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ビートルズ "Back In The U.S.S.R."、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 36回目、今日の楽曲は...

アルバム THE BEATLES A面 1曲目 "Back In The U.S.S.R."

サウンド:★★★
メロディ:★★☆
リズム :★★★☆
アレンジ:★★★
第一印象:★★★
スルメ度:★★☆
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

ジェット機の効果音から始まる、アップテンポの軽快なロックン・ロール。ボーカルがノリにノリまくっている。8分音符のコードで弾きまくっているピアノの音が、なかなかのスピード感である。ギターもベースも 8分音符で刻み、典型的な 8ビート・バンドサウンドの曲。ライブで演奏すると盛り上がりそう。

この曲では、ギターのアレンジが巧みに活かされている。まず、メロ最後の方のボーカル "Back in the U.S., back in the U.S., back in the U.S.S.R." のバックで、シンコペーションで下降するギターリフが 3回連続して入っているのが印象的。そして、最後の メロでは高音域をかき鳴らすようなサウンドが始終鳴っている。

キーは Aメジャーで、これに対しメロのコード進行は A→D→C→D。この、ノンダイアトニックの C コードが新鮮な響きで、メロディーラインにちょっとした変化をもたらしている。そしてなにより、ブリッジの部分 "Well, the Ukraine girls really knock me out..." の、ビーチボーイズ風のコーラスがカッコいい。

ベースの音があまりクリアでない。文献によると、ベースは一応ポールではあるが、ジョージとジョンまでもが弾いているとのこと。しかも、ジョンは 6弦ベースなんだそうである。なんでこんな複雑なことをしているのか、理解に苦しむ。

ドラムはといえば、リンゴではなくポールが叩いている。この曲をレコーディングしたときは、リンゴ不在であったためということらしい。リンゴと違って多少粗削りな叩き方をしている感もあるが、ポール独特の前ノリのリズムが、この曲のスピード感をよりいっそう引き立てているように思える。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


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