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ダメージが残るレースを走った馬に気をつけろ

昨年末の有馬記念で有終の美を飾ったキタサンブラックは、まぎれもない名馬であった。長い手肢を最大限に使った大きなストライドで逃げ・先行し、どこまで走ってもスタミナが尽きることはない。若駒の頃はヒョロッと頼りなく見えた馬体も、古馬になってから大きく成長し、サラブレッドとしての理想的な姿へと完成された。人間の指示どおりに動ける賢さがあり、常にリラックスして余計な力を使わない。ハードな調教に耐え、苛酷なレースでも最後まであきらめずに走り切った。

美点を挙げていけばキリがないが、キタサンブラックの最大の強みは体力にあったと思う。回復力があったということだ。キタサンブラックほど、厳しい条件や場面をはね返してきた馬はいない。並みの一流馬であればへこたれてしまう状況であっても、それをものともせずに走り続け、勝利を重ねた。

あらゆる距離や馬場、コースの形状で行われる中で、馬にとって最もダメージが残ってしまうのは、以下の3つの条件下で行われるレースである。

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