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SFショート  ちいさな・恋

「わたし、大きくなったら こうたくんのお嫁さんになりたい」

「うん、ミランダ、大きくなったら ぼくのお嫁さんになってね」

こうたとミランダはいつも仲良し。

遊ぶときも、ごはんを食べるときも、寝るときもいつも一緒。


                 *


それから5年が経ち、こうたは小学校4年生になった。

「わたし、大きくなったら こうたくんのお嫁さんになりたい」

「いつも同じこと言わなくてもいいよ、行ってくるね」

こうたはサッカーに夢中になっていた。

ミランダは一人ぼっちになった。


                   *


それから5年が経った。

「わだち、大ぎくなっだら ごうだくんのお嫁ざんになじたい」

こうたはミランダを抱きしめ
「ミランダ、ちゃんと修理してあげるからね」
「大きくなったら、ぼくのお嫁さんになってね」

ミランダは、微笑みながらこうたの腕の中で静かに目を閉じた。

                               おしまい