見出し画像

ビートルズ "With A Little Help From My Friends"、私が感じ取った曲の印象

ビートルズの楽曲ひとつひとつについて、私が感じたことをベースに、8項目の音楽的視点からポイント評価したコンテンツを公開しています。最後のアルバム LET IT BE から順に過去へさかのぼって、1曲づつ投稿しています。

第 77回目、今日の楽曲は...

アルバム SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND A面 2曲目 "With A Little Help From My Friends"

サウンド:★★★☆
メロディ:★★★☆
リズム :★★★
アレンジ:★★★
第一印象:★★★
スルメ度:★★☆
独創性 :★★★
演奏性 :★★★★

<★ ... 1点 ☆ ... 0.5点、5点満点、各項目の解説は最後にあり>

前曲からほぼメドレー形式で、リンゴが扮するビリー・シアーズを紹介するという演出で、この曲は始まる。この曲はポールによるものであるが、Yellow Submarine 同様、メイン・ボーカルはリンゴがとっている。ほのぼのとしたリンゴの声が、これまたほのぼのとした歌詞によくマッチしていると思う。

この曲で最も特徴的なのは、ベースである。サウンドが極めてクリアでソリッド、しかもフレーズもオブリガードのような動きをしていて、かなり聴きごたえがある。ポールのベース・プレイ・パターンは、1コーラス と2コーラスとでは、同じフレーズを弾かないというポリシーがあるようで、この曲でもそれが見事に発揮されている。

そして、短いながら素晴らしいと思えるのが、1コーラス後のギター・フレーズに続くタムのソロである。シンプルでありながらも躍動感があり、なんか空気感まで感じられるリンゴの傑作フレーズかと思う。音数が少ないのにもかかわらず、このような感じを出すのはドラムの音作りも含め、そう簡単にできるものではない。コピーバンドでこの曲を演奏すると、どうもこの部分が「チンドン屋」っぽくなってしまうのだ。

サウンド面では、ベース以外では特に難しいことはしていないようである。基本、ピアノとギターによる 4拍子のコードワークがメインで、ときおり入るジョンとポールのコーラスが地味に美しい。キーは Eメジャーで、使われているコードも E, B7, F#m7 など、Aメロではオーソドックスなもの。Bメロ "Oh, I get by with a little..." の最初で、D が入り、少し変化を出している。

ビートルズ解散後、リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドの、ライブ定番曲となっている。

あくまで曲の印象を具体的に表現するための手段です。曲をランク付けする意図はありません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?