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あの人の才能(設問がある物語 6)

彼は今日も、最高得点を出しつづけないと居られないような場所に、ひとりたつ。

なにも怖くないような目でわらって、ポケットに手をつっこんだまま綱を渡る。綱を渡っているのではなく、歩いたところに綱が渡るかのようだ。

嫉妬深い者は言った。今に落ちるさ、疑いを抱いたときにね!彼はあいまいな顔をして、嫉妬深い者へ花びらを降らせた。

天は二物を与えない。

たしかに彼はただ一つしか持たなかった。天は、彼に、彼、という一点だけ与えた。しかし、彼という全てを与えた。

✂︎

ここまでで物語は終わりです。

あなたへの設問

設問1
才能という言葉からイメージする人物を3人挙げ、共通点を述べなさい。

設問2
絵を描くのが上手くかつ歌が上手い人がいたとして、この二つは別の才能か同じ才能か、あなたの考えを述べなさい。なお、絵を描くのが上手くかつ足が速い場合についても考察すること。(1500字程度)

高濱です。私の小さな物語を読んでくれて どうもありがとうございます。沁みます…。 読んでくれたことがうれしい。ありがとう!