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一度離れて気付いた『愛する場所』の大きな可能性。三笘薫が抱くフロンターレ観と将来への渇望、そして家長昭博。

2018年7月13日。川崎フロンターレは再来年の2020年の新戦力として、筑波大学3年生のFW三笘薫の加入内定を発表した。

「早めに発表することで、常にフロンターレを意識することが出来るメリットがあります。周りも『あいつフロンターレに決まっているはずなのに、全然結果が出ていないぞ』と見られると思うので、当然周りの目も厳しくなりますし、プレッシャーと言うか、その中でどれだけ出来るかも試されていると思います」。

相当たる決意の下での決断だった。彼は以前から「大学来ている時点で高卒プロの人より遅れていると思うので、大学を出たときにそこの差が広がらないように自分で意識を持ってやっています」と口にしていたように、東京五輪を目指すU-21日本代表としてアジア大会に出場したり、同年代のプロ選手と共にプレーする機会が多いからこそ、余計にそのリアルな差を感じていた。だからこそ、早めの決断が必要だった。

そして、決断した先はジュニア時代からユースまで育ち、トップ昇格も打診されていたフロンターレ。筑波大進学後も「フロンターレに帰りたいというか、育ててもらったクラブなので、そこはもう他を考える余地はないと思います」と言い続けていたように、進路は一択だった。

だが、筑波大に進学をしたことで、慣れ親しんだクラブに対する見方も大きく変わり、その新たな観点もこの決断の背中を強く押した―。

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