ジャングルジム

時計の針が止まっている 電池が切れてしまったんだ
構わず僕等は進んでいくけれど
確かにあの時はあったのだ

あの空地 以前は何があったのか
思い出せない

失くしたもの 忘れたこと
何度数えても 合わない 会えない
失くした人 忘れた人
僕も誰かの その一人

羨ましい 恨めしい そんなことばかり目に映る
どうして自分ばっかり 頭じゃ分かっているけれど
気恥ずかしく その時を待つのだ

さぞ楽しい未来なのでしょう
なんでだろう 思い描けない

託したもの 隠したこと
両手いっぱいの 尽きない償い
特別な人 忘れ得ぬ人
僕も誰かのそんな人になれる?

そこにいってもいいのかな そばに寄ってもいいのかな
そのために何かを追い出すのなら
僕じゃなくてもいいんだけど もしもまだ空きがあるなら
僕もその輪の中に いれて

失くしてしまう 忘れてしまう
何度なぞっても なるようにならない
失くした人 忘れた人
僕も誰かの その一人

そこにいってもいいのかな そばに寄ってもいいのかな
いつかさよならする間もなく消える
だからどうか今だけは もしもまだ時があるなら
君もこの輪の中に おいで

#482  2019.7.7

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?