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ビートルズ "Lucy In The Sky With Diamonds"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 78回目、今日の楽曲は...

アルバム SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND A面 3曲目 "Lucy In The Sky With Diamonds"

サウンド:★★★☆
メロディ:★★★☆
リズム :★★☆
アレンジ:★★★★
第一印象:★★★
スルメ度:★★★☆
独創性 :★★★☆
演奏性 :★★★☆

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

歌詞の内容もそうだが、サウンドもなかなか幻想的である。イントロのチェレスタのような音は、電子オルガンにプリセットされている音色を使用しているとのこと。ジョンのボーカルが入ってしばらくすると、バックのほうから何やら怪しげな音が...。ジョージのタンブーラが早くもお出ましなのである。このサウンドが、曲全体をトリップさせたような雰囲気に仕立て上げている。

この曲の特徴として、転調が多いことがあげられる。1コーラス中 2回転調しているのである。Aメロ "Picture yourself in a boat..." からは、Aメジャー、Bメロ "Cellophane flowers of ..." から Bbメジャー、そしてサビ "Lucy in the ..." からは Gメジャーと目まぐるしい展開になっている。コード進行についてはシンプルで、特に Aメロでは、ほぼ Aのコードに対して、ベースだけが A→G→F#→F とクリシェっぽい動きをしている。

あと、拍子も地味に変化している。Aメロと Bメロは 3拍子だが、サビの 1小節前からは 4拍子となる。これは聞けばすぐにわかるもので、変拍子というほどではない。ただ、転調と同時に拍子も変わるというのは、他の曲ではなかなか見られないものと思う。もうひとつ、4拍子になった途端に、テンポも変わっている(遅くなっている)のである。なんというか、柔道ルール「合わせ技一本!」みたいなテクニックかと思う。

この曲も、ベースの音がタイトでクリアに聞こえる。ディケイが短い「ボン・ボン」サウンドで、リズミカルなベース・フレーズを弾いている。サビ以外のドラムは、かなり抑えられているようで、ベースでリズムをとっているような感じが強い。そしてタム 3発の後サビに入ると、シンバルをやや強調したドラムの 8ビート・パターンとなり、ベースの 8分音符と融合したリズムが、なかなかいい味を出している。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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