見出し画像

最初から強さを信じ続ける方が馬券は儲かる

最初は強く思えなかった馬でも、後々に本当の強さが分かってくる馬がいる。他馬を千切って勝ったり、激しい叩き合いを制したりすることもなく、レースの内容を見る限りにおいて、強さが伝わってこない馬。速いタイムで勝利したり、厳しいラップを刻んで押し切ったりすることもなく、数字的にもその強さが証明されていない馬。様々なタイプはあっても、つまりは私がその強さを最初から見極めることができなかった、私の想像を超えた強さを秘めていた馬ということである。

ダイワスカーレットという牝馬はまさにそうであった。最初から最後まで、厳密に言うと、2008年の天皇賞・秋でウオッカと名勝負を演じるまで、私はダイワスカーレットの強さを心のどこかで疑っていた。いつかそのうち、強い馬に簡単に負けてしまったり、厳しい内容のレースになったとき音を上げるのではないだろうかと考えていた。もちろん、馬券もほとんど買わなかった。

ダイワスカーレットが走った新馬戦からエリザベス女王杯に至るまで、レース前半と後半の3ハロンのラップを比べてみると、ほとんど全てのレースが超のつくようなスローペースに流れていることが分かる。

新馬戦 38秒1—35秒0 中京2歳S 36秒6—33秒8
シンザン記念 35秒6—34秒9 チューリップ賞 35秒4—33秒9
桜花賞 35秒7—33秒9 ローズS 35秒6—33秒6
秋華賞 34秒2—33秒9 エリザベス女王杯 36秒2—34秒1

ここから先は

1,044字 / 1画像

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?