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できごころと国際電話

facebookでイーロン・マスクやビル・ゲイツが新しい何かを始めようと訴えてきた。

千載一遇のチャンスかもしれない。
リンクを踏む前に、今ある仮想通貨を処分する。
さよなら、ビットコインとその他。
億りびとになりそこねたよ。

リンクをタップ。
これってよくある詐欺だよね。
電話番号を入力した直後に気づく。

遅まきながら調べ始める。
試しに電話で会話した人の記事を読む。
私も会話くらいなら楽しめるかもね。

イギリスからかかってきた。
中国訛りの日本語で、登録の途中だから
早く完了しろと言われる。
ここでどのパターンで行くか悩む。
1. Facebookのアカウントが乗っ取られたから知らんと言う。
2. 詐欺だろと相手の神経を逆撫でする。

1.を選ぶ。
メールアドレスまで登録したのに、乗っ取られたと言い続ける自分に照れてしまう。
言い出したからには最後まで押し通さなければならない。
登録途中の解除は君たちがすればいい。
私には関係ない。
自分は被害者だという態度で迷惑だと言い続け
ガチャ切りする。

その日は、イギリスから複数番号の着信で履歴が埋まった。
片っ端から着信拒否の設定をする。
あれから数ヶ月、スイスからの着信が増えている。

被害者は加害者になりうる。
ネットの被害は新たな被害を生む。
少し反省した私は、別の大富豪がウォールで
同じ誘いをする記事を見つけるたびに通報した。






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