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不思議の国、ジャパン(25)(パウロ・ボケ)

不思議の国、ジャパン(25) (パウロ・ボケ)

 浜田防衛大臣は浜幸の2世、安倍首相も2世。麻生さんも2世が出馬。息子が継ぐ式のケースが代々続いている。小泉親子もそう。


 日本は江戸時代から殿様は世襲と決まっているようですね。天皇陛下も世襲と決まっている。戦国時代や明治維新、第二次世界大戦の敗戦など外圧があると体制が変わってゆく国だと学びました。

 基本的に実力主義や競争の概念の希薄な国。競争より「和を以て貴しとなす」のが基本。学校もこの日本の伝統の影響下にある。ここ三重県では、以前は「三進連」という模試があったけれど“偏差値追放“の運動の中で倒産してしまったと聞きました。

 学校では「班」という五人組の流れを組む方式を学校に導入しています。江戸時代って、150年も前に終わりましたよね。ジャパンはすごい国だ!

  もちろん、使用する問題集は全員同じで授業進度も全員同じ。四日市高校に進む学年トップ2人も、2番手校である桑名高校、川越高校に進む10人も、いなべ総合に進む中間層も、それ以下の子も同じ授業進度って・・・。 

 アメリカでは考えられません。

 上位の子は授業が退屈だし、平均以下の子は授業についていけないでしょう?

 国のリーダーである首相も国会議員も競争を否定して世襲なのだから、学校でも競争を排除するのは当たり前かもしれませんね。しかし、そんな国は国際的な競争に勝てません。日本は現在国際的な地位が低下中で、心配です。

 私の生まれ育ったアメリカのローガン中学校は、アメリカが資本主義の国dから競争が前面に出ています。学校や教師は眼中にないので、勉強したい子は勝手にテキストを見つけてきて勉強しています。

 飛び級があるのは実力主義が徹底しているからです。


 もちろん、国際的に善戦している日本企業は競争が熾烈ですよ。

「Fランク大学出身者は、トラブルを起こすとかではないんですが、とにかく仕事ができません。仕事を覚えるのが遅いし、覚えてもすぐ忘れちゃうし、なかなか応用が効かない。基本的な読み書きが不自由なレベルだと、業務に支障が出て、会社ではちょっと厳しいですね」(住宅)

 「まず、絶対的に仕事のパフォーマンスが低いですね。あと、子どもの頃から学業で失敗し続けてきたせいか自信喪失気味で、主体的に行動しないという問題点もあります。優れた人材を選ぶのに偏差値は無意味ですが、劣った人材を足切りするには偏差値は有効だと思います」(小売)


 私は三重県の学校のALTや、塾講師をしてきましたが「競争は悪」という教育方針と、実際に社会で行われている“差別”の落差は大きいですね。さすがにトップ校の四日市高校は学力順位を廊下に貼りだしたりしています。社会と同じです。


 ですから、公立中学校に通う賢い生徒は

「中学校では校内順位は競争を煽るのでお知らせできません」

 と指導され、高校に進学すると

「競争を煽るのは当たり前。信賞必罰でないと人間はダメになります」

 といった、中学校と真逆の指導を受けるわけです。


 ちょっと気の毒な状況ですね。

 本当に、不思議な国のジャパンです。

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