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《週刊セットプレー 2023》vol.15

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◆併用守備(ゾーン中心)の弱点

セットプレーを守る際の戦略として、
・完全にゾーンでの守備
・完全にマンマークの守備
・ゾーンを中心としたゾーンとマンマークの併用での守備
・マンマークを中心としたゾーンとマンマークの併用での守備
の4つがあります。
どの守備も完璧と言えるものではなく、それぞれ一長一短がある戦略です。

今回はいわきFCvsロアッソ熊本の試合で生まれたゴールを取り上げ、”ゾーンを中心としたゾーンとマンマークの併用での守備”の弱点について書いていきます。

熊本の2点目はCKから生まれました。

いわきFCはゾーンを中心としたゾーンとマンマークの併用での守備をしています。

ゴールエリア内を中心に8人がゾーンで構えての守備を行い、2人が後方から走りこむ選手にマンマークで守備をしています。

上の写真を見てわかる通り、水色の丸の中で守備側は数的不利の状況ができています。(守備2人vs攻撃4人)

ココがゾーンを中心としたゾーンとマンマークの併用での守備の弱点です。

初めからマークにつく選手とフリーにする選手が決められている
マークしていない選手は自由に動ける
マークしている選手が攻撃にかかわらなければ無効化される

結果的にフリーでスタートした選手がボールに合わせて走り込み、ゴールを決めています。

☆=フリーでスタートし、ゴールを決めた大西選手

もっともファーのゾーンを守っていたDFが競りに来ますが、
・PA内で人が多いため動きが制限される
・アウトスイングのクロスのため自分から遠ざかる軌道
といったことからプレッシャーを与えることができませんでした。

◆完全ゾーン守備の弱点

次は、完全にゾーンでの守備をした時の弱点について取り上げます。

過去にも取り上げたことのある題材で、そのメインは”ゾーンでは守り切れないスペースができる”という内容でした。

今回は、レノファ山口vsV・ファーレン長崎の試合から少し異なる弱点を書いていこうと思います。

山口の1点目はCKから生まれました。

長崎は完全にゾーンでの守備をしています。

それぞれの担当エリアのゾーンの目安はこちらです。

担当ゾーンの間であるピンク星の位置にクロスが上がり、ゴールが決まりました。

それぞれのゾーンの間は曖昧になってしまうケースが多く、そこにクロスが上がり攻撃側の選手が走りこんできた場合、かなり不利な状況になってしまいます。

今回はそのケースから生まれたゴールでした。

◆素晴らしいキックから生まれたゴール

いわゆる”よく見るキック”ではないキックから生まれたゴールを2つ取り上げます。

1つ目は名古屋グランパスのマテウス・カストロ選手のキック!

左サイドからの左足でのCK。
アウトスイングでゴールから離れていく軌道になるため、ゴールに近い位置に上がってもゴールエリアとPKスポットの間くらいになるのが一般的ですが、このCKではゴールエリア内にクロスが上げられています

ゴールエリア内でヘディングをする中谷選手

守備陣もこの軌道のクロスは守備側も予想が難しく、素晴しいキックからゴールが生まれました。


2つ目は、FC大阪の西矢選手のキック!

素晴しいストレート系のボールを中に蹴っています。
ボールが高い位置にある時間が長いという特徴があるストレート系のボールを、走りこんできた古川選手が高い打点で合わせ、ゴールが決まりました。

高い打点でヘディングをする古川選手

ストレート系のボールは、勢いもかなりあるため、ヘディングシュートにもかなり威力が生まれ、守備側にとってほぼノーチャンスのゴールが生まれました。

◆過去記事

◆取り上げた試合のハイライト映像

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