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ビートルズ "Her Majesty"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 29回目、今日の楽曲は...

アルバム ABBEY ROAD B面 11曲目 "Her Majesty"

サウンド:★★☆
メロディ:★★★
リズム :★★
アレンジ:★★
第一印象:★★
スルメ度:★☆
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

The Endで「最後」と書いてしまっているせいもあるが、この曲はほとんどオマケの曲と解釈してよいだろう。本来この曲は、Mean Mr. Mustard のすぐ後のメドレーとして作られていたようなので、イントロのコード・サウンドは、Mean Mr. Mustard の最後の音ということらしい。

曲調は、アコースティック・ギターだけで淡々と弾き語るという、ポール得意のパターンである。コードも Dメジャー系ダイアトニックでスッキリとまとめている。最後も Aの音でいきなりプツリと途切れており、一種冗談ソングとしての演出も一級品である。しかし、イギリス王室もなかなか寛大ですな。

これで、アルバム ABBEY ROAD は終わり。このアルバムの総括をすると、起死回生の逆転ホームランといったところか。このアルバムの前にレコーディングされたアルバム LET IT BE で、心身ともにバラバラになりかけていた 4人が、奇跡的にまとまり、有終の美を飾った集大成といえるだろう。時に1969年の秋のことである。残念ながらこのアルバム ABBEY ROAD が、4人そろってレコーディングした最後のアルバムとなり、その後は 4人それぞれの道を歩んでいく。

来たる 1970年に向けて、時代は着実に変化していったのである。

次回からは、アルバム YELLOW SUBMARINE です。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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