見出し画像

スタジオたかちょの活動日記/2023年度

 いつも、私の活動にご協力・応援をいただき、本当にありがとうございます。スタジオたかちょ代表のたかちょと申します。
 このページは、舞台探訪コミュニティ『BTC』のメンバーとして、1年間の聖地巡礼活動(舞台探訪活動)を振り返るとともに、普段SNS等で「たかちょ氏って何してる人なんやろ?」みたいな疑問をお持ちの方向けに、1年間の活動内容をご報告するものです。
 BTCメンバーの皆様は「#ふりかえり2023」の一環として、その他の方々には「私の旅の記録」として、最後までお付き合い戴けますと幸いです。


1.推し旅活動について

 スタジオたかちょの活動は、「自分の人生に大きな影響を与えてくれたアニメやゲームの舞台を巡る」ことが一番の核になっています。

 アニメやゲームの中に表示された画面と同じ場所を見つけて、その場所で写真を撮ることを「カット合わせ」なんて呼んだりします。「聖地巡礼」と聞くと、カット合わせを連想される方も多いかと思いますが、私の活動は少しだけ違います。アニメやゲームに登場した場所を巡りながら、その場所の魅力を探し、深掘りして、登場人物たちが「その場所でどのように生きていたのか」を考える旅をしています。

 きっと私は、そういう旅をするのが好きなのです。旅を終えてから、もう一度作品に触れてみると、世界がもっと広がります。その瞬間が好きなのかもしれません。そんな活動を、JR東海の域内誘客施策から名前をお借りして「推し旅」と呼んでいます。

旅の途中で出会う景色も、私の大好物です

2.推し旅の目的地

➊ 宇宙よりも遠い場所

 2024年1月~3月、eテレでの再放送により再び「よりもい熱」が私の中で最高潮に達し、群馬県館林市に何度も足を運びました。

 初回放送直後から、私が最も舞台訪問に時間を割いてきた作品であり、私の人生に最も影響を与えてくれた作品です。社畜のように働いて、会社での地位にしか興味なかったあの日々が、よりもいとの出会いによって、いかに「自分のやりたいことを成し遂げるか」に変わっていったのです。

館林市内では様々な場所で4人の姿を見ることができます

【推し旅のテーマに設定したこと】

  • TATEBAYASHI HILLS HOTELのよりもいコンセプトルームにて、eテレ再放送をリアルタイム視聴する

  • アニメスタッフに南極での暮らしを情報提供してくださった南極料理人、竪谷さんのお店で、再放送の最終回をリアルタイム視聴する

  • よりもいファンの方々が開拓してくれた、館林の魅力的なお店を廻る

  • 初代しらせでミサワホームや退役自衛官の方々から、南極の思い出を伺う

TATRBAYASHI HILLS HOTELのよりもいコンセプトルームで、宇宙よりも遠い場所の第6話を視聴
南極料理人の営む料理店「じんからごはん」
館林駅前商店の「昔ながらのプリン」はめちゃくちゃオススメです
船橋港に係留されている砕氷艦しらせ(第一世代)

【過去の活動】

  • フリーマントルへ南極観測隊のお見送りに行く(2019年)

  • アラスカへオーロラ観測に行く(2020年)

  • 第4話の綺麗な朝日を探して、北アルプスを登山する(2021年)

残念だったな。私は今、北極だ。

➋ ウマ娘プリティーダービー

 2018年の第一期アニメ放送からずっと追いかけ続けている作品です。「夢」を追いかけ続けて全力で駆け抜けるキャラクターたちに元気を貰い、アニメもゲームも楽しんでいます。

 気がつけば本物の競馬にも興味を持つようになったのですが、知れば知るほど、競走馬の世界は私の想像している以上に厳しい世界でした。そんな中で一生懸命駆け抜けている馬たちや、強い馬を育てたいと願い日々奮闘する競馬関係者の方々の想いに感銘を受け、様々なレースに足を運んでいます。

現地に足を運んだジャパンカップ

【推し旅のテーマに設定したこと】

  • ウマ娘のモデルになった競走馬に会いに行く

  • アニメで取り上げられていたレース観戦に行く。2023年度は、ウマ娘 ROAD TO THE TOPに影響を受けたので、クラシック三冠レースを主眼に置いて足を運ぶ

  • 馬産地・北海道日高地方の魅力的な場所やお店を探して旅をする

ウマ娘に登場するツルマルツヨシ号
2023年日本ダービー
北海道様似町の魅力を「ウマ娘」の切り口から深掘り

【過去の活動】

  • 有馬記念、宝塚記念から競馬場デビュー(2021年、2022年)

  • 凱旋門賞の現地観戦に行く(2022年)

  • アニメに登場した場所、銀山駅・日高門別駅を巡る(2022年)

2022年凱旋門賞と優勝馬のアルピニスタ号

❸ すずめの戸締まり

 2022年に公開された新海誠監督最新作「すずめの戸締まり」は、監督が初めて東日本大震災を直接的に描いた作品でした。あの震災から12年が経とうとしていた2023年の3月、やっぱりどうしても東日本大震災のことを学びたくなって、東北へと何度も足を運びました。

 岩手県陸前高田市で、震災の語り部をされている方と街を歩き、当時のお話をお伺いする中で、何度も耳にした言葉は「誰もこんなことになるなんて、想像もしていなかった」でした。命を守ることがどれほど難しく、私たちが「常に考え続けなければならない」ことを思い知らされた旅でした。

作品の舞台となった三陸鉄道の駅に、ファンの有志が提供したぬいぐるみ

【推し旅のテーマに設定したこと】

  • 東日本大震災について学ぶ

  • すずめがかつて暮らしていた、岩手県三陸海岸の魅力を深掘り

  • 神話の国みやざきで、新海誠監督の作品作りの根元にあるものを想像する

  • ダイジンの歩いていた明石海峡大橋を、自分も歩いてみる

三陸海岸で東日本大震災についての反省と教訓を学びました
三陸海岸の絶景スポットなどを巡りながら、魅力を深掘り
神話の国みやざきで日向神話を学ぶ
明石海峡大橋の登頂ツアーに参加

❹ 推しの子

 2023年に放送されたアニメの中でも、爆発的に大流行したアニメ【推しの子】には、私もどっぷりハマりました。仕事場のオタクじゃない同僚でさえ、推しの子が共通の話題になって盛り上がれるほど、やはり社会的に注目を集めていた作品なのだと思います。

 推しの子で登場する舞台の中に、印象的なシーンが2つあります。ひとつめは、有馬かなの歌う『full moon…!』のロケ地、石垣島と竹富島。もうひとつは、冒頭のシーンで登場する病院のある場所、宮崎県の高千穂です。
 東京から1000km離れた南の島で、有馬ちゃんが何を感じたのか。どうせ、刺すような日差しに文句をたれながら、でも輝くエメラルドグリーンの海を見て、同じくらい目を輝かせている彼女がいたのだろうなとか、そんなことを感じる旅になりました。

 そして、推しの子の物語が始まる宮崎県の高千穂は、この国が始まったとされる場所。その場所にはどんな景色が広がっているのかを感じたくて、そして、多くの作家が魅了されてきた「我が国の神話の物語」の世界観を感じたくて、高千穂の町を歩きました。

推しの子に登場する荒立神社

【推し旅のテーマに設定したこと】

  • 作中のMVに登場する、石垣島と竹富島の風景を探す

  • 物語の始まりの地、高千穂を歩く

琉球特有の石垣が続く竹富島の集落
神性を醸し出す高千穂の風景

3.推し旅のアウトプット

 旅先で見た風景や感じたこと、学んだことは、SNSと同人誌を通じて情報発信をしています。

 特に、私の推し旅活動は「旅行関連の同人誌を作りたい!」という想いが根源になっているため、『聖地巡礼×旅行記』をテーマにした『推し旅本』の制作に力を注いでいます。これまでに、計9冊の同人誌を制作しました。同人誌は夏・冬のコミックマーケットでの頒布を想定し、制作しています。

 2023年度は、初めて聖地巡礼マップの制作・共有を行い、実際に舞台巡りをしてくださる方向けのコンテンツとして活用いただいています。

➊ 推し旅本『TRAVELWARD』

 日本航空の機内誌『SKYWARD』に刺激を受けて制作している旅雑誌です。誌名は「空に向かって」を意味するSKYWARDをなぞった造語で、「旅に向かって」「またきっと旅に出たくなる」という想いを込めて名付けています。
 2023年度は『すずめの戸締まり』『宇宙よりも遠い場所』の2種の推し旅本を制作しました。

2023年8月発行【TRAVELWARD C102】
すずめの戸締まりの推し旅本

 すずめの戸締まりを通じて東日本大震災について学びたいと考え、東北地方を訪れた際のお話をまとめています。

 私自身が阪神淡路大震災を経験して思ったことや、東日本大震災について学んだことを、私自身の言葉で残した旅行記です。

震災語り部ガイドの河野さんと陸前高田市を歩き、震災について感じたことを特集
東日本大震災という切り口ではなく、三陸海岸に遊びに行きたくなる魅力的スポットの紹介
映画や旅を通じて私自身が感じていることをコラムとして掲載

2024年3月発行【TRAVELWARD C99+】
宇宙よりも遠い場所の推し旅本

 私が初めて制作した同人誌をリメイクし、掲載内容を大幅に追加した『宇宙よりも遠い場所』の推し旅本です。

 南極以外なら、日本もオーストラリアも北極も、すべての聖地を掲載しています。私が初めて制作した『TRAVELWARD C97』をお持ちの方がいらっしゃれば、もしかすると「ちょっとは成長してるな……?」と思って戴けるかもしれません。

フリーマントルまで南極観測隊のお見送りに行ったお話を巻頭で特集
よりもいファンを今でも受け入れ続けている群馬県館林市の魅力を紹介
しらせが南極へと旅立つ、フリーマントル周辺のアクティビティスポットを特集
アラスカへのオーロラ観測の旅を巻末に掲載

➋ ウマ娘の推し旅本『ウマの王国』

 全日空の機内誌『翼の王国』にインスパイアを受けた旅雑誌です。元々はTRAVELWARDのみを制作する予定でしたが、ウマ娘が持つ、無限大に広がる推し旅の可能性を感じ、ウマ娘の推し旅本を別誌名で立ち上げました。
 後で登場するウマの王国の表紙をご覧戴くとわかるのですが、「馬」の文字に少しこだわって制作しています。現実世界の競走馬と、架空世界のウマ娘の結びつきを大事にしている同人誌です。
 本誌を通じて、一人でも多くの方が「競走馬たちの幸せ」に想いを馳せてくださると嬉しいなと願い、いつも心を込めて制作しています。

2023年8月発行
【ウマの王国 C102】

 ウマ娘ROAD TO THE TOPに影響を受け、クラシック三冠レースを重点的に特集した同人誌です。

 競馬のレースだけでなく、馬産地である北海道日高地方の魅力を多くの方に知って戴きたいと考え、「ウマ娘のパネル巡りからはじまる、様似町の魅力」を特集しています。

リニューアルオープンした京都競馬場を紹介
クラシック三冠レースの現地観戦の様子をレポート
北海道様似町の魅力を紹介

2023年12月発行
【ウマの王国 C103】

 クラシック三冠レースの締めくくり『菊花賞』や、世界最強の馬イクイノックスが出走した『天皇賞(秋)』を特集しました。

 レース観戦のレポートに加えて、今回はハルウララをテーマに高知県を旅したお話を取り上げているほか、ハルウララの物語を切り口に「名馬とは何か」を考えています。

菊花賞の現地観戦をレポート
北海道の絶景スポットを紹介
ハルウララのキャラクターを切り口に、高知の県民性や地域の魅力を紹介

❸ 聖地巡礼マップの制作・共有

 eテレでの『宇宙よりも遠い場所』の再放送を記念して、多くの方々に館林を訪れて欲しいと願い、聖地巡礼マップを制作し、セブン・イレブンのネットプリントで印刷できるようにしました。
 聖地となった場所を掲載するほか、季節ごとのオススメスポットなども掲載し、多くのファンが定期的に館林市を訪れて戴けるように工夫しました。

よりもいファン向けに用意した、館林市の聖地巡礼マップ

4.今後の活動予定

 引き続き、アニメ・ゲームをトリガーとした推し旅活動を行い、それを基にした推し旅本の制作を行います。このほか、本年は「推し」の解釈を更に拡大し、自分の「好き」をテーマに様々な場所を旅しながら、同人誌の制作を行っていく予定です。

➊ アニメ・ゲームを切り口にした活動

 2024年度は引き続き『ウマ娘プリティーダービー』をテーマに様々な場所を旅します。このほか、本年度中に登場する作品の中から、私の心を動かしてくれるものがきっとあるはずなので、また旅に出たいですね。

【本年度の予定】

  • 『ウマ娘プリティーダービー』の推し旅本の制作・頒布(8月、12月)

  • 『推しの子』の推し旅本の制作・頒布(8月)

制作中の『推しの子』の推し旅本

➋ 「好き」を切り口にした活動

 聖地巡礼(舞台巡り)の活動からは離れますが、「推し」とは何もアニメやゲームにとどまる物ではありません。
 本年度は、自分の好きを切り口に新たな同人誌制作活動をしたいと考えています。たとえば、こんな感じです。

  • 自分の大好きな星空巡りの本を作る(星がテーマの推し旅本)

  • 自分が大好きな列車旅の本を作る(乗り鉄がテーマの推し旅本)

 実は、そんな「好き」をテーマにした推し旅本のベースになる本を、既に完成させて頒布していたりします。それが、『宇宙よりも遠い場所』の推し旅本に「おまけ」としてセットした、聖地巡礼マップだったりします。
 この本のデザインをベースに、新たな切り口での活動も展開していきたいと思っています。

新たに制作した、「好き」テーマ用の表紙案

❸ 同じ活動をする人との情報交換

 ここ最近悩んでいるのが、同人誌づくりのマンネリ化です。毎度毎度似たような本を作っていたのでは、みんな飽きてしまうのではないか……など、悩みの種は尽きません。
 本年度は、同じように同人活動をされている方と積極的に情報交換する機会を設け、自分自身の同人活動を更に発展させ、ひいては舞台となっている場所が少しでも盛り上がるようにお手伝いできればと考えています。

【今年企画しようと思っていること】

  • 同人誌づくりの会(5月に4人程度で開催)

  • 同人誌づくりサミット(秋頃に対面・オンラインを織り交ぜて開催)

❹ 今後の旅先

 この項目は、活動内容の紹介ではありません。完全なる私の趣味です。旅先で消息を絶ったときに、「あいつはここで力尽きたのか……。」と、はるか未来の人に見て貰うために残しておきますね!

  • 5月中旬  北海道 | タウシュベツ橋梁とばんえい競馬

  • 5月中旬  東京都 | オークス現地観戦

  • 5月下旬  東京都 | コミティア参加(サークル参加)

  • 6月下旬  沖縄県 | 離島めぐり(与那国島・大東島)

  • 8月中旬  東京都 | コミックマーケット104参加

  • 3月上旬  海外  | アイスランドでオーロラ観測

5.他には活動してないの?

 目的を持って何かをしているのは、推し旅活動だけなのですが、これが人生の中で結構な時間を占めている気がします。でも私、かなり多趣味なんです。好きなことを仕事にしたので、「推し活=仕事」ってのも言えるかも。
 その他には、こんなことが大好きです。

➊ 星の写真を撮る

 実はかなり、星の写真を撮影するのが大好きです。天体望遠鏡を覗いて天体観測するような写真ではなく、星空のある世界を切り取るのが好きだったりします。なかでも、天の川は大好物です。春先から夏にかけては、夜に徘徊する機会も増えてきます。

星空と地上の風景を織り交ぜて撮るのがエモいのです
日の出直前の世界にも星が存在していて、こういう景色も大好きです

➋ 電車に揺られて旅をすること

 一日中電車に揺られているだけでも、僕は大丈夫です!笑
 流れる景色を眺めながら、夏コミの原稿を書くのもかなり楽しくて、電車に揺られているときの方が進捗がいいかもしれません。
 最近のマイブームは『WEST EXPRESS 銀河』です。やはり長時間乗ることに特化した電車は良いですね!

串本駅に停車している特急銀河
普通の電車では味わえない、非日常感が大好きです

❸ 僻地めぐり

 簡単には行けないような、僻地を巡るのが大好きだったりします。地図の端っこだけでなく、日本のど真ん中でもなかなか辿り着けない場所があって、そんな場所に足を踏み入れるのが大好きなんです。
 例えば、富山県の折立から24時間山を登る、日本最後の秘境『雲の平』とか、竹芝桟橋から週に一度しか船が出ない小笠原諸島とか、世界の最果て、南極大陸とか。

『日本で一番遠い場所』と言われる母島の集落
穂高連峰に囲まれた涸沢カール。上高地から徒歩6時間の場所にあります。

❹ 映える写真を撮ること

 自然や建物に関係なく、自分が「エモい!」と思った風景を切り取るのが大好きです。一般的に映えているかどうかはともかく、自分が「映えてる」と思ったらOKなので、かなり基準は曖昧です。

「奥行き」を感じられるパリの街並みは「映え」です
現実感の薄い夜明け前の沖縄の海も「映え」です

6.さいごに

 最後までお読みくださり、本当にありがとうございました!
 2024年も怪我なく、病気なく、元気で同人活動やお出かけができるようにしていきたいなと思います。
 みなさま、今後ともよろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?