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イエスは命のパン

イエスは答えて言われた。「はっきり言っておく。あなたがたがわたしを捜しているのは、しるしを見たからではなく、パンを食べて満腹したからだ。

ヨハネによる福音書 6:26 新共同訳

そこで、彼らが、「主よ、そのパンをいつもわたしたちにください」と言うと、 イエスは言われた。「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決して渇くことがない。

ヨハネによる福音書 6:34‭-‬35 新共同訳

イエス・キリストを信じ生まれ変わるということは今迄の生き方を根底から引っくり返すようなものです。イエスがこの教えを説いた前日に"5千人の男たちに大麦のパン5つと魚2匹を与え、人々が満腹した後無駄のないようにと集めさせられたパンの端切れで12の籠がいっぱいとなった"と言う有名な聖書の箇所があります。

この箇所だけを読めば奇跡を起こされた。となりますが重要な教えをされるための布石だったのです。

ここに出てくる"あなたがた"や"彼ら"は前日パンと魚で満ち足り、イスラエルの民がかつて荒の野で天からのパンであるマンナ(注1)によって養われたことを引き合いに出し、自分たちをいつも物質的に満たしてくれるパンを主イエスに求めたのです。

そこで、人々はイエスのなさったしるしを見て、「まさにこの人こそ、世に来られる預言者である」と言った。 イエスは、人々が来て、自分を王にするために連れて行こうとしているのを知り、ひとりでまた山に退かれた。

ヨハネによる福音書 6:14‭-‬15 新共同訳

注1
「わたしは、イスラエルの人々の不平を聞いた。彼らに伝えるがよい。『あなたたちは夕暮れには肉を食べ、朝にはパンを食べて満腹する。あなたたちはこうして、わたしがあなたたちの神、主であることを知るようになる』と。」

イスラエルの人々はそれを見て、これは一体何だろうと、口々に言った。彼らはそれが何であるか知らなかったからである。モーセは彼らに言った。 「これこそ、主があなたたちに食物として与えられたパンである。

イスラエルの家では、それをマナと名付けた。それは、コエンドロの種に似て白く、蜜の入ったウェファースのような味がした。

出エジプト記 16:12‭, ‬15‭, ‬31 新共同訳

人々の心にあったのは信じるためのしるしを求めることで、だからこそイエスは「パンを食べて満腹したからだ。」と言われたのです。

肉体を持つ人間は「パン」によって養われる必要があることを主は勿論ご存知です。しかしパン「だけ」によって生きる生き方は決して満足することはなく、絶えず次のパンを求め続けるしかないのです。

「命のパン」であるイエス・キリストを信じ、神との関係に生きることです。主イエスはご自分のもとに来る者は 「決して飢えることがなく決して渇くことがない」と言われています。

イエスは言われた。「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決して渇くことがない。

わたしは命のパンである。

わたしは、天から降って来た生きたパンである。このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる。わたしが与えるパンとは、世を生かすためのわたしの肉のことである。」

ヨハネによる福音書 6:35‭, ‬48‭, ‬51 新共同訳

イエス様のもとに行くということは、『食べてから信じる』から『イエス様を信じて食べる』事です。

そしてイエス様は復活された後弟子のトマスにこのように告げられました。

イエスはトマスに言われた。「わたしを見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである。」

ヨハネによる福音書 20:29 新共同訳

『見たから信じるもの』より『見ずに信じる人は幸い』であると言われているのです。

現代でも多くの人が物質的なパンは求め、永遠の命のパン、イエス・キリストを求める人は少ないのです。しかし、心から求める人を主イエスは豊かに祝福して下さいます。

主イエス・キリストを信じ、御言葉をいただくことが肝要です。そしてはじめて、主イエスに在って新しく創造されることであり、神の永遠の命に生かされるものに生まれ変わることができるのです。

注2 パンだけでは生きるものではない。

イエスはお答えになった。
「『人はパンだけで生きるものではな      い。 神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』と書いてある。」

マタイによる福音書 4:4 新共同訳

主はあなたを苦しめ、飢えさせ、あなたも先祖も味わったことのないマナを食べさせられた。人はパンだけで生きるのではなく、人は主の口から出るすべての言葉によって生きることをあなたに知らせるためであった。

申命記 8:3 新共同訳

※聖書の箇所は新共同訳よりの引用となります。
※あくまでも個人で書いておりますので牧師、神父また宣教師の皆様と異なる点があると存じますがご了承の上お読みください。



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