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登里享平がフロンターレで過ごす10年。14番の背中から学び続ける10年。

川崎フロンターレの登里享平はチーム在籍年数が2番目に長い。香川西高からフロンターレに入団をして今年でちょうど10年目を迎える彼には、常に『追いかけている背中』の存在があった。

それはチーム在籍年数が最長の16年目である大ベテランの中村憲剛の背中だ。

「(フロンターレに)入ったときはもう憧れの存在で、雲の上の存在だった。僕とプレースタイルは全然違うし、僕に無いものを沢山持っている。プレーを見ているだけでワクワクしたし、同じチームでやれていることが自分の中で凄く不思議で、価値のあるものだった。10年経ちましたが、それは今でも変わらないんです」。

偉大な背番号14の後ろ姿は10年経過しても色褪せること無く、登里の眼に映り続けている。ただ、入団したての初々しいルーキーから、プロ10年目のベテランの域に差し掛かって行く中で、その映り方も大きく変化をしている。

「僕がもしかしたら日本で一番憲剛さんのプレーを間近で見ている人間かも知れません。憲剛さんは知れば知るほど深い存在。最近、特に研ぎ澄まされて来ている感じがあるし、僕が言うのもなんですが、今も凄く成長をしているなと感じるんです」。

年齢を重ねても成長をやめない偉大なフットボーラーを憧れのまなざしで見る一方で、大きな劣等感も感じていた。

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