、双方向のやり取りになるのです。聞き手を置いてけぼりにせず、一緒に話のゴールまで導くようなイメージです。

逆に、話があまり上手くない人は一方的に話すことが多いです。先ほどの居酒屋の例や私の失敗のように、聞き手が話の内容についてこれていないのに、ひたすら話しを続けてしまう。これではキャッチボールにならず、一方的にこちらがボールを投げている状態です。そんなことをされては、よほど信頼関係のある人や優しい方を除いて、聞く気がなくなってしまいます。

話しが苦手な方ほど、自分が何を話すかに注意が向き、相手のことを見ることが出来ていません。私もそうでした。話しが上手くなりたいと思い、テクニックばかりを身に着けても、結局は相手に届かなけれのば意味がありません。自分の言いたいことが100%話せたとしても、聞き手が50%しか理解していなければ、結局話の半分しか伝わっていないということです。

当たり前のようなことですが、なかなか実践するのが難しいです。いまでも、緊張したりプレッシャーがかかる場面だと、自分に意識がいきすぎて、つい話が長くなってしまったり、話の方向性がずれてしまうこともあります。これは常に意識をしておく必要があります。話すとき、相手の反応を見るくせをつけること。これだけでも、話しはわかりやすくなると思います。

周りの反応が悪くなっているのを感じて、取り繕うように長く話してしまうケースもあります。相手の反応が悪いとき、更に長く話しても良いことはあまりないと思います。「ここまで大丈夫ですか?」など、相手の理解度を確かめてもいいかもしれません。


私自身の教訓として、今日は「話し方」について気づいたことを書きました。


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