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オンデマンド教育が日本の私学を救う③(深掘りLIVE #28 文字起こし記事)

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深掘りLIVE #28 オンデマンド教育が日本の私学を救う③

深掘りライブの28回目になります。「オンデマンド教育が日本の私学を救う」その3をやりたいと思います。これまでその1、その2とやってきました。

コロナ前に戻ってしまった日本の大学

その1では、これ1月27日、だいぶ前になりますけれども、日本の大学っていうのは結局、コロナ禍を経験したにも関わらず、コロナ前に戻ってしまったと。オンライン・オンデマンド教育はすっかり姿を消してしまったという話をしました。

授業形態の4象限

ここで1つ問題になるのは、「オンライン/オフライン」、そして「ライブ/オンデマンド」っていう組み合わせがあって、その4象限ですね。

従来型の対面授業は「ライブ・オフライン」、そして「ライブ型のオンライン授業」、これをコロナ禍でやった先生も多かったんですが、そしてもう1つが「オンデマンド・オンライン授業」。もう1個は「オンデマンドのオフライン」っていうのも実はあるんだっていう話をさせていただきました。

授業形態の4象限 ©︎2024 TAKAHASHI HAJIME

ところが、なぜか日本の大学教員は対面ライブにこだわる。オフラインのライブ授業にあまりにもこだわりすぎる。でも、それにはほとんどメリットはないんじゃないかという話をしました。

オンライン・オンデマンドでできるものはすべて、オンライン・オンデマンドでやる

もちろん、それが有効な教育場面っていうのはあるというのが前提なんですが、もっともっとオンライン・オンデマンドを一番中心に置きながら、それでできないことは他の形態で行う。つまり、私の主張はオンライン・オンデマンドを教育の基本にすべきであるということです。

それでできないものについてのみライブ型のオンライン授業。そして従来型のライブ・オフラインの対面型の教室での授業、講義。そしてもう一つあるんですが、オンデマンドオフライン。ここは実はあまり有効活用されていないんですね。オンデマンド型っていうのはとにかく有効活用されていないということなんですが。そういった話をさせていただきました。

オンライン・オンデマンド教育の経営的なメリット

その2ではむしろ経営的な観点から話をしました。つまり今、日本の私学は少子化の波が始まって、2024年は募集停止元年だと私は言ってるんですけれども、これから自然淘汰されるように、私学が潰れたり募集停止したり統合再編されていく時代が、もうこれから否が応にも進んでいく。

その中で実は、オンライン・オンデマンド教育っていうのは、一つ全面的に導入していい形態であって、これは実は私学の経営を救う部分もあるんだという話を、その2ではさせていただきました。

主に経営的な観点から話させていただきました。ただここでよく言われるのが、現場の教員が、とにかくオンライン・オンデマンドは経営者の都合だろうみたいな言い方をするんですが、それはもう全く違うということで、今日お話ししたいのは、いかにオンライン・オンデマンドが、学修者本位の授業形態であるかというのが、一つです。

オンライン・オンデマンドは学修者本位の授業形態

つまり、教育を考えるときには何よりも教員中心ではなく学修者本位で考える。徹底的に学修者本位で考える。これを基本にしたいということで、これが第1の優先順位です。そこから見たときにオンライン・オンデマンド教育というのが非常にメリットが大きいという話をしたいということです。


教員の知的資源と時間資源を有効活用する

もう1つは、教員ですね。教員の知的資源、時間資源、これの有効活用です。つまり対面型のライブ授業、いわゆる講義室での授業というのは教員の知的資源、時間資源を無駄遣いしているという話ですね。さらに言えば、オンラインのライブ授業もある意味、時間資源を無駄にしているというふうに思うわけです。

最も教員の、大学教員の知的資源、時間資源を有効活用できるのがオンライン・オンデマンドの授業であり、さらにオフライン・オンデマンドの形態である。つまり、オンデマンドの方が教員の時間資源、知的資源が有効に活用できるということですね。

この2つの軸で少し整理してみたいと思います。

対面型ライブ授業は時間と空間と人に縛られる

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