教員や学校に求められること ~教員の職務の概要~

 今この小冊子を目にされている方は、教職への希望を胸に、努力を続けられている方かもしれません。あるいは既に教職について学校現場でご尽力されていらっしゃる現役の先生かもしれません。そのような方々のために、社会が教員や学校に求めていると思われることをまとめてみました。
学校の担う役割が拡大・多様化する中で、今日の教員に求められることとは何でしょうか?あるいは学校に求められることとは何でしょうか?哲学、教育学、心理学、社会学、経済学、歴史学など、いろいろな方面から答えを探っていくことができるでしょう。ここでは、教育の動向を踏まえ、今日の教員に求められる役割や資質能力、教員の職務内容の全体像や教員に課せられる服務上・身分上の義務、学校が内外の専門家等と連携・分担して対応する必要性について考察してみることにします。
 教員と学校に求められるものは何か?それは採用試験でも大きなテーマです。例えば広島県の教員採用試験は、教員の服務などを中心に、教育基本法、地方公務員法、教育公務員特例法、学校教育法などが毎年必ず出題されます。過去出題された問題を眺めると、広島県教育委員会は、「教員になる人にこうあってほしい」、「学校はこうあるべきだ」、というメッセージを発せられているように感じられてなりません。このテキストは、教員という仕事の特性をよく理解し、あるいは採用試験の対策ために学習しつつ、得られた知識は教員として採用された後も役に立つ、そういう学びを意識して作成しています。教育実習へ行く前の事前学習にも役立つと思います。
 著者は民間企業での勤務経験を有していますが、その期間の経験も、教員として勤務するうえで大いに役に立ちました。今は民間企業で働いていらっしゃる方にも、教育の世界に参入してきていただければとも思います。
教員は人の幸せを願う素晴らしい職業です。その素晴らしさも本書の中では伝えていけたらと思っています。

                       平成31年3月 著者

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