特異なコースだからこそ、同じ舞台での好走実績を評価すべき

想像してみてほしい。もし全てのレースが、直線だけのコースで行われたらどうなるだろうか。たとえば、2500mの有馬記念も、3200mの天皇賞・春も、直線だけの平坦なコースで行うのである。思い浮かべるだけで、壮観な光景である。どうなるかというと、有馬記念も天皇賞春も、どのレースでも、強い馬があっさりと勝ってしまうことになるだろう。直線だけのレースでは、コーナーをいくつも回るレースに比べて、展開、コース取り、コース適性などによる有利・不利がほとんど生まれないため、弱い馬が強い馬を出し抜くことが難しいからである。 いつも強い馬が勝ってばかりでは、馬券に対する私たちの興味は半減してしまう。ある程度の紛れがあってこそ競馬は面白いし、そこにドラマが生まれるのであろう。つまり、どのようなドラマが演じられるのかは、どのようなコースで行われるのかと密接なつながりを持っていて、コースとは、競馬を演出してくれる数々の仕掛けが施された舞台装置なのである。舞台装置を知らずして、演出されるレースを予想することは難しい。競馬というドラマをもっと楽しむためにも、私たちはコースについて知っておかなければならない。

世界各国の競馬場に目を向けると、様々な形状をしたアップダウンの激しいコースが数多くあるが、日本の競馬場のコースは基本的に楕円形で、それほど高低差が激しくない。それでも、スタートとゴール地点が違えば、内回りと外回りに分かれ、コーナーの角度や数、そしてアップダウンが異なる個性的なコースが生まれる。その中の特殊なコースのひとつとして、産経賞オールカマーが行われる中山競馬場の芝2200m(外回り)は存在する。

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特異なコースだからこそ、同じ舞台での好走実績を評価すべき

治郎丸敬之

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